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タクシー業界へ転職するなら知っておきたい料金体系の仕組み

2020年05月07日

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基本的なタクシーの運賃を理解しよう!

タクシー業界以外の一般的な企業では、ある月がどんなに忙しくても毎月決められた給料しか支払われないことが多いです。

繁忙期と閑散期の給料が同じ、もしくは自分の方が同僚より一生懸命働いているにもかかわらず同じ給料しかもらえないことに不満を抱いている人も多いはずです。

中には基本給がなく、給料のすべてを歩合にしている場合もあります。

いずれにせよ、自分が何人のお客様を乗せたか、どのくらいの距離を走ったかが自分の収入に直結するわけです。

タクシードライバーとして働く以上、自分の売り上げが気にならないなんて人はいないでしょう。

そんな売り上げについて考えた時、まず気になるのが運賃のシステムです。

運賃システムを理解しないことには売り上げの予想をすることができません。

あなたがまだタクシードライバーではなくても、一度くらいはお客様としてタクシーに乗ったことがあるはず。

乗車したら行き先を告げ、ドアが閉まると同時に料金メーターに数百円の初乗り料金が表示されますよね。

その後は一定の距離ごとに料金が加算されていき、降りる際に料金を支払います。

ですがこれはタクシーの運賃システムの一部でしかありません。

距離で計算する運賃以外にもいくつかの種類があり、中には頻繁にタクシーを利用する人でも知らない意外な仕組みもあるほどです。

まずは基本的な運賃の仕組みを理解しておきましょう。

距離制運賃

先ほどの例にも挙げた通り、一般の方には一番親しみのある料金体系ではないかと思います。

距離制運賃は初乗り運賃として一定額が加算され、その後は一定の距離を走るに従って料金が加算されていくシステムです。

長い距離を走れば走るほど稼ぐことができます。

これまでお客様としてタクシーに乗り、長い距離を走ってドライバーにお礼を言われた経験がある方もいるのではないでしょうか。

当然ですが、タクシーはお客様を乗せている間しかお金を稼げません。

駅や商業施設で客待ちをしたり、街中を走るいわゆる流し営業をしている間はまったく売り上げが増えない。

それだけに1人のお客様に長くタクシーを利用してもらえばもらうほど時間あたりの売り上げが増え、ドライバーとしてはお客様にお礼も言いたくなるというわけです。

あなたもタクシードライバーになればお客様にお礼を言いたくなる日が来るかもしれません!

 

時間制運賃

時間制運賃は単純に距離制運賃の距離が時間に置き換わったものという認識で問題ありません。

まずは初乗り料金として最初の一定時間分の金額が加算されます。

初乗り分の時間が経過した後はまた一定の時間ごとに料金が加算されていくシステムです。

初乗り分の時間は60分、その後は30分ごとに加算するタイプの会社が多いようです。

時間で運賃が決まるなんて聞いたことがない、という方も多いでしょう。

仮に知っていたとしても時間制運賃で料金を払った経験がある人なんて少数派です。

それもそのはず、時間制運賃は観光地を回ったり冠婚葬祭で長時間タクシーを利用する場合の特別な料金体系だからです。

それに時間制運賃は流しのタクシーを捕まえて「距離制ではなく時間制でお願いします」と頼めるものではありません。

事前に電話などでタクシー会社に連絡し、申し込みをする必要があるのです。

まさに知る人ぞ知る運賃システムと言えるでしょう。

 

時間距離併用運賃

あなたがタクシーに乗った時、信号待ちをしている間に料金メーターの数字が増えた経験はないでしょうか?

また、以前と同じ場所を走ったはずなのに微妙に料金が違って疑問に思ったという経験はないでしょうか?

 

もちろんこれはタクシーがお客様をだましているわけではありません。

この場合はタクシーが距離制運賃ではなく、時間距離併用運賃を採用していたのでしょう。

時間距離併用運賃とは、距離制運賃の仕組みに時間制運賃の考え方を一部取り込んだものです。

具体的に言えば時速10km以下のように非常に遅いスピードで走行している時には一定の時間ごとに料金が加算されるという仕組みです。

なぜ距離制運賃ではなく時間距離併用運賃を採用するのかですが、たとえば距離制運賃しか採用していなかった場合は渋滞に巻き込まれたりお客様の都合でタクシーを待たされてしまうと困りますよね。

お客様を乗せて距離を走らなければ売り上げが確保できません。

待っている間はただ時間ばかりが経過し、その日の売り上げがガタ落ちになってしまうこともあるでしょう。

ですが時間距離併用運賃であればそんな時でも安定して売り上げを伸ばすことができます。

時間距離併用運賃を採用しているために、最短経路を走行したとしてもそれが最安料金になるとは限りません。

狭く入り組んだ住宅街を走行する場合はどうしてもスピードを抑えざるをえず、時間での運賃が発生してしまう場合があるのです。

ドライバーがお客様に目的地だけでなく道順の確認もするのはこのような要因も理由の一つです。

 

定額制運賃

一部の地域や区間では利用者に分かりやすい定額運賃が設定されていることもあります。

たとえば日本交通株式会社のタクシーは羽田空港から東京各地までの料金を7,000円や8,500円などの定額とするサービスを行っています。

定額制運賃の場合は長く乗っても短く乗っても同じ料金。

場合によっては時間距離併用運賃の方が安くなる場合もあることを覚えておきましょう。

定額なら通常料金より安いに違いないと勘違いしたお客様から怒られてしまう可能性があります。

タクシードライバーを目指すのであれば、必ずしも走れば走るほど売り上げが上がるわけでないことも抑えておきたいところです。

 

 

割引や追加料金のシステムもある

テレビや新聞、雑誌を見ていると商品の割引を知らせる広告を目にしますよね。

どんな商品、サービスにも割引されるタイミングがあるように、料金がいつでも同じと限らないのはタクシーも同じです。

タクシーにも利用する時間帯や人、サービスによって割引や追加料金が発生する場合があるのです。

タクシー業界の知識を深めるためには基本的な運賃だけでなく例外についても知っておくことが必要不可欠。

一般的なタクシー会社でどのような制度が取り入れられているのかをそれぞれ紹介します。

 

深夜早朝割増、障害者割引

タクシー料金は深夜、早朝に割増される場合がほとんどです。

あなたもこれまで飲み会の帰りにタクシーに乗り、今日の料金はやけに高いなと感じたことがあるのでは?

 

ただこの場合はタクシーの表示灯に割増と表示されているので、すでに知っている人も多いでしょう。

深夜早朝といえば街中に人が減り、日中はにぎわっているような場所でも人がいなくなる時間帯です。

タクシー利用者が減ることを考えれば当然と言える仕組みかもしれません。

日中帯と同じ料金で営業していては採算をとるのは難しいでしょう。

次に障害者割引です。

バスや地下鉄、JRなどの公共交通機関に障害者割引があるのは有名ですよね。

タクシーもこれにならい、障害者割引を実施しています。

お客様に障害者手帳を提示されれば割引の処理をする必要があります。

 

迎車料金、時間指定料金

タクシーの利用者が必ずしも駅前や大通り沿いにいるとは限りません。

場合によっては自宅など細い道が入り混じった場所からタクシーを使いたいというお客様もたくさんいます。

とはいえ住宅街の中に都合よくタクシーが走っているわけがありません。

そのため家まで迎えに来てほしいとタクシー会社に電話をかけるお客様も頻繁に現れます。

迎えを呼んだ場合は迎車料金として一定の金額が運賃に加算されます。迎えにいくための手間賃というわけですね。

また、ただ迎えに来てもらうだけでなく、この時間に家まで来てほしいと時間を指定するお客様もいます。

迎えの時間を指定した場合、時間指定料金として迎車料金と合わせて請求となります。

ここまで一般的なタクシーの割引、追加料金について紹介してきましたが、どのタクシー会社でも必ずこの通りとは限りません。

たとえば日本交通株式会社ではアプリから迎車予約をした場合は時間指定料金がかからなくなるサービスを行っています。

このように会社によっては追加料金や割引、割増への取り組みが違うこともあるのでその点を忘れないでください。

 

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高速道路に乗ると料金が変わる?

普段ドライブをする時、遠距離間の移動であれば高速道路を使う人も多いでしょう。

信号がなく速度制限も一般道に比べ緩和されているのでとても便利です。

ですがその分利用料金を払わなければいけませんよね。

時間をとるかお金をとるか、頭を悩ませる方も多いでしょう。

一方タクシーの場合はあまり遠くまで乗る機会は少なく、高速道路を利用するという発想にすらならないかもしれません。

料金を考えると自然とバスや電車といった手段を優先させるはずです。

ですが自分がドライバーになるのであれば話は別。

お客様によっては高速道路に乗ってくれと言われることもあるかもしれません。

ここで抑えておかなくてはいけないのが、タクシーで拘束道路に乗る場合はどのように料金を計算するのか、ということ。

高速道路利用料金は誰が負担するのか、料金体系は変化するのかなどの疑問が浮かびますね。

高速道路の利用料金はお客様が支払うことになります。

であれば、よほど急いでいるなどではない限り、お客様にメリットはないように見えますよね。

ですがこれは大きな勘違い。高速道路に乗ると表示灯が賃走から高速に切り替わり、同時に料金の計算方法も変わることがあります。

先ほど時間距離併用運賃の説明をしました。

この運賃計算では通常の距離制運賃に加え、遅いスピードで走っている間は時間経過での料金も加算されるという仕組みでしたね。

タクシーが高速道路に乗ると、時間距離併用運賃ではなく距離制運賃に切り替わります。

たしかに高速道路の利用料金はかかりますが、一般道に信号が多かったり渋滞をしている場合は高速道路に乗った方がお客様にとっては特になる場合もあるのです。

一流のタクシードライバーになるには、こういった事情もお客様に説明できるようになっておかなければいけません。

お客様を送った後の帰りについては、都内の場合、運転手自身の負担となる場合が多いようです。

とはいえ高速道路を利用するということはそれなりに長い距離を走ることになりますので、時間帯によっては大きく売り上げを伸ばすチャンスとも捉えられます。

深夜帯であれば帰りに渋滞に遭遇することも少なく、長い距離を走ってもてもむしろ嬉しいというドライバーも多いそうです。

タクシーは公共交通機関ではありません。

日本にはたくさんのタクシー会社があり、それぞれ独自の営業を行っています。

そこで気になるのはタクシー会社ごとに料金が違うことはあり得るのか、という点ではないでしょうか。

家電や日用品であれば店によって同じものなのに値段が違うことはよくありますよね。

できるだけ安く買うためにチラシやインターネットなどの広告を見比べる人も多いはずです。

それならばタクシー会社によって運賃が違う場合もあるのでしょうか?

まず初めに、地域によってタクシーの運賃が違うというイメージはお持ちかと思います。

出張や旅先でタクシーを利用した時に「あれ?地元のタクシーとは初乗り料金が違うんだな」と感じた方もいるでしょう。

とはいえ、タクシー会社がそれぞれ好き勝手に料金を決めていては大変なことになりかねません。

これから乗るタクシーの初乗り料金がいくらかを確認せず乗り込む人も多いでしょう。

料金が好き勝手に決められていたら、たまたま乗ったタクシーがとんでもない高額を請求する可能性もあります。

そんなことがまかり通るはずはありませんよね。

実はタクシーの料金は法外な金額にならないよう、しっかりと国の認可を受けなければならないのです。

であればその認可の基準はどのように決められているのでしょうか。

地域によって料金が違うことは先ほども述べた通りです。

タクシー料金は国土交通省で決められた運賃ブロックと呼ばれる地域ごとに自動認可運賃制度と公定幅運賃制度という2つの料金制度を設けています。

ですが、必ずしもこの地域の運賃はこの金額でなくてはならない、と決められているわけではありません。

タクシー会社はそれぞれの制度の範囲で決められた範囲で自由に運賃を設定できるのです。

自動認可運賃制度と公定幅運賃制度についてもう少し踏み込んで説明しましょう。

 

 

自動認可運賃制度

この制度が取り入れられている地域については運賃の上限と下限が設定されています。

この上限と下限の幅のことを自動認可幅と呼び、下限を下回っている運賃については下限割れ運賃と呼ばれます。

自動認可の文字が示す通り、申請する運賃が自動認可幅の中に納まっていれば自動的に申請が認可されます。

下限を下回っているとなんだかその運賃では認可が得られないように感じるかもしれませんが、必ずしもそうとは限りません。

下限割れの運賃で営業をする場合は個別に会社の経営状況等を審査され、黒字で営業できていると判断されれば認可が下ります。

この審査はかなり厳格なもので、さらに認可される場合でも期限が設定されるなどの条件がつけられる大変厳しいものです。

もちろん赤字の場合は認可されません。

自動認可運賃制度が適用されている地域では会社の経営努力次第で運賃を下げ、他社との競争力アップにつなげることができます。

 

公定幅運賃制度

公定幅運賃制度が適用されている地域においても自動認可運賃制度同様、運賃の上限と下限が設定されます。

設定された幅は公定幅と呼ばれ、適用されている地域の燃料費や人件費を元に計算されます。

わざわざ自動認可運賃制度とは別に設けられている制度のため、自動認可幅と公定幅の決め方は異なるように思えますが、実はこの幅の決め方はどちらの制度でも同じ。

公定幅運賃制度が違うポイントは下限割れ運賃を一律に禁止していることです。

たとえ黒字で経営できていたとしても下限を下回る運賃は許されません。

公定幅運賃制度が導入された背景はタクシー会社の競争激化にあります。

大阪ではワンコインで乗れるタクシーなど、格安のタクシーが業界に参入してきました。

同時にタクシードライバーの収入が低下しているなどの状況を国が問題視しました。

そうした状況があり導入されたわけですが、現在はこの問題をめぐって訴訟が起こりました。

その結果、裁判所は公定幅への値上げを強制しないよう命じたこともあり、公定幅運賃制度が今後どうなるかに注目が集まっています。

 

まとめ

タクシードライバーにとって運賃についての知識は基本中の基本です。

自信の給与にもダイレクトに影響する売り上げにも関わる話ですから、気になるという方も多いはず。

今回はタクシーの料金制度について解説しましたが、もしあなたがタクシー会社に転職するなら、その時にあらためて研修などを通して上司、先輩から教わることでしょう。

とはいえタクシー業界に興味があるのであれば今のうちから業界の事情を知っておいた方があなたのためです。

金制度に限らず他にもタクシー業界の情報を掲載しているので、ぜひともそちらもチェックしてみてください。

この記事を書いた人

木村 啓喜

木村

株式会社ピーアール・デイリー(厚生労働省認可 有料職業紹介事業許可番号13-ユ-305520)所属。入社17年目。P-CHAN TAXIのキャリアアドバイザーとして、多くのタクシー求職者を転職に導く、タクシー転職のプロ。日本全国のタクシー会社の営業も担当。
車の運転好きで、次の転職先はタクシー会社と決めている程、タクシーの仕事をこよなく愛しています!

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