都内のタクシー交通事情 気になる事故の件数は?
2020年05月14日
ひところに比べればだいぶ減ってきてはいるものの、車社会といわれる現代では毎年全国で60万件以上もの交通事故が発生し多くの尊い命が失われています。
気になるのはその中でタクシーの事故件数です。
安全運転であってほしいタクシーの事故はどのくらい起きているのでしょうか。
都内タクシー運転手の交通事故の発生件数は?
一般社団法人全国ハイヤー・タクシー連合会がまとめているデータによると、タクシー運転手を第1当事者とする人身交通事故は、2018年で10,850件(総事故件数は430,601件)となっています。総件数に対して2.52%です。
毎日約3万台が都内を走っているタクシーということを考えると、意外と事故が少ない印象を持たれたのではないでしょうか。
2001年が7,472件だったことと比べると大幅に減っていることがわかります。
安全対策
安全対策として各事業者は以下のような交通事故防止対策を推進しています。
- 飲酒運転防止のためのアルコール検査の実施(当たり前ですが)
- ドライブレコーダーの導入
- 後部座席シートベルト着用の推進
- 運転安全マネジメントの導入
- 疲労蓄積度自己診断チェックリストの活用
アルコール検査は運転者がハンドルを握ることの責任感を自覚させることになります。
ドライブレコーダーで事故映像を検証することで傾向や原因を分析でき、情報の共有に活かせます。
シートベルトの着用は当然のごとく事故の被害拡大を防げるでしょう。
また、ドライバーが自身の身体や精神の疲れを正しく把握できる疲労蓄積度自己診断チェックリストを活用する事で乗務員の健康管理を徹底しています。
これらの安全に配慮した姿勢や対策への取り組みは、お客様のみならず、働く側からしても好感が持てるので不安なく仕事に取り組めるでしょう。
事故を起こしても安心の補償
もしタクシー運転手が事故を起こしてしまってもタクシー会社には補償制度があります。
状況により「何万円まで」「何%まで」または全額といった補償でタクシー運転手の負担を軽減する形です。
さらには事故で負傷し休業を余儀なくされた場合でも休業補償というものがあり、収入がゼロということにはなりません。
このようにタクシー運転手は会社に守られている面があり、安心して働ける仕事なのです。
タクシー運転手の事故防止のポイント
タクシー運転手は高度な免許試験をクリアした安全運転のプロですが、油断をすれば交通事故を起こしてしまうことは言うまでもありません。
そのため、タクシー業界では次のような防衛運転を推奨しています。
- 高齢者・子供・自転車を見かけたら急な行動を予想して、スピードを落として安全な距離を保つ
- 交差点を通行するときは、信号無視の人・車に備えて安全確認をする
- 左折時には巻き込みを予測して左後方の安全確認をする
- 停車する時は追突に備える
- 後退する時は見えない所に人がいると思って再度安全確認をする
このように防衛運転とは常に危険を予測して、事故の発生を意識しながら身を守って運転をすることを言います。
事故の多い都内だからこそタクシー運転手も安全に十分留意し、ハンドルを握っているのです。
事故件数は一時より格段に減ったように安全への心がけが事故をなくすことにつながっていく様子がわかります。
安全対策への地道な取り組みやタクシー運転手一人一人の心がけが事故減少につながり、安全な輸送が日常となっているのです。
木村
株式会社ピーアール・デイリー(厚生労働省認可 有料職業紹介事業許可番号13-ユ-305520)所属。入社17年目。P-CHAN TAXIのキャリアアドバイザーとして、多くのタクシー求職者を転職に導く、タクシー転職のプロ。日本全国のタクシー会社の営業も担当。
車の運転好きで、次の転職先はタクシー会社と決めている程、タクシーの仕事をこよなく愛しています!