ライドシェアとタクシーの違いは?料金や免許、配車アプリなどを解説
2024年08月12日
「隙間時間で手軽に稼げる!」「所有する自家用車を有効活用できる」と聞いてライドシェアドライバーに興味を持ったものの、タクシードライバーと何が違うのか疑問を感じていませんか?
ライドシェアとは、一般ドライバーが自分の所有する車で乗客を輸送して運賃を受け取るサービスです。ライドシェアは2024年4月に始まったばかりであり、国内ではまだ実験段階にある制度だと言えます。
この記事では、ライドシェアとタクシーの違いについて説明した上で、日本版ライドシェアが導入された背景や特徴、業務に使用される配車アプリの種類、ライドシェアドライバーのメリットやデメリットなどを解説していきます。
ライドシェアドライバーとしての働き方に興味を持っている人はぜひ、最後まで読んでみてください。
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目次
ライドシェアはタクシー不足解消を目的に導入された新制度
ライドシェアは、一般ドライバーが自分の所有する車で乗客を輸送するサービスです。
現在日本で実施されているライドシェアは、「日本版ライドシェア(自家用車活用事業)」と呼ばれ、国内のタクシー不足解消のために導入されました。
現在タクシー業界ではドライバー不足が深刻化しており、タクシー会社の保有車両数に対しドライバーが足りずに稼働率を下げざるを得ない場面が増えています。
株式会社帝国データバンクの「全国タクシー・ハイヤー業界」動向調査によると、2013年から10年の間でドライバーが減少したと回答した会社は、7割近くにのぼりました。さらにそのうち1割を超える会社が、この10年でドライバーの数が半減したと回答しています。
ドライバーが不足する背景には、ドライバーの高齢化に加え、コロナ禍の移動制限緩和による観光需要やビジネス需要の増加があります。
日本版ライドシェア(自家用車活用事業)は、需要に対して供給が追いついていない現状を打破するために始まった取り組みとも言えるでしょう。
ライドシェアの特徴をタクシーとの違いに触れて解説
タクシー不足を補うために始まった日本版ライドシェアには、次のような特徴があります。
- 運営母体はタクシー会社
- 乗車料金はタクシーと原則同じ
- ドライバーになるのに二種免許は不要
- 営業車両に自家用車を使用できる
- ドライバーと乗客との接点は配車アプリがメイン
- 営業時間や地域に制約がある
以上から日本型ライドシェアには、実質タクシー業界の規制緩和と見られる特徴が数多く見られます。その一方で、タクシードライバーとの競争を避けることを目的とした制約も随所に見られます。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
運営母体はタクシー会社
日本型ライドシェアの特徴の一つに、ライドシェアサービスを提供するのがタクシー会社であることが挙げられます。
一般ドライバーが自分の所有する車で乗客を輸送できると聞くと、個人が自由に営業できるかのようなイメージを抱きがちですが、実際はそうではありません。
ライドシェアドライバーになるには、各地域に拠点を置くタクシー会社に雇われる必要があります。自分の好き勝手に人を運ぶことはできません。
そのため日本型ライドシェアでは、ドライバーの教育や労務管理、車両管理が全てタクシー会社によって行われるのが特徴です。
ライドシェアでは、これまでタクシー会社が蓄積した事故防止のノウハウを活用することで、一般ドライバーでもタクシードライバーと同等の安全を確保できるよう対策が盛り込まれています。
乗車料金はタクシーと原則同じ
日本型のライドシェア乗車料金はタクシーと原則同じとされています。
そのため、一般ドライバーが運転するからといって、タクシードライバーよりも運賃が低くなるわけではありません。ライドシェアドライバーでもタクシードライバーと同じだけ乗客を乗せれば、同程度の売上が期待できます。
ドライバーになるのに二種免許は不要
二種免許(普通自動車第二種免許)を取得せずにドライバーになれることも、日本型ライドシェアにおける特徴の一つです。
一般人が自動車を運転するには、普通免許(第一種運転免許)の取得が必要です。また、タクシードライバーのように乗客を業務として輸送する場合には、二種免許(第二種運転免許)も取得しなければなりません。
しかし、ライドシェアドライバーはドライバーとして求められる要件が緩和されています。そのため、普通免許(第一種運転免許)を取得し、以下の条件が揃っていれば、乗客を乗せて運賃を受け取れます。
- 免許取得から1年以上経過していること
- 仕事開始日まで2年間無事故かつ、免許停止の処分を受けていないこと
- タクシー会社が指定する研修を受けること
タクシードライバーと比較しても、容易になっているでしょう。
営業車両に自家用車を使用できる
前提として、タクシードライバーとして働くには、決められた業務用車両を使用することが義務付けられています。しかし、ライドシェアドライバーは業務用車両の貸し出しを受けられる他、自家用車で勤務することも可能です。
ただし自家用車には、自動で扉を開け閉めする機能が備わっていません。そのため、自家用車を使用する場合は、乗客に自分で扉を開け閉めしてもらう必要があります。
ドライバーと乗客との接点は配車アプリがメイン
ドライバーと乗客との接点は配車アプリがメインであることも、ライドシェアサービスの特徴の一つです。
ライドシェアで乗客を輸送する流れは以下の通りです。
- 依頼者がスマートフォンの配車アプリを通じて乗車地点と目的地を指定
- 配車アプリが経路をもとに乗車料金を算出
- 依頼者の同意によって注文が確定
- 配車アプリの通知により、ライドシェアドライバーはスタート地点へ
- 目的地まで乗客を輸送
- 配車アプリを通じて乗車料金の決済が行われる
上記のようにライドシェアでは、配車アプリを通じて移動したい乗客と乗客を乗せたいドライバーとのマッチングが行われます。そのため、ライドシェアドライバーが乗客と接点を持てるかどうかは、配車アプリ次第で決まります。
営業時間や地域に制約がある
日本型ライドシェアはタクシー不足解消を目的に導入されたサービスであるため、営業時間や地域に制約があるのも特徴の一つです。
ライドシェアサービスの提供が許可されているのは、タクシー不足が深刻化しており、ライドシェアで補完することが必要であると国土交通省が認めたエリア・時間帯(※)に限られます。
2024年6月時点において、ライドシェアサービスを提供できるエリアや時間帯の大まかな目安は、以下の通りです。
エリア | 曜日と時間帯 |
| 月~金(7:00~10:00) 金・土(16:00~19:00) 土(0:00~4:00) 日(10:00~13:00) |
| 金・土・日(0:00~5:00) 金・土・日(16:00~19:00) |
| 金(16:00~19:00) 土(0:00~3:00) |
| 月・水・木(16:00~19:00) 火~金(0:00~4:00) 金・土・日(16:00~29:00) |
| 土・日(1:00~4:00) |
| 金(16:00~19:00) 土(0:00~3:00) |
| 火~金(0:00~5:00) 金・土(17:00~30:00) |
| 土・日(0:00~3:00) |
| 土(0:00~3:00) 金・土(16:00~19:00) |
| 水・金(0:00~3:00) 金・土(17:00~29:00) |
| 月~木(16:00~19:00) 金・土(16:00~27:00) 日(16:00~20:00) |
| 月~木(16:00~21:00) 金・土(16:00~29:00) 土(15:00~21:00) |
※出典:国土交通省「営業区域ごとの不足車両数」
※出典:国土交通省「営業区域ごとの不足車両数」
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ライドシェアで主に使われている配車アプリ
ライドシェアで主に使われている配車アプリは、以下の通りです。
- GO
- DIDI
- S.RIDE
- UBER
日本版ライドシェアにおいて、配車アプリは一般ドライバーと乗客を結び付ける重要な役割を果たしています。また、配車アプリ運営会社はタクシー会社と提携関係にあるため、タクシー会社が行っているライドシェアドライバーの採用活動を積極的に支援するところもあります。
GO
「GO」は、2024年4月にライドシェアが解禁されるにあたり、いち早く参入を表明したタクシー配車アプリの一つです。
「GO」は、配車アプリ「JapanTaxi」と「MOV」が統合してできたサービスです。2020年の9月から提供が開始されており、サービス開始から4年を待たずして2000万回(※)ものダウンロードがあることから、すでに多くの人に認知されていることがうかがえます。
※出典:GO株式会社 タクシーアプリ「GO」TOP
乗客のメリット
「GO」を通じてライドシェアサービスを使用する乗客のメリットは、同じアプリ内でタクシードライバーやライドシェアドライバーを選択できることです。また、画面上に車種や車の色、ナンバープレートが表示されるため、乗り間違えも防げます。
ドライバーのメリット
「GO」を利用するタクシードライバーのメリットは、サービス利用後にサービスを乗客が評価する仕組みが搭載されていることです。評価は客の良さや社内の快適さ、運転の丁寧さなどの要素で評価されるため、今後ドライバーがサービスレベルを改善するのに役立ちます。
良い顧客体験を乗客に提供できればアプリで表示される評価が上がるため、評価を見た乗客からの依頼が増える期待が持てます。
ライドシェアGOに興味がある方は、「ライドシェアGOはどんなアプリ?メリット・デメリットを解説!」も読んでみてください。
DIDI
「DIDI」は、通信大手として知られるソフトバンクと、中国でタクシー配車サービスを手がける滴滴出行が、共同で設立したDiDiモビリティジャパン株式会社が提供する配車アプリです。
「DIDI」も2024年の6月から日本型ライドシェアに参入しており、以下の地域でDIDIを通じたライドシェアサービスが提供されています。
- 北海道
- 宮城県
- 埼玉県
- 千葉県
- 東京都
- 神奈川県
- 愛知県
- 京都府
- 大阪府
- 兵庫県
- 広島県
- 福岡県
「DIDI」のサービスの強みは、世界最大級の交通プラットフォームを持つ滴滴出行のテクノロジーと通信大手であるソフトバンクの事業基盤です。DIDIはすでに800万人(※1)のユーザーに利用されており、使い勝手の良さが支持されています。
※出典1:DiDi Taxi「ディディについて」
乗客のメリット
「DIDI」を利用する乗客のメリットは、配車依頼後平均5分(※2)程度で、指定場所に車両が到着することです。
上記はあくまで2024年1月から4月におけるタクシー配車時のデータですが、同じ仕組みを通じて配車されるライドシェア車両においても、速やかな車両の到着が期待できます。
※出典2 :DiDi(ディディ)、日本型ライドシェアの対応を提携タクシー会社と6月上旬より順次開始
また、呼ぶ・乗る・降りるの簡単3STEPで車両を利用できるのも、DiDiを通じてライドシェアサービスを利用する乗客のメリットです。アプリに目的地を入力するだけでルートをアプリが自動設定するため、ドライバーに道順を説明する必要もありません。
ドライバーのメリット
「DIDI」を利用するドライバーのメリットは、乗客とドライバーで相互評価する機能や非常時のセーフティ機能が搭載されていることです。これらの機能によってドライバーと乗客双方におけるマナーの向上や車内トラブルの抑制、運転時の安全性の担保などが期待できます。
ライドシェアDIDIに興味がある方は、「ライドシェアにはDiDiがおすすめ!ドライバーになる方法やメリットについて解説」も読んでみてください。
S.RIDE
「S.RIDE」は、ソニーグループ株式会社によって開発されたタクシー車両アプリです。
開発当時は東京23区や武蔵野市といった都市部に限定したサービスでしたが、現在では以下のような幅広いエリアをカバーするサービスに成長しました。
- 東京都
- 神奈川県
- 埼玉県
- 千賀健
- 茨木健
- 宮城県
- 石川県
- 愛知県
- 大阪府
- 宮崎県
アプリのダウンロード数も、2024年1月時点で累計250万回(※)を超えています。
※出典:S.RIDE「タクシーアプリ「S.RIDE®」が累計250万ダウンロードを達成」
「S.RIDE」もまた、2024年の4月にいち早く日本版ライドシェアに参入したサービスの一つです。すでに東京23区や武蔵野市、三鷹市においてS.RIDEを使用したライドシェアサービスが提供されています。
乗客のメリット
「S.RIDE」を利用する乗客のメリットは、配車希望時にタクシーとライドシェアの選択が可能なことです。ライドシェアサービスに満足した場合は、設定画面をお気に入り登録することで、繰り返しライドシェアを利用できます。
ドライバーのメリット
「S.RIDE」を利用するドライバーのメリットは、ライドシェアの普及を加速させるべく、アプリ提供会社がさまざまな計画を検討中であることです。
ドライバーの採用支援や運行管理に必要な機器の貸出などが計画されており、実現すればライドシェアドライバーとして好調なスタートを切りやすくなります。
ライドシェアS.RIDEに興味がある方は、「S.RIDE(エスライド)とは?ライドシェアへの対応状況や利用方法を解説」も読んでみてください。
UBER
「UBER」は、UBER Eatsでも知られるUBER Japan株式会社が提供する配車アプリです。
UBER Japanもまた、2024年4月から日本版ライドシェアが解禁されることを受け、自家用車を活用したライドシェアドライバーを呼べる仕組みをいち早く導入しました。
乗客のメリット
「UBER」を利用する乗客のメリットは、メールアドレスと電話番号だけで手軽に配車を依頼でき、依頼するドライバーについて事前に詳しい情報を把握できることです。
「UBER」では、アプリ上に行き先と乗車地を入力すると、自動でドライバーとのマッチングが行われます。乗客は画面に表示されたドライバーの候補から、評価やお礼メッセージなどのプロフィール情報を確認した上で依頼するドライバーを選べます。
ドライバーのメリット
「UBER」を利用するドライバーのメリットは、アプリ上で日々や週ごとの売上状況や収入を増やすノウハウ、乗客による評価等を確認できることです。
「UBER」はすでに東京や京都、神奈川、愛知の4都道府県で約10社のタクシー会社に対する導入が決定しています。そのため、「UBER」経由でライドシェアドライバーに応募することもできます。
ライドシェアUBERに興味がある方は、「Uberライドシェアの配車アプリの使い勝手は?特徴やメリット・デメリットを詳しく解説!」も読んでみてください。
ライドシェアドライバーとして働くメリット
ライドシェアドライバーとして働くメリットは、以下の通りです。
- 所有する自家用車が収入を得る手段になる
- 一種免許だけで業務を始められる
- 業務に必要な知識をタクシー会社の研修を通じて身に着けられる
- 私服で働けるため制服を着用しなくてもOK
- 決済手続きが簡単で手間がかからない
- 隙間時間で気軽に稼げる
始まって間もないライドシェアが注目を集めているのは、ライドシェアドライバーが従来とは異なる、新たな働き方になる可能性があるからです。ライドシェアドライバーとして働くメリットに着目すると、タクシードライバーとの違いが見えてきます。
所有する自家用車が収入を得る手段になる
ライドシェアドライバーとして働く最大のメリットは、所有する自家用車が収入を得る手段になることです。
自家用車は保有するだけでも維持費がかかりますが、乗客を乗せれば維持費を収入でまかなえます。稼ぎが良ければ維持費を超える収益を得られるでしょう。
一種免許だけで業務を始められる
一種免許だけで業務を始められるのも、ライドシェアドライバーとして働くメリットです。
日本では乗客を輸送する職業を選ぶ場合、二種免許の取得が義務づけられています。二種免許を取得しなければならないのは、タクシードライバーもバスドライバーも同じです。
しかし日本版ライドシェアでは、ドライバーになるのに二種免許は必須ではありません。
車を運転できる人なら誰でもチャレンジできるので、ライドシェアドライバーは多くの人に普及する可能性があります。
業務に必要な知識をタクシー会社の研修を通じて身に着けられる
業務に必要な知識をタクシー会社の研修を通じて身に着けられるのも、ライドシェアドライバーとして働くメリットの一つです。
稼働できるエリアや時間帯がタクシー不足している場面に限られるとは言え、ライドシェアドライバーにタクシードライバーと同様のサービスの質が期待されていることに変わりはありません。
プロとして乗客を安全に輸送するには、ドライバーとしての知識や経験が不可欠です。実際問題として、プライベートでしか車を運転したことがない人がいきなりタクシードライバーと同じ業務内容を求められても、戸惑うことが多いでしょう。
タクシー会社には、タクシードライバーの管理を通じて顧客を安全に送り届けるためのノウハウが蓄積されています。これらのノウハウを研修で学びながら業務を始められるのは、ライドシェアドライバーとして働くメリットです。
私服で働けるため制服を着用しなくてもOK
制服ではなく私服で働けるのも、ライドシェアドライバーとして働くメリットです。
ライドシェア車両に乗る乗客は、運転手がタクシードライバーではないことをすでに認知しています。そのため、必ずしもタクシードライバーと同じような服装は求められません。
所属するタクシー会社によって服装の指定は異なりますが、タクシードライバーとして働くよりも服装の自由度は高くなる傾向にあります。
決済手続きが簡単で手間がかからない
決済手続きが簡単で手間がかからないのも、ライドシェアドライバーとして働くメリットです。
配車アプリを通じてドライバーと顧客がつながる日本版ライドシェアでは、乗車料金も全て配車アプリを通じて決定されます。
乗車料金は、顧客が入力した乗車地点と目的地から自動算出されて乗車前に確定するため、ライドシェアドライバーは乗車料金の授受に関与する必要がありません。
ライドシェアドライバーは、配車アプリが指示するルート通りに乗客を送り届けることだけに専念でき、乗車料金に関するトラブルも減らせます。
隙間時間で気軽に稼げる
隙間時間で気軽に稼げるのも、ライドシェアドライバーとして働くメリットです。
ライドシェアドライバーに期待されているのは、あくまでタクシーが不足する時間帯のみです。そのため、ライドシェアドライバーが働く時間帯はタクシードライバーによる供給より乗客の需要が上回っていることが明らかであり、安定して稼げる期待が持てます。
普通免許でOK、私服でも働けるなど業務に求められるハードルが低いため、隙間時間を有効活用して収入に変えられる点は、ライドシェアドライバーとして働く大きな魅力です。
ライドシェアドライバーとして働くデメリット
ライドシェアドライバーとして働くデメリットは、以下の通りです。
- 働くエリアや時間に制限が多い
- タクシー乗り場が使えない
- 流し運転による営業はできない
- あくまで副業としての働き方が中心
- 事故やトラブルに巻き込まれることがある
- 柔軟な経路変更が難しい
新たな働き方として注目を集めるライドシェアドライバーは、メリットが多い反面、デメリットも存在します。ライドシェアドライバーのデメリットはタクシードライバーのメリットにつながりやすいため、自分にどちらが向いているか一度立ち止まってよく考えてみましょう。
働くエリアや時間に制限が多い
ライドシェアドライバーとして働く上で最大のデメリットになるのは、働くエリアや時間に制限が多いことです。
日本版ライドシェアは、あくまでタクシー不足を補うために創設された新制度です。そのため、ライドシェアドライバーとして活動できるエリアや時間帯は、タクシードライバーとは異なり、国土交通省が許可した範囲に限られます。
「ライドシェアドライバーは自分の空いている時間で自由に勤務できる仕事ではない」という点は、十分に認識しておく必要があるでしょう。
タクシー乗り場が使えない
タクシードライバーのようにタクシー乗り場が使えないことも、ライドシェアドライバーとして働くデメリットと言えます。
タクシー乗り場は、タクシーを利用する多くの人が足を運ぶ場所です。そのため、タクシー乗り場を利用できるかどうかは、ドライバーにとって収入を大きく左右する要素となります。
しかし、タクシー不足を補うために雇われているライドシェアドライバーは、タクシードライバーが優先的に利用するタクシー乗り場を利用できません。
ライドシェアドライバーと乗客との接点がタクシー配車アプリに限定されているのは、タクシー乗り場の使用を禁止されていることが背景にあります。
流し運転による営業ができない
タクシードライバーのように流し運転による営業ができないことも、ライドシェアドライバーとして働くデメリットと言えます。
タクシードライバーとライドシェアドライバーの最大の違いは、稼ぐ場所を自身の意思で選べるかどうかです。
タクシードライバーなら、これまでの経験や勘を頼りに乗客を多く乗せられそうな場所を探し出し、周囲を走行しながら乗客を乗せられます。
しかし、タクシー不足を補うことを前提に雇われているライドシェアドライバーは、タクシーが不足していないエリアで勝手に営業を行うことが許されません。
ライドシェアドライバーと乗客との接点がタクシー配車アプリに限定されているのは、流し運転による営業を禁止されていることが背景にあります。
あくまで副業としての働き方が中心
ライドシェアドライバーとして働くデメリットとして、あくまで副業としての働き方が中心になることが挙げられます。
ライドシェアドライバーは国土交通省が許可したエリアや時間帯でしか勤務できないため、雇用形態はアルバイトやパートが中心です。また、時給は1,000円台〜2,000円台前半と雇用されるタクシー会社によって違いがあり、専業として期待する収入金額としては物足りない印象がぬぐえません。
副業として隙間時間に働きたいならライドシェアドライバーが向いていますが、専業ドライバーとして本格的に稼ぎたいならタクシードライバーの方が向いているでしょう。
事故やトラブルに巻き込まれることがある
一般人でもドライバーとして働けるとは言え、ライドシェアドライバーが事故やトラブルに巻き込まれる可能性もあります。
乗車地から目的地までのルートは車両アプリが案内してくれますが、アプリが道路状況の全てを把握しているわけではありません。マナーの悪い乗客を乗せたり、危ない運転をするドライバーが付近にいたりする場合は、想定外の事故やトラブルに巻き込まれることが考えられます。
乗客を乗せて車を運転する以上、ライドシェアドライバーもタクシードライバーと同様のリスクを背負っている点は理解しておく必要があるでしょう。
柔軟な経路変更が難しい
タクシードライバーのように柔軟な経路変更が難しい点も、ライドシェアドライバーとして働くうえでのデメリットです。
自家用車を活用して働くことが想定されているライドシェアドライバーは、基本的に車両にメーターが搭載されていません。そのため、ライドシェアドライバーの乗車料金は、顧客が車両アプリに入力した乗車地と目的地から自動で換算され、乗車前に確定します。
「GO」のように乗車後にルートを変更できるアプリも一部存在しますが、ルートの変更がそもそもできないか、できても再計算と請求の手続きが煩雑になるアプリが多いです。
タクシードライバーのように乗客との会話を通じて柔軟にルートを変更できない点は、サービスの質の観点から見るとデメリットになると言えます。
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この記事では、日本版ライドシェアが導入された背景や特徴に加え、業務に使用される配車アプリの種類、ライドシェアドライバーとして働くメリットやデメリットなどを解説しました。
ライドシェアドライバーは普通免許と自家用車があれば気軽に始められるため、副業として始めるのにぴったりな職業です。一方、本格的にドライバーとして稼ぎたいなら、タクシー乗り場を活用したり、流し運転ができたりするタクシードライバーが向いています。
P-CHAN TAXIは、優良タクシー会社への転職支援に特化したサービスです。ドライバーとしての働き方に興味があるものの、どの会社が良いかわからない人は、ぜひ一度相談してみましょう。
タクシードライバーだけでなく、ライドシェアドライバーを募集するタクシー会社も紹介してもらえるため、自分にとって最適な働き方が見つかります。
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木村
株式会社ピーアール・デイリー(厚生労働省認可 有料職業紹介事業許可番号13-ユ-305520)所属。入社17年目。P-CHAN TAXIのキャリアアドバイザーとして、多くのタクシー求職者を転職に導く、タクシー転職のプロ。日本全国のタクシー会社の営業も担当。
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