年収800万円も夢じゃない?人気タクシー会社と失敗しない企業の選び方
2020年01月23日
タクシードライバーになることを目指している方の中には、「きつくて賃金の安い仕事だ…」というイメージをお持ちの方もいるのではないでしょうか。
しかし、実際のタクシー会社の中には好待遇、高収入の会社も多く存在します。
今回はタクシードライバー業界と人気の大手4社のタクシー会社についてお伝えします。
目次
タクシードライバー業界について
勤務形態について
タクシードライバーの勤務形態は昼日勤、夜日勤、隔日勤に分けられ、それぞれ勤務時間や客層などが異なります。
また、1カ月あたりの稼働可能な時間は厚生労働省の定める「自動車運転者の労働時間等の改善の基準」によって明確に定められています。
●昼日勤
昼日勤は普通のサラリーマンのように、日中のみ働く勤務形態です。
「厚生労働省」によって1カ月の拘束時間は299時間が限度とされています。
ただし、車庫待ち等の運転手であれば、「労使協定」を結ぶことで、最大322時間まで延長することが可能です。
さらに、1日の拘束時間は13時間以内が基本で、延長する場合でも16時間が限度となっています。
休息時間は継続8時間以上となっています。
タクシー会社によりますが、朝8時から夕方5時までが平均的な勤務時間となります。
昼日勤は出勤するビジネスマンや病院などに向かう高齢者などが主な顧客になります。
特に早朝の利用者が多いため、早朝の時間の使い方が売り上げに大きく影響します。
ただ、タクシー会社の多くは「隔日勤務」を採用しています。
そのため、昼日勤で勤務できる会社は少ないです。
●夜日勤
夜日勤は昼日勤が働いていない夜間に働く勤務体系です。
拘束時間や、休息時間については、昼日勤と同様です。
夜日勤は終電を逃して帰宅する方や繁華街に向かう方などが主な顧客となります。
昼日勤に比べて、長距離の移動となる上に、客数も多い傾向があります。
故に、夜日勤のほうが高い売り上げになる可能性が高くなります。
しかし、昼日勤と同様、夜日勤で勤務できるタクシー会社は少ないです。
●隔日勤務
隔日勤務は昼日勤と夜日勤を合わせたような勤務体系です。
厚生労働省によると、1カ月の拘束時間は262時間が限度なようです。
ただし、特別な事情があり、「労使協定」があれば、1年のうち6カ月までは270時間に延長できます。
2日間の拘束時間は21時間以内で、勤務終了後、継続して20時間以上の休息期間が必要となります。
ただし、車庫待ち運転手の場合は特例となります。
2日間の拘束時間は夜間4時間以上の仮眠時間を与えることによって、24時間まで延長できます。
しかし、「労使協定」に基づいてタクシー会社が1カ月当たりの回数を決めています。
勤務時間が長いため、昼日勤と夜日勤、両タイプの方が顧客となります。
また、タクシー会社の多くがこの勤務体系を採用しています。
給与について
タクシードライバーと聞けば、他の業界に比べ、給料が格段に安いというイメージをお持ちの方も多くいるかと思います。
しかし、実際は少しイメージと違い、自分次第で年収を跳ね上げることも可能な職業です。
●実は稼げる?!
「株式会社交通新聞」の資料によると、2018年度の全国のタクシードライバー平均年収は348.3万円と表記されています。
そして、東京都のタクシードライバーの平均年収は470.2万円と表記されています。
ここから、全産業の平均年収と比較すると一見低いように見えます。
しかし、歩合率60%以上の歩合制の会社がほとんどなので、自分次第ではかなり稼げる職業と言えます。
東京で稼げるのは、人口が多い場所であるのと同時に、人が集中する場所が分かり易いということが考えられます。
つまり、人が集中する場所やタクシーを利用する人が多い場所を考えて業務を行えば、給料は大きく跳ね上がる可能性があるということです。
●都内の大手勤務が特に稼げる?!
顧客はタクシーを利用する際に、タクシー会社を選んで利用します。
知っている会社と知らない会社であれば、知っている会社の方に信頼感を持つ方が多いと思いといえます。
つまり、自分が所属するタクシー会社の知名度によって給料に差が出る可能性があります。
故に、大手のタクシー会社に勤務するだけで乗車率を高められる可能性があるということです。
さらに、大手のタクシー会社であれば、無料で2種免許を取得できたり、交通費を支給してもらえたりといった待遇の良い会社が多く存在します。
勤務先の選び方
勤務環境
●事故時の負担
「一般社団法人 全国ハイヤー・タクシー連合会」によると、2018年のタクシーによる事故件数は12,008件、死者数が37人だそうです。
業務中に常に運転し続ける必要があるため、事故時の対応は極めて重要であるといえます。
事故を起こしても始末書を書くだけの会社から全額自己負担してくれる会社などがあります。
このように、タクシー会社によって事故時の対応や負担率は様々です。
●勤務形態
多くのタクシー会社が隔日勤務を採用していますが、その形態が合わない方もいると思います。
しかし、最近では、長年ドライバーとして勤務してもらうため、昼日勤か夜日勤のどちらかのみで勤務できる会社が増えてきました。
よって、自分に合った働き方ができる会社を選ぶことをオススメします。
●車両設備
入社時にはあまり車両設備を考慮しない場合があるでしょう。
しかし、顧客目線から見ると、カーナビ、ETC、クレジット決済機能などの設備がある車両の方が便利です。
故に、このような設備が整っている会社は乗車率が高い傾向があります。
これらのことから、長期的に勤務する予定であれば車両設備も考慮して会社を選ぶことをオススメします。
給与形態について
給与形態はA型、B型、C型に分類され、タクシー会社によって取り入れている形態が異なります。
●基本給+歩合:A型賃金
基本給、歩合給、賞与の合計金額が給与形態となります。
基本給があるため、最低額の給与が保証されています。
万が一、十分な売上をあげられなかった場合でも給与をもらえるため、安心して勤務できます。
しかし、歩合率が低い場合には、急な年収増加が望めず、タクシードライバーとして稼いでいこうと考えている人にとっては不利な形態だと言えます。
●歩合制のみ:B型賃金
完全歩合制の給与形態となります。
給与は「月間売上×歩合率」という計算式によって決まり、完全成功報酬型の給与体系となります。
売上に比例して、給料もどんどん高くなるため、安定して売上をあげることができるドライバーとって稼ぎやすい給与形態となります。
故に、経験豊富なベテランドライバーに向いているといえます。
しかし、売上に応じた給料しか支払われないため、全く売上をあげられなかった際に、限りなくゼロに近い給料となってしまいます。
●上記以外の給与体系も:AB型賃金
A型賃金とB型賃金の中間の給与形態となります。
基本給と歩合給を合算した給与のうち、一定割合の給与を何年間かに分けて毎月支払われる形態となります。
大手4社のタクシー会社
大手4社のタクシー会社は頭文字を取って「大日本帝国」とも呼ばれます。
これらの会社は専用の乗り場や膨大な無線を保有するなどして他の会社に比べ設備が充実している優良企業です。
日本交通株式会社
●特徴
多数の専用乗り場を保有していることや多数の無線配車を保有するなど、売上を上げる仕組みが多くあります。
これらによって、業界売上7年連続ナンバー1を記録しています。
●年収
給与は月給18万2千円+歩合給です。
3カ月間は月40万円の給与保障があります。
●待遇
会社負担で2種免許が10日で取得できる仕組みがあります。
さらに、自社開発アプリ「全国タクシー配車」で配車を簡単にしています。
●採用
年齢や経歴に関係なく採用しているため、未経験の方も積極的に採用しています。
国際自動車株式会社
●特徴
kmタクシーの愛称で親しまれており、非常に社員を大事にする会社です。
社内で、無事故を継続しているドライバーを表彰するなど、社員に対して感謝の気持ちを伝える場所を作っています。
●年収
給与は月給17万5百円~+成果手当です。
3カ月間は月32万円の給与保障があります。
●待遇、保証
すべてのドライバーに救命講習を実施しています。
さらに、運行管理者、衛生管理者などの資格取得のサポートも行っています。
また、大浴場やシャワー室、トレーニングルームも完備しており、社員が気持ちよく働ける環境が整っています。
●採用
女性タクシードライバー採用特設サイトを設置するなどして、積極的に女性ドライバーの採用を行っています。
大和自動車交通株式会社
●特徴
連結会社・業務提携会社を併せて約2,400台ものタクシーを保有しています。
東京証券取引所第二部に上場しており、信頼の厚い会社といえます。
●年収
給与は月給18万円+歩合給となっています。
さらに、3カ月間のみ32万円の給与保障があります。
●待遇
産休や育児休暇、セキュリティーも充実しているので、女性にとって働きやすい環境が整っています。
●採用
新卒・中途ともに常時募集をしています。
さらに、全国で説明会を行っており、会社について詳しく知ることができる絶好の機会なので参加することをオススメします。
帝都自動車交通株式会社
●特徴
他の3社と比較すると規模が小さい会社ですが、都内では、「帝都タクシー」という愛称で親しまれています。
●年収
給与は月給19万7千円+歩合給です。
3カ月間40万円または6カ月間35万円の給与保障を選ぶことが可能です。
●待遇
育児休暇や介護休暇制度があり、家庭を大切にするための制度が整っています。
さらに、独身寮の完備、交通費30,000円まで支給など、社員に手厚い制度が多くあります。
●採用
常に求人募集を行っており、経験・学歴・性別に関係なく採用しています。
タクシードライバーを目指している方へ
タクシードライバー業界と人気の大手4社のタクシー会社についてお伝えしました。
タクシードライバーという仕事に対するイメージが変わったという方も多いのではないでしょうか。
年収800万円を実現しているドライバーもおり、自分のやり方次第で給料が跳ね上がる夢のような職業です。
しかし、優良のタクシー会社は今回あげた4社以外にも多数あります。
自分にあった会社を選ぶことが重要であるため、給与・福利厚生・勤務体系などから自分が最も重視するものを決めて会社を選ぶことをオススメします。
P-CHAN TAXIは、創業50年の老舗人材企業が運営するタクシー専門転職支援サービスです。
500社以上のタクシー会社の中から、研修制度、年収など厳しい審査基準をクリアした厳選求人のみを紹介しています。
未経験からタクシードライバーへの転職を考えている方に親身に寄り添います。
是非お問い合わせくださいね。
木村
株式会社ピーアール・デイリー(厚生労働省認可 有料職業紹介事業許可番号13-ユ-305520)所属。入社17年目。P-CHAN TAXIのキャリアアドバイザーとして、多くのタクシー求職者を転職に導く、タクシー転職のプロ。日本全国のタクシー会社の営業も担当。
車の運転好きで、次の転職先はタクシー会社と決めている程、タクシーの仕事をこよなく愛しています!