タクシードライバーの仕事内容は?向いている人や仕事の特徴を解説
2020年05月01日
未経験でタクシー運転手への転職を考えている方に、その魅力と仕事内容をご紹介したいと思います。
タクシー運転手は他の業種と異なり、未経験でも転職しやすいのが特徴です。
さらに頑張り次第で収入も増やせるので、やりがいのあるお仕事と言えます。
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目次
タクシードライバーの仕事内容
タクシー運転手の業務は、乗客を目的地まで運ぶことです。
その運転業務の他に自動車運転前点検や納金、そして洗車といった業務もあります。
それぞれについて詳しく説明します。
タクシードライバーの業務形態
タクシー運転手の業務形態は隔日勤務と日勤・夜勤の3パターンがあります。
その中で最もポピュラーなのが隔日勤務です。隔日勤務の場合、1勤務あたりの乗車時間は19~21時間ほどです(3時間の休憩を含む)。
1回の勤務がほぼ丸一日と他の仕事には類を見ない長さですが、翌日は「明番」といって必ず休みが取れるので休息することができます。
1回の乗務時間が19時間を超えると、その後20時間~30時間は乗務できないことになっているのです。ですので、隔日勤務の月の勤務日数は11~13回程度となっています。
日勤と夜勤の場合、労働時間は8時間程度となり月の労働日数は22日から24日ほどとなります。
日勤に比べると、電車がなくなり深夜料金となる夜勤の方が稼ぎやすい傾向があります。
日勤と夜勤はシフト制にしている会社が多く、どの勤務形態を選ぶのかは自由なので、自分の生活スタイルに合うものを選ぶことができます。
このようにタクシー運転手という仕事は、とても働き方の自由度が高いことが魅力のひとつと言えるでしょう。
一度にがっつりと働く代わりに多くの休みが取れる「隔日勤務」、生活に合わせてシフトが組める「日勤・夜勤」。あなたはどちらに興味を持ちましたか?
タクシードライバーの1日の流れ
それでは具体的に、タクシー運転手の1日の流れをご紹介します。まず出社してから最初に点呼が行われます。
運転手の確認作業となりますが、その後に個別のチェックに移ります。これは運転手が安全に運転できる状態かどうかの確認です。
タクシー運転手はお客様を車に乗せて運転するので、人の命も預かることになります。万が一事故を起こしてしまうと、乗客の怪我にもつながるわけです。
そこで健康状態や飲酒運転防止のためのアルコールチェックなど細かく確認を行います。
万が一測定機器による呼気検査でアルコールが検出されると、乗務は停止になります。
次に行うのが朝礼です。ここで安全運転のための連絡事項が伝達されます。
会社によっては社則や心得を全員で読み上げたり、あるいは接客のためのロールプレイングを行ったりします。
これは慣れによる事故の発生を防止するためでもあるので、しっかりと取り組むことが大事です。
朝礼が終われば各自乗務するタクシーに向かい、乗務前の準備を行います。マニュアルに従って自動車の点検を行い、続いて車内の清掃をしてから出庫となります。
タクシー運転手はサービス業でもあるので、乗客が心地良く目的地に着けるようにしなければなりません。
そのためにはきちんと清掃作業を行うことも、タクシー運転手の重要な業務と言えます。
出庫してからは一人での営業となります。どのエリアで営業するのかは、会社から割り当てを指示される場合もあれば、個人の判断に任される場合もあります。
会社によっては売上に差が出ないように、また運転手同士が競合しないようにと担当エリアを決めるケースもあるようです。
営業を終えたら帰庫します。会社に戻り売上の納金をして、最後に洗車をして1日の業務は終了します。
タクシードライバーの営業業務
それでは営業に出てからの業務内容をご紹介します。タクシードライバーの業務内容は大きく分けて「流し」と「付け待ち」、「無線配車」の3種類があります。
流しは担当する地域内を走行して、タクシーを必要とする人を見つけて目的地までお届けする業務です。
お客を捕まえる確率の高い場所へ移動するのがコツですが、例えばターミナル駅やイベントが行われている場所などをチェックします。
また長距離よりも短距離のお客を捕まえるのが効率の良い稼ぎ方と言えます。
付け待ちはターミナル駅や病院など、ある程度お客が見込めるタクシー乗り場で待つことです。
場所によっては確実に乗客を捕まえることができますが、場合によっては長く待つケースもあります。
そして無線配車は、タクシー会社から連絡を受けてタクシーを待っている乗客の元へ走るものとなります。
さいごに、タクシーの1日の走行距離は365kmまで、また出庫からは最大で21時間以内と定められています。
つまりいかに空車時間を減らして効率良く乗客を乗せるかによって、稼げるかどうかが左右されるわけです。
自動車運転前点検について
タクシー運転手は乗客を安全に、かつ迅速に目的地へと運ぶことが任務です。
そのための前準備として行うことが色々とあります。まず、最初に運行管理者から、当日の道路状況や天候についての説明を受けます。車が通れない、渋滞が見込まれるイベントなどがあれば迂回ルートの確認も必要です。
ドライバー同士でも情報共有を行うことで、スムーズに運転することができます。
▶「稼げるドライバーとそうでない人、違いはどこにある?」
▶歩合制にも種類がある! 意外と知らないタクシー運転手の給与形態
未経験も安心!タクシー企業で受けられるサポート・研修
未経験者でもタクシー運転手への転職は可能です。
会社で様々なサポートを受けることにより、スムーズに営業を始めることができます。
どのようなサポートがあるのかをご紹介します。
二種免許取得のサポート
まずタクシー運転手になるためには、二種免許を取得する必要がありますが、そのためのサポートも整っているので安心です。
大抵のタクシー会社では、指定する教習所に通ってもらうことで免許取得を促します。
その二種免許取得費用は会社で負担してくれます。さらにその養成期間中も給与が支払われるので、金銭的な負担はかかりません。
自動車教習所での卒業検定に合格すれば、次は試験場で学科試験を受けます。
タクシー会社で二種免許を取得すると、個人で取得する場合とは違うメリットがあります。
例えば地方に住む人が地元で二種免許を取得すると、都市部のタクシー会社に就職した場合に走行するまで慣れが必要になります。
けれども都市部の会社に就職してからサポートを受ける形で二種免許を取得すれば、都市部の交通量などに慣れることができます。
タクシー会社での支援を受けて二種免許を取得する場合には、養成制度と支援制度の二通りがあります。
それぞれサポートを受ける上での規約などがあるので、事前にチェックしておくと良いでしょう。
例えば養成制度の場合、免許取得に要した費用は実際には会社が立て替えた形になります。
それを1年~2年かけて返済することになるので注意しておきましょう。
そのために、できる限り一発試験で合格して費用を最小限に抑えるように心がけるのが大切です。
▶タクシー運転手に必要な「二種免許」とは? スムーズに合格するコツ
地理試験対策の研修
二種免許を取得した後は、タクシーセンターが実施する地理試験というものに合格する必要があります。
地理試験とは、東京・大阪・神奈川の指定地域でタクシー運転手になるために必要な試験のことです。
40問出題され、32問正解で合格となります。その内容は、道路の名前や地名、駅の場所などを問うもので、合格率は50%前後と言われる難問です。
けれどもタクシー運転手として営業するためには不可欠な知識なので、目的は合格することというよりも仕事で必要な知識を覚えることと考えて良いでしょう。
そのために会社は研修スタッフがサポートするなど合格のためのバックアップをしてくれます。
会社での研修
二種免許を取得し、地理試験にも合格すればいよいよタクシー会社での研修が始まります。
ここではタクシー運転手としての実務に必要な研修が行われ、机上で行うものと教習者に乗車して行うものとに分かれます。
机上で行う研修は主に法令に関する知識を得ることです。
道路交通法などといった、運転における基本的な知識を身に付けます。
さらにサービス業としてのスキルを身に付けるために、顧客対応に関するロールプレイングも行います。
様々なシーンを想定して、どのように受け答えするのかを学ぶわけです。
さらに無線営業の仕組みや料金メーターなどの操作、クレジットカードやICカードの取り扱い方法など実際の業務に必要な知識を覚えます。
さらに給与規定や勤務時間などについての説明もあるので、よく理解しておく必要があります。
また事故を起こした時の対処方法、営業方法に関する研修なども受けます。
教習車を使った研修
机上研修の他に、教習車を使った実施研修も行います。
ここで学ぶことは大きく分けると、地理・顧客対応・無線営業・車の点検と清掃・非常時の対応などがあります。
地理に関してはタクシー運転手として営業の基本とも言えることなので、しっかりと頭に入れることが必要です。
また顧客対応は会社のイメージにもつながりますし、売上に直結するサービススキルとして身に付ける必要があります。
車の点検や清掃も、事故を起こさないため、また乗客に快適に乗ってもらうために必要なことなのでしっかりと学ぶことが大切です。
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タクシードライバーに向いている人の特徴
タクシードライバーに向いている人の特徴は、次の通りです。
- 接客が得意な人
- 忍耐力がある人
- 自己管理がきちんとできる人
接客が得意な人
接客が得意な人は、タクシードライバーに向いています。なぜならタクシードライバーは一日に多くのお客様を乗せる仕事で、接客業の一面を持ち合わせているからです。
快適な時間を提供し、お客様から「乗って良かった」と思われるような接客ができるかどうかで、タクシードライバーとしての評価が変わってきます。
また高齢者や車いす移動をしているお客様に対しても、きちんとした配慮をとれる人が望ましいでしょう。
そのため、これまでに飲食や販売、介護といった経験を持つ人なら、タクシードライバーとして長く働き続けられます。
忍耐力がある人
忍耐力がある人は、タクシードライバーに向いています。タクシードライバーは長時間運転しなければならず、待機時間も多く発生するため、とにかく忍耐と根気が必要な仕事です。
またさまざまなお客様がタクシーを利用する部分で、イレギュラーなトラブルが発生してしまうことがよくあります。
どのような状況でもメンタルを一定に保って、忍耐力をもって仕事に取り組める人は、タクシードライバーに向いていると言えるでしょう。
自己管理がきちんとできる人
自己管理がきちんとできないと、タクシードライバーはきつい仕事です。
タクシードライバーは日勤だけでなく、一日中営業する隔日勤務もあり、自己管理ができないと体を壊してしまうリスクがあります。
休むときは休む、働くときは働くというメリハリをつけていないと、モチベーションの維持ができずに、仕事の効率を落としてしまうこともあるでしょう。
プライベートで適度に運動や趣味に打ち込み、心身ともにリフレッシュできる人が向いている仕事だと言えます。
タクシードライバーに必要なスキル
タクシードライバーに必要なスキルは、次の通りです。
- 運転スキル
- コミュニケーションスキル
- 語学スキル
運転スキル
タクシードライバーは、何と言っても運転スキルが必要です。
運転スキルには、単にドライビングテクニックの話だけではなく、安心・安全に車を運転する能力も含まれています。また交通ルールをしっかりと守って運転する能力も、タクシードライバーには必須です。
中には運転スキルが高くないと感じて、タクシードライバーへの転職をためらってしまう人がいるかもしれません。しかし日ごろから丁寧な運転を心がけている人であれば、未経験でもチャレンジできる仕事です。
コミュニケーションスキル
タクシードライバーには、高いコミュニケーションスキルが求められます。なぜなら営業中は、お客様の雑談に応じたり、細かい気遣いが必要になったりするシーンが多いからです。
コミュニケーションによって、快適な時間を過ごせたと感じるお客様がいれば、そのままリピートにつながり売上の向上も見込めるでしょう。
もちろん一番の目的は、お客様を安心・安全に目的地へ送り届けることです。しかし人との付き合いも大事にできる人が、タクシードライバーとして大きく成長できます。
語学スキル
必須ではないものの、語学に関するスキルを持っているタクシードライバーは会社から重宝されます。
語学スキルがあれば、海外から観光で訪れるお客様に対しても上手に接客できるようになり、営業の幅が広がっていくでしょう。
新型コロナウイルスの影響により観光客が遠のきましたが、収束後は海外からのお客様も増加傾向にあります。たとえ完璧な語学力でなくても、行き先をうかがうときのフレーズや支払いの際のフレーズなどを知っておけば、十分にコミュニケーションが取れます。
タクシードライバーへの転職を成功させるポイント
タクシードライバーへの転職を成功させるポイントは、次の通りです。
- 収入をシミュレーションする
- 優良な会社を選ぶ
- タクシー会社の特徴を調べる
- 補償の有無を確認する
- 研修体制が整っているかを確認する
- 転職エージェントを利用する
収入をシミュレーションする
転職を成功させるなら、タクシードライバーになったときに得られる収入をシミュレーションしてみましょう。イメージができていれば、転職後に収入がダウンしてしまったというリスクを事前に回避できます。
一般的にタクシードライバーは、成果を出した分報酬が得られる歩合制で、他の職種のように求人に記載されている金額が必ずしも収入になるとは限りません。
そのため、営業ノルマ未達となってしまった月の最低金額なども想定してみて、年間で得られる具体的な金額を考えてみるのが転職を成功させるポイントです。
転職によって収入アップが見込めるようであれば、タクシードライバーへの転職を検討しても良いでしょう。
優良な会社を選ぶ
タクシードライバーへと転職するなら、できるだけ優良な会社を選ぶようにしましょう。優良なタクシー会社では、福利厚生や手当が充実しています。
また平均売上の高いタクシー会社はドライバーの質が高い可能性が高く、社員に対する教育・研修制度が整っていることの証明にもなります。
転職して働きづらさを感じてしまうことがないように、タクシー会社については事前にきっちりと情報を集めておくことが大切です。
タクシー会社の特徴を調べる
転職活動をする前に、各タクシー会社の特徴を調べておきましょう。特徴を知ることで、自分にとって働きやすい会社が見つかるようになり、後悔のない転職が目指せます。
会社のホームページや専門の求人サイトを利用して、職場の雰囲気や社風、一日の営業の流れなどをチェックしてみましょう。
勤務条件についても会社によって異なるため、情報を集めていくうちに、それぞれを比較・検討ができるようになります。特徴を調べながら、働きやすいタクシー会社を見つけましょう。
補償の有無を確認する
転職を成功させるためには、補償の有無を確認することも大切です。大半のタクシー会社では、事故補償制度や給料補償などが用意されています。
事故補償制度とは、交通事故や違反をしてしまったときに、タクシー会社が発生する費用を負担してくれる制度です。
また給料補償のあるタクシー会社では、転職して研修を受けたあとの一定期間にノルマの達成・未達成に関わらず給料を補償してくれます。
給与に関する制度は、主に未経験でタクシードライバーに転職した人を対象としているのが特徴です。補償の基準についてはタクシー会社ごとに定められているので、事前に補償のルールについて調べておきましょう。
研修体制が整っているかを確認する
タクシードライバーへの転職を考えている人は、研修体制が整っているかを確認しましょう。特に未経験の場合、研修体制が充実していない会社に転職すると、すぐに現場に配属されてしまい戸惑うことがあります。
売上を出す方法やお客様への接し方など、営業の基礎を押さえておかなければ思うような成果を上げることは難しいでしょう。
そのため未経験からチャレンジするときは、きちんと研修期間を設けているタクシー会社を探すことが大切です。
転職エージェントを利用する
転職エージェントを利用することで、転職の成功率を高められます。転職エージェントとは、求人紹介が受けられる転職サービスの一つです。
またキャリアアドバイザーが在籍しているので、履歴書・職務経歴書の添削や面接対策を実施してくれます。
タクシードライバーへの転職なら、業界特化型エージェントの「P-CHAN TAXI」がおすすめです。
P-CHAN TAXIは、未経験にも優しいタクシードライバー専門の転職エージェントで、二種免許の取得サポートや福利厚生が充実したタクシー会社を紹介しています。
創業60年以上の信頼と実績で、これまで多くの転職をサポートしており、利用者数・利用者満足度の高い転職エージェントです。これからタクシードライバーを目指す人は、「P-CHAN TAXI」に登録してみましょう。
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タクシー業界は人手不足!転職できるチャンスも高い
タクシー会社は大手から中小まで人手不足が続いています。高齢ドライバーが多いことも、新たな人材を必要とする理由のひとつです。
ただし給料が歩合制であることや夜勤など変則的な勤務形態であることが、なかなか人が集まらない要因とされています。
けれども逆に言えば、タクシー業界への転職はライバルが少ないこと、そして歩合制の給料は頑張れば高給が期待できることなど魅力も多いことが分かります。
実際に転職前と比べるとかなり収入が増えたという人も多いですし、スキルを磨くことで売上も増やすことができます。
特に人口の多い東京では、収入が600万円、700万円を超えるという人もいます。また営業は個人で行うものなので、自分のペースで仕事ができる点でも人気の仕事と言えます。
タクシー運転手の仕事やその魅力がお分かりになったかと思います。
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木村
株式会社ピーアール・デイリー(厚生労働省認可 有料職業紹介事業許可番号13-ユ-305520)所属。入社17年目。P-CHAN TAXIのキャリアアドバイザーとして、多くのタクシー求職者を転職に導く、タクシー転職のプロ。日本全国のタクシー会社の営業も担当。
車の運転好きで、次の転職先はタクシー会社と決めている程、タクシーの仕事をこよなく愛しています!