やりがいが変わる? ハイヤードライバーとタクシードライバーの違い
2017年08月18日 業界知識
二種免許を活かした仕事としてまずタクシーやバスなどを挙げる方が多いのではないでしょうか? お客さんを乗せる仕事と言えば、タクシー等の他にハイヤーがあります。
ここでは、一般タクシーとハイヤーの違いについてご紹介します。
タクシー業務の特徴
タクシーはメーターがついており、距離や時間で料金を取る営業車両のことを指します。
駅前で待機をしてお客さんを待ったり、人通りの多い道を流しならお客さんを乗せたりするなど、比較的自由に営業することが可能です。これらの営業方法を俗に「流し営業」と呼びます。
タクシーとは違う? ハイヤーの特徴
ハイヤーには、タクシーとは異なり時間単位の貸し切りでメーターがついていないという特徴があります。また、タクシーのように流し営業は行いません。
ハイヤーの運転手は会社や営業所で待機し、要請があったときに派遣されます。
ハイヤーには雇用や賃借という意味があります。利用する車と運転手を一定の期間借りることになるため、その間の費用を払わなければなりません。つまり利用者は、車が車庫を出てから車庫に戻るまでの費用と、その間のドライバーの給与を支払うことになるのです。
ちなみに、ハイヤーはタクシーのように自動で扉が開閉するのではなく、運転手が直接利用者のために扉を開閉します。
法律上では、ハイヤーを定義するものはなく、タクシーの一種として位置づけられています。
では、タクシーとハイヤーの違いとは何でしょうか?
先にご紹介したように、まず以下の点が言えます。
・タクシーは街中乗用車(短距離向き)
・ハイヤーは予約制貸し切り車両(長時間・中長距離向き)
また、ハイヤーの特徴として格式が重んじられている点があります。行く場所とお客さんが定まっているハイヤーはタクシーのように目立つ必要はありません。そのため黒塗りの高級車が多く、落ち着いた格式の感じられる車両で赴きます。タクシーにはないようなテレビモニターやサラウンドオーディオシステム、シャンパンクーラーを搭載したリムジンなどもハイヤーに含まれます。
ハイヤーのやりがいは?
ハイヤードライバーの方にやりがいを尋ねると、「企業の重役の方々に個人を指して感謝されるところ」という意見が非常に多くあります。
ハイヤーの業務では、特定の人と車両が「専属利用」として企業に雇われることがあります。そのため、契約した企業の人達とコミュニケーションを多く取るようになり、お互いの信頼関係の構築にもなります。これが、利用者の匂いの好みやラジオのチャンネルなど細かなサービスにまで繋がり、相手からの感謝にもつながるのです。
相手を細部まで思いやったサービスができ、お互いに信頼関係を築くことができる点は、ハイヤーでしか味わえないやりがいと言えるでしょう。
未経験からハイヤードライバーを目指す方もいらっしゃいますが、基本的にはあまりおすすめしません。
タクシーとハイヤーは共に、お客様を目的地まで安全にお送りするということは変わりませんが、ハイヤーの場合は何時何分までに到着という絶対条件が付きます。
ですから、道が分からないということはもちろん、カーナビのとおりに走ったら間違った道だったなどというタイムロスは許されません。
ハイヤードライバーになるためには、実際の運転能力や地理への知見、接客能力を細かく見られるだけでなく、中にはハイヤードライバーになるための教習や地理試験を行う企業もあります。
ハイヤードライバーを目指す際は、まずタクシードライバーになり運転技術や地理、接客について学ぶことが大切でしょう。
タクシーを経験したうえで、「特定の人と深く信頼関係を築いて細やかなサービスをしたい」と思った場合は、ハイヤードライバーに転職してみるのもいいかもしれません。