就活での業界の決め方は?押さえておきたい業界一覧や注意点も合わせて解説
目次
就職活動を進めるにあたって「どの業界を選んだらいいかわからない」「業界の決め方を教えてほしい」と悩んでいませんか?
この記事では、就活における業界の決め方や最低限把握しておきたい業界一覧、決める際に注意すべき点などを解説します。就職活動で業界を決められないと悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみてください。
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各業界情報に精通したキャリアアドバイザーが相談に応じてくれるので、興味のある人はぜひ一度相談を検討してみましょう。
就職における業界の決め方
就職における業界の決め方は、以下の通りです。
- まずは幅広い業界について広く浅く情報を集める
- 自分に対する理解を深めてこだわりの基準を見つけ出す
- こだわりの基準を満たせそうな業界を複数ピックアップしてみる
- ピックアップした業界をさらに深く調べて仮の優先順位をつける
- 合同説明会や企業説明会に参加しながら優先順位を固めていく
就活生にとって志望業界を決めることは簡単ではありません。焦って業界を決めると、かえって自分の可能性を狭め、就職活動に失敗するリスクを高めてしまうことがあります。
そのため、いきなり結論を求めるのではなく、段階を踏みながら徐々に業界の志望順位を固めていく方が着実です。
1.まずは幅広い業界について広く浅く情報を集める
就職活動で業界を決めるには、まずは幅広い業界について広く浅く情報を集めましょう。そもそも、業界の存在を知らなければ、志望することもできません。
この時点において、各業界に関する深い知識や理解は必要ないでしょう。とりあえずどんな業界があるのかを大体把握できれば目的達成です。
自分の志望先を業界軸で探すメリットは、応募する企業を取り巻く市場規模や成長可能性を客観的な数値で読み取れることにあります。
これから社会人生活をスタートさせる就活生にとって、業界の成長可能性は極めて重要です。今後成長する可能性が高い業界ほど、自分も評価されやすく、活躍しやすい環境が整っています。
その中でなんとなく気になる業界が見つかれば、メモを残したり、ブックマークをしておいたりして次の手順に備えておきましょう。
2.自分に対する理解を深めてこだわりの基準を見つけ出す
就職活動で業界を決めるには、業界について知識があるだけでは不十分です。自分に対する理解を深めてこだわりの基準を見つけ出しましょう。
社会人経験がほとんどない就活生は、自分がどんな業界が向いているのか、あるいは向いていないのかをイメージしにくい傾向にあります。そのため、就職活動で志望業界を決めるためには、自分の適性を過去の学生生活から類推しなければなりません。
まずは、過去に経験した嫌だったこと、苦手に感じたことを書き出してみましょう。
仕事とは、他人からお金をいただいてサービスを提供するものです。そのため、どんなに嫌な仕事であっても責任を全うするためにはやらざるを得ません。逆に言えば、嫌なことを要求される業界は、就職活動をするスタート時点で除外するべきです。
次に、過去に楽しかったこと、夢中になれたこと、これなら頑張れると感じられたものを整理してみましょう。
責任と義務が伴う仕事において、「楽しそう」「夢中になれそう」「頑張れそう」と感じられることほど、やりがいを感じるものです。その期待に応えられる業界であれば、自分に向いている可能性が高いでしょう。
自分なりのこだわりの基準を明確にすることで、業界に対する見え方が変わってきます。
3.こだわりの基準を満たせそうな業界を複数ピックアップしてみる
自分のこだわりの基準が見つかったら、次はそのこだわりの基準を満たせそうな業界を複数ピックアップしてみましょう。この時点ではまだ志望業界を絞り込む必要はありません。
次の作業で業界の優先順位をつけていくため、まずは数を挙げることを重視しましょう。少なくとも5個以上の数を挙げられると理想的です。
この時点で数が満たせなければ、もう一度先ほどの1の作業に戻って、業界を眺め直してみます。一度2の手順を踏んだことで、最初に業界を眺めたときとは異なる新たな発見があるでしょう。時間が足らなければ日を分けて1と2を繰り返し、複数の業界をピックアップしていきます。
4.ピックアップした業界をさらに深く調べて仮の優先順位をつける
ピックアップした業界の数がある程度揃ったら、次にするのは、その業界をより深く研究して仮の優先順位をつけることです。
ただしここで決める優先順位は、今後選考で受けた印象によって変わることは大いにあり得ます。そのため、優先順位をしっかりと固める必要は無く、あくまで仮の順位で十分です。
この時点での業界研究では、さまざまな視点から複合的に業界を深く観察しましょう。
- 業界規模
- 業界の成長性
- 業界のシェアを占める企業
- 業界で多い職種
- 業界における平均年収
- 転勤の頻度
- 残業時間の多さ
- 業界が抱えている課題
- 業界の今後の展望
- 業界に特有の商慣習
- 業界に多い人材のタイプ
- 若手人材のポジションと今後のキャリアステップ
上記の視点は全て押さえる必要はなく、自分の価値観によって確認したい項目は異なります。自分が重視する価値観を満たしているかどうかで判断すると、どの業界を優先して応募していくべきかがわかるでしょう。
5.合同説明会や企業説明会に参加しながら優先順位を固めていく
頭の中である程度業界の優先順位がついたら、あとは行動あるのみです。合同説明会や企業説明会に参加しながら、具体的に優先順位を固めていきましょう。
合同説明会や企業説明会に参加するメリットは、これまでの情報収集でわからない点や疑問に思ったことを現役の社員に直接質問できることです。また、人に合うことでその業界で働く人のタイプや自分との相性を直感的に把握できます。
就職後は、上司や管理職などその業界に属する人と長時間一緒に過ごさなければなりません。そのため、周囲を取り巻く人々の価値観や考え方は、仕事のやりがいや大変さに直結する重大事項です。
就職の選考が進む前に実際にその業界に所属する人々に会っておくのは、今後の方針を決める上で大いに役立つでしょう。
業界の優先順位がある程度固まったら、実際にインターンシップに参加してみるのもおすすめです。インターンシップで実際の業務を体験してみれば、自分が本当にその業界が向いているのかどうかを判断する手がかりになります。
就活生は社会人経験が少ないため、どうしても働くことを具体的にイメージするのが難しい傾向にあります。業界を決めることに難しさを感じている人ほど、積極的にインターンシップに参加して、自分の適性を行動で確かめてみる必要があると言えるでしょう。
就職前に最低限押さえておきたい主な業界一覧
就職において業界を決めるなら、以下の業界は少なくても理解しておきましょう。
業界名 | 社会における役割 |
メーカー業界 | 社会に必要なさまざまな商品や製品を企画・開発・製造する |
商社業界 | 売り手(メーカー業界)と買い手(小売業界)をつないで、商品流通を促進する |
小売業界 | 商社から買い取った商品を店舗で販売し、一般消費者の生活を安定させる |
サービス業界 | 商品や製品以外のさまざまなサービスを生み出して社会をより豊かに便利にしていく |
金融業界 | お金の流通を促して経済の発展を手助けする |
マスコミ業界 | さまざまな媒体から正確でタイムリーな情報を提供する |
IT業界 | 情報処理技術や伝達技術の提供を通じて社会の可能性を広げる |
官公庁関連 | 法律の運用・執行など 利潤を追求する民間企業では実現できない公共サービスを提供する |
世の中には数えきれないほど多くの業界が存在しますが、社会における役割を大まかに分類すると、8種類に分けられます。
業界内では活動内容が似通っているため、仕事のやりがいや大変さ、期待される人物像には共通点も多いです。そのため、ある程度志望業界を決めておくと、応募企業を決める際にも役立ちます。
次に、それぞれの業界が社会にどんな役割をはたしているのか、順番に確認していきましょう。
メーカー業界
社会の中でさまざまな商品や製品の企画・開発・製造にかかわっているのが、メーカー業界です。
メーカー業界といえば、店舗で購入できるような商品や製品を作っていると思いがちですが、実際にはもっと幅広い商品や製品を扱っています。
例えば、身近な家電製品を例に考えてみましょう。店舗で販売される家電製品は、さまざまな部品で成り立っています。そしてその部品を構成しているのは、素材です。このような構造から、家電製品が完成するまでには、次の3種類のメーカーが関わっています。
- 素材メーカー:製品に使える素材を開発・製造する
- 部品メーカー:素材を組み合わせて部品にする
- 完成品メーカー:部品を組み立てて製品として完成させる
テレビCMでは完成品メーカーばかりが表示されるため、素材メーカーや部品メーカーが一般消費者に知られることはあまりありません。しかし、素材も部品も製品の品質を高める上で欠かせない役割を果たしています。
さらに、メーカーの取り扱う商材は幅広く、ありとあらゆるジャンルに及びます。
- 食品
- 水産
- 繊維
- 薬品
- 化粧品
- 鉄鋼
- 機械
- 電子機器
- 自動車
- 輸送用機器
- 医療機器
- 事務機器
- スポーツ
- 玩具
- 文房具
- インテリア
- 住宅など
幅広いジャンルから自分の関わりたい商品や製品を選べるのも、メーカー業界を選ぶ魅力です。
メーカーに関わる各業界についてさらに詳しく知りたい人は、以下に紹介する一覧表内の記事も判断材料にしてみてください。
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商社業界
社会の中で売り手(メーカー業界)と買い手(小売業界)をつないで、商品流通を促進する役割を果たしているのが、商社業界です。
最近はニトリやファーストリテイリングなど、製造から販売まで一貫して行う業界(製造小売業)も登場していますが、社会全体で見ればまだまだ少数派です。
商品を開発・製造するメーカー業界も、店舗で商品を販売する小売業界も、商社が仲介役として働きかけることで本来の業務に専念できます。
商社業界は主に2種類に分けられ、幅広い商材を取り扱う総合商社と特定分野に特化した商材を取り扱う専門商社があります。
商社は幅広い商品流通に関わることから、勤務地が国内だけでなく海外にも及ぶことが多いです。そのため、商社業界は、グローバル人材としてのキャリアを目指す人に向いています。
商社に関わる各業界についてさらに詳しく知りたい人は、以下の記事も判断材料にしてみてください。
小売業界
小売業界は、主に商社から買い取った商品を店舗内に陳列し、買い物をする空間を提供することで一般消費者の生活を支えています。
小売業界には、専門店や百貨店、スーパー、コンビニドラッグストアなどの業態があり、独自の価格帯や品揃え、サービスによって付加価値を生み出しています。
小売業界は日常生活に密接に関わるサービスのため、仕事内容についてイメージを膨らませやすい学生も多いでしょう。小売業界は一般消費者を相手にしたサービスのため、年中無休で土日や祝日も営業を行っている場合が多いです。勤務時間帯も、営業時間に合わせて夜遅くまで働くケースも珍しくありません。
また、小売業界はコンビニやスーパーなどといった業態の違いに加え、取り扱う商品も幅広いのが特徴です。どの業態を目指すかといった選択肢以外に、どんな商品を扱う売り場を担当するかによってもやりがいや大変さが変わってきます。
小売に関わる各業界についてさらに詳しく知りたい人は、以下の記事も判断材料にしてみてください。
サービス業界
サービス業界は、形のない多種多様なサービスを提供することで社会を豊かにする役割を果たしています。
メーカーや商社、小売業は、直接目で見て手で触れられる商品を主に取り扱っていますが、サービス業界が取り扱うのは、それ以外の無形商材です。
無形商材の代表例としては、電気やガスといったエネルギー関連のほか、旅行、鉄道、飲食、人材、教育サービスなどが挙げられます。どれも手にとって触れることはできませんが、生活を豊かにしてくれるものばかりです。
サービス業界が取り扱うサービスは幅広く、どんなサービスを取り扱うかによって、仕事のやりがいや大変さが大きく変わります。サービス業界を志す場合は、サービス業界といった大きなカテゴリーだけでなく、何を取り扱うかを示す業種にも着目して選ぶ必要があります。
サービスに関わる各業界についてさらに詳しく知りたい人は、以下の記事も判断材料にしてみてください。
金融業界
世の中に存在するお金の流通を促して社会を豊かにする役割を果たしているのが、金融業界です。
世の中には今すぐにお金が必要な人と余っている人が存在し、これらの人々の間に入ってお金の流通を手助けするのが、金融業界の役割です。
金融業界といえば、お金を預ける銀行をイメージする人が多いですが、それ以外にクレジットカード会社や信販会社、リース会社、損害保険会社、生命保険会社なども金融業界に含まれます。
信用が一番に求められる金融業界は、長い歴史を持つ企業が多いです。また、年功序列制度を重視する傾向があることも、金融業界の特徴の一つです。
金融に関わる各業界についてさらに詳しく知りたい人は、以下の記事も判断材料にしてみてください。
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マスコミ業界
マスコミ業界は、テレビや新聞、書籍、出版・広告などを通じてさまざまな情報を届ける役割を果たしています。
一昔前は、テレビや新聞、書籍が情報を入手する主な手段でしたが、近年はパソコンやスマートフォンの普及により、インターネットを活用した情報発信に移行しつつあります。
時代の変化にどう適応していくのかがこれからのマスコミ業界で求められていると言えるでしょう。
同じマスコミ業界でも、テレビや新聞、出版社など情報を発信する媒体によって仕事のやりがいや大変さは異なります。マスコミ業界を目指すなら、どの媒体を志望するかまでしっかりと研究を済ませておく必要があります。
マスコミに関わる各業界についてさらに詳しく知りたい人は、以下の記事も判断材料にしてみてください。
IT業界
情報処理や伝達に関する技術の提供を通じ、社会の可能性を広げる役割を果たしているのがIT業界です。
IT業界は主に、以下の業界に分かれます。
- 通信業界:通信回線や技術を提供する
- ソフトウェア業界:情報処理に必要なシステム開発を行う
- インターネット業界:WEBで使えるさまざまなサービスを提供する
IT業界は近年AIやクラウドサービスなど日進月歩の勢いで進化を遂げている業界です。
業界の成長スピードに人材が追いついていないため、社会人経験の少ない新卒でも十分に活躍出来るチャンスがあります。向上心が高く、IT業界に強い関心があれば、成長性の高い業界で大いに能力を発揮できるでしょう。
ITに関わる各業界についてさらに詳しく知りたい人は、以下の記事も判断材料にしてみてください。
官公庁関連
法律の運用・執行を通して利潤を追求する民間企業では実現できない公共サービスを提供しているのが、官公庁や公社などの組織です。
国の税金で運営されている官公庁や公社は、短期的な利益にとらわれることなく、長期の目線に立って公共の奉仕者としての職務を全うできるのが魅力です。
官庁関連の主な就職先は国家公務員や地方公務員であり、民間の就職とは異なり、国家公務員試験や地方公務員試験を受験して合格する必要があります。
さらに細かな業界の分類について知りたい人は、P-CHAN業界一覧も併せて確認してみてください。
就職で業界の決め方がわからない人に有効な手段
就職で業界の決め方がわからない人に有効な手段は、以下の3つです。
- プロの視点でのアドバイスが期待できる就活エージェント
- 自分の人となりをよく知る友人や知人
- その業界で実際に働くOB・OG
就職活動で志望する業界は、必ず一人で決めなければならないわけではありません。これから紹介する手段を上手く活用すれば、自分の判断を手助けしてくれるでしょう。
プロの視点でのアドバイスが期待できる就活エージェント
就職で業界を決める上で最も役に立つと考えられるのが、プロの視点でのアドバイスが期待できる就活エージェントです。
就活エージェントは、就職活動に悩む就活生と人材を獲得したい企業の橋渡し役を担っており、学生と企業の両方の立場に精通しています。そのため、学生一人一人の希望や適性を聞いた上で、どんな業界が向いているか客観的なアドバイスがもらえます。
さらに就活エージェントは業界の違いに加え、業界に所属する各企業についても詳細な情報を握っています。そのため、業界選びだけでなく、実際に応募企業を決める際にもその判断に必要な情報を提供してくれるのが活用するメリットです。
P-CHAN就活エージェントでは、就職活動に悩む就活生のために個別相談を実施しています。「業界が決められない」といった悩みのほか、「自己分析で立ち止まっている」「自分の強みが見つからない」といった相談も受け付けています。
専任のアドバイザーがついてじっくりと話を聞いてくれるので、就職に悩みがある人はぜひ一度相談を検討してきましょう。
おすすめの就活エージェントについて詳しく知りたい人は、「【2023年最新】新卒におすすめの就活エージェント10選!使うべき理由や選び方も解説」の記事も合わせて読んでみてください。
自分の人となりをよく知る友人や知人
就職で業界を決めるのに迷ったら、自分の人となりをよく知る友人や知人に相談してみるのも一つの方法です。
自分だけで就職活動をしていると、どうしても主観的な考えにとらわれやすく、自分がどんな業界に向いているのか見えにくい傾向にあります。しかし、自分のことをよく知る友人なら、自分の性格や特徴を踏まえた上でのアドバイスが期待できます。
業界を決めるのに悩んでいる人は、一度友人に「自分は○○業界に行きたいと思っているけど、どう思う?」と相談してみましょう。
すると、友人から「自分は○○の性格だから××の業界を目指しているけど、あなたの場合は△△の業界が向いているんじゃないかな。」などとアドバイスがもらえるかもしれません。
自分に対するアドバイスだけでなく、友人の考え方を知ることで、業界を決める新たな基準を発見できることもあります。逆に、自分からも友達に対してアドバイスしてあげられる可能性があるので、やってみて損はないでしょう。
その業界で実際に働くOB・OG
その業界で実際に働くOB・OGから話を聞いてみるのも、就職において業界を決めるのに役立ちます。
社会人経験が少ない就活生にとって、実際に社会で働く人から聞く話は、将来のイメージを膨らませる良い判断材料になります。特に、その業界ならではの慣習や大変なこと、やりがいを聞き出しておくと、自分との適性を見極める手助けになるでしょう。
OB・OGのつてがある人は、積極的に活用して情報を入手しましょう。
就職で業界を決める際の注意点
就職で業界を決めるときに気をつけなければならないことは、以下の3つです。
- 先入観や憧れだけで業界を決めることは避ける
- 志望業界は一つに絞り込まずに優先順位を付けて残す
- 業界が決められなくても就活の軸は決めておく
就職活動において、業界は決めれば良いものではなく、逆に決めることで自分の可能性を狭めるリスクもあります。そのため、納得して就職活動を終えるには、以下の注意点を意識しつつ丁寧に業界を見極めていく必要があるでしょう。
先入観や憧れだけで業界を決めることは避ける
就職において業界を決める際に一番注意しなければならないのは、先入観や憧れだけで業界を決めないことです。
社会人経験が乏しい就活生は、先入観や憧れだけで業界を決めやすい傾向にあります。しかし、就活生に見えている業界イメージは表面的なものにすぎず、実際に働いてみると全く異なる感想を持つことも珍しくありません。
人気業界は得てして競争倍率が高く、内定を獲得するのが難しい傾向にあります。人気業界を目指す場合は、本当にその業界が自分に向いているのか、他の就活生よりもアピールできるだけの強みがあるかどうかはよく検討しておきましょう。
また、他人からお金をもらってサービスを提供する仕事では、常に義務と責任が伴います。そのため、「単に好きだから」「趣味として利用することが多いから」という気持ちだけで業務を全うすることは難しいです。
「やらなければならない」という環境下でどれだけやりがいをもって取り組めるかが、仕事や業界選びで求められることを十分に認識しておきましょう。
志望業界は一つに絞り込まずに優先順位を付けて残す
就職活動で業界を決める際には、志望業界は一つに絞り込まずに優先順位を付けて残すようにしましょう。
どんなに頭の中で志望業界を検討したとしても、それは結局のところイメージに過ぎません。そのため、実際に行動する場面では、合った人の印象や質問から得られた回答、または実際に体験した内容で志望業界の優先順位は変わる可能性があります。
また、業界に優先順位をつけて残しておけば、今後就職活動を進める際の比較対象として使えます。
どの業界が一番自分に合っているのかは、結局のところ、項目ごとに比較してみなければわかりません。そのため、ある程度比較対象を残しておくことで、より厳密に自分に合う業界を見つけやすくなります。
早期に業界を絞り込みすぎると、応募企業が見つからなかったり、または選考が思い通りに進まなかったりするリスクもあります。リスクを避けるためにも、志望業界は一つに絞り込まずに優先順位を付けて残しておきましょう。
業界が決められなくても就活の軸は決めておく
中には「業界の決め方の手順通りに試してみたものの、やはり自分には業界は決められない…」と感じる人もいるかもしれません。その場合は、就活の軸だけでも決めておきましょう。
就職活動における最終的なゴールは、所属する業界を決めることではなく、職場をどこにするか決めることにあるはずです。業界を決めることは就職先を絞り込むための一つの手段に過ぎません。
就職先を絞る基準は、業界以外に以下のものがあげられます。
- とにかく給料の良い環境にこだわりたい
- 若手人材でも大きな裁量を任される環境でチャレンジしたい
- やってみたい特定の職種がある
上記のように自分なりの就活の軸を決めておくと、今後の活動方針を定めやすく、効率良く就活を進められるでしょう。
就職での業界の決め方に関するよくある質問
最後に就職での業界の決め方に関するよくある質問に回答していきましょう。就職での業界の決め方に関するよくある質問は、次の2点です。
- 志望業界は何個に決めるべき?
- 志望業界はいつまでに決めるべき?
順番に解説していきます。
志望業界は何個に決めるべき?
人によって異なるため、一概には言えません。しかし、興味のある業界が多い人は5個程度、少なければ3個程度を目安にしましょう。
1個に絞ってしまうと、他の業界と比較検討ができないため、自分に向いている業界を見誤る可能性があります。また、合同説明会に参加したり、選考が進んだりする過程で当時抱いていたイメージが変わる可能性もあります。
臨機応変に優先順位を変えるためにも、志望業界は複数用意しておきましょう。
志望業界はいつまでに決めるべき?
就職活動に専念できる時期は就活生一人一人によって異なるため、一概には言えません。しかし、余裕を持って就職活動を進めるためには、大学3年生の春頃から始めるのが理想的です。
外資系やベンチャーなど一部の企業では、大学3年生の夏以降から書類選考が始まります。一方、それ以外の企業で書類選考が始まるのは、大学3年生の冬を過ぎてからです。
遅くとも就職活動が解禁される3月より前に、ある程度志望業界の目安を決めておくことを意識しましょう。
就職における業界の決め方に沿って志望業界を絞ろう
この記事では、就活における業界の決め方や最低限把握しておきたい業界一覧、決める際に注意すべきことなどを解説しました。
社会人経験が少ない就活生にとって自分に合った業界を見つけることは容易ではありません。しかし、学生生活を通じて実感した嫌なことや楽しかったことを業界に当てはめて考えていくと、自分の適性を見つけやすくなります。
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