タクシー会社の新人研修の内容とは?新人が働く上で意識したいことも解説
2025年02月13日
どんな仕事でも未経験で仕事をするときは研修を受けることになります。仕事のやり方や業務内容などを教えられ、先輩社員の指導のもと実践に移っていく流れです。
タクシードライバーの新人研修とはどのようなものなのでしょうか。
タクシードライバーへの転職を考えるときに知っておきたい新人研修について解説します。
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目次
タクシー会社の新人研修の内容
細かい内容はタクシー会社によって異なりますが、おおまかな研修の内容は下記の通りです。
- 普通自動車二種免許の取得
- 適性診断
- 接客や法令に関する研修
- 実務に関する研修
- 配属後研修
- 業務開始後のフォローアップ
それぞれの研修内容について、詳しく見ていきましょう。
普通自動車二種免許の取得
まずはタクシードライバーの資格である普通自動車二種免許を取得します。
これは移動手段としてお金を取って人を乗せて運転するときに必要となる免許です。
こちらはAT限定の免許と限定なしの免許があります。
大半のタクシー会社はAT限定の免許でOKです。
指定自動車教習所を卒業すると技能試験が免除され、免許試験場での学科試験を受けて合格するという流れです。
免許取得の費用は会社負担となるところが多いですが、諸条件などは確認しておくと良いでしょう。
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適性診断
普通自動車二種免許を取得できたら、適正診断を受けます。適性診断とは、運転に関する長所や短所といった癖を測定する診断です。
運転にはその人の性格や特徴が現れます。自分では意識していなくても、癖によっては事故や交通違反などのリスクを含むものもあるでしょう。
それらの運転における癖を適正診断で把握して、自分の運転技術にフィードバックするのが適性診断の目的です。事故や交通違反のリスクを減らすとともに、運転技術向上を目指します。
接客や法令に関する研修
タクシー会社ごとに決められた接客や法令に関する研修を行います。タクシーでは利用者を安全に送迎するために、単に車を運転するだけではなくさまざまな知識を身につける必要があります。特に重要なのは接客や法令に関する知識です。
接客に関しては、利用者が安心してタクシーを利用できるように、そしてタクシードライバーがスムーズに業務を行えるようにトラブルなどのシュチュエーションごとの対応マニュアルを学びます。そのほか、あいさつや言葉遣いなどの一般的なマナーも学べるでしょう。
法令に関しては、一般的な運転時の法令のほか、タクシーに関係する法令や車両の取り扱い方、点検方法などが挙げられます。タクシーは人を乗せて運転するため、日常的に運転している人でもより深く理解する必要がある内容です。
実務に関する研修
実務研修では、まずは教室での学科的な研修で、タクシーの車内の機器の取り扱い方、顧客対応や事故防止に関して学びます。
さらに教習車を使い走行しながらの研修もあります。営業エリアの地理の把握、無線営業のやり方、日常点検や洗車についての講習などがあります。
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配属後研修
研修センターですべての研修を終えると各営業所への配属があります。
会社によっては最初の乗務の数回に先輩ドライバーが同乗し、アドバイスをするという形になります。
先輩ドライバーから仕事のノウハウや、実際の現場で運転しているからこそわかる貴重な話も聞けるので、しっかり耳を傾けたいところです。
業務開始後のフォローアップ
タクシー会社では、業務開始後も適宜フォローアップ研修が行われます。と言うのも、タクシーの営業は配属されたエリアによってより細かな決まりやルールがあるからです。
例えば営業所ごとの営業エリアの確認や、配属後の営業所に合わせた法人顧客の所在地、最適ルートの確認、地域に合わせた時間ごとの顧客属性の確認などがあります。
ビジネス街や住宅街など、エリアによって顧客属性が異なるため、業務開始後のフォローアップ研修は営業成績に大きく影響するでしょう。
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新人タクシードライバーが意識したいこと
新人のタクシードライバーには、意識したいことが数多くあります。特に下記のようなことを意識して業務を行うと良いでしょう。
- 安全運転を心がける
- 地理を把握する
- 丁寧に接客する
それぞれのポイントについて、詳しく解説します。
安全運転を心がける
タクシードライバーは常に安全運転を心がける必要がありますが、特に新人は細心の注意を払うことが大切です。
タクシードライバーの仕事は、利用者を安全に目的地まで送り届けることです。そのため、事故を起こさないように安全運転を最優先に考える必要があります。
新人ドライバーは、利用者を乗せて運転した経験が少ないため、不測の事態やトラブルで気が動転する可能性があります。常に平常心を持って安全運転を心がけることで事故の確率を下げることが重要です。
また、タクシードライバーは長時間運転する必要があるため、途中で集中力が切れてしまう恐れもあります。運転に集中できていないと感じた際は休憩を取るなど、安全に業務を続けられるように調整しましょう。
地理を把握する
タクシードライバーは、営業エリアの地理を把握することが大切です。地理を把握すると仕事がスムーズに進むため、効率的に稼ぐことにもつながります。
タクシードライバーの地理試験は2024年2月に廃止されたため、地理試験に合格する必要がなくなりました。しかし、個人的に地理の勉強を怠らないことが大切です。
特に新人は知らない道が多いため、常にルートを確認しておくことが重要です。日常的にタクシーを利用している人を乗せた際、最適な経路とは異なるルートを選択し料金が高額になってしまうとトラブルに発展するケースも考えられます。
普段の生活でも、知らない道を通ってみることで新たなルートを開拓できる可能性があります。業務中だけではなく私生活でも地理の把握を意識して過ごしましょう。
丁寧に接客する
タクシードライバーはサービス業としての側面もあるため、利用者に対して丁寧な接客を心がけることが大切です。
新人は仕事に慣れていないため、利用者とのコミュニケーション不足や不適切な言葉遣いなどから、トラブルが発生する可能性もあります。意図的でなくても、利用者を不快にさせてしまうかもしれません。
接客態度は売上にも関係するため、丁寧な接客は常に心がけましょう。
新人タクシードライバーが道に迷ったときの対処法
きちんと勉強して実務研修も受けたとしても、新人であれば道に迷ってしまうこともあるでしょう。ここでは、道に迷ってしまった場合の下記3つの対処法について解説します。
- 利用者に聞く
- カーナビを利用する
- 焦らない
それぞれの対処法について、詳しく見ていきましょう。
利用者に聞く
道に迷ってしまった際は、利用者に正直に伝えて道を教えてもらいましょう。道がわからないまま進んでしまうと、時間と距離だけが積み重なりクレームにつながる可能性が高まります。
そのため、道がわからない場合はためらわず、早い段階で利用者に質問することが大切です。利用者の方が道に詳しいこともあるため、新たなルート開拓にもつながります。
カーナビを利用する
タクシーにはカーナビが備え付けられているため、道がわからないときはカーナビを利用しましょう。カーナビを利用することで、目的地までのルートを確認できるため、迷わずに向かうことができます。
ただし、カーナビでは遠回りのルートが選択される可能性もあります。そのため、カーナビでルートを表示したら利用者にもルートの確認してもらうと良いでしょう。事前に確認してもらうことで、後々のトラブルも回避できます。
焦らない
道に迷ってしまったときは、まずは焦らずに現在地と目的地を確認しましょう。新人のタクシードライバーは、経験不足から道がわからないと焦ってしまうことが多いです。
焦ってしまうと、さらに的確な判断が難しくなりミスや事故につながる恐れが高くなります。焦りは利用者にも伝わってしまうため、利用者が不安になってしまう可能性もあるでしょう。
焦りを覚えた場合は深呼吸で心を整えて、丁寧に一つひとつのタスクをクリアすることが重要です。
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新人タクシードライバーに関するよくある質問
新人タクシードライバーに関するよくある質問として、下記のようなものがあります。
- 研修中の給料は?
- 研修はどれくらいの期間行われる?
- 普通自動車二種免許の難易度は?
それぞれの質問について、回答していきます。
研修中の給料は?
タクシー会社の研修は入社後に行われるため、ほとんどのタクシー会社では研修中も給料が発生します。ただし、日当制など通常の業務とは金額が異なる可能性もあるため、気になる場合は事前に入社する会社に確認してみましょう。
研修はどれくらいの期間行われる?
タクシードライバーの新人研修の期間は会社によって異なりますが、1か月程度の研修期間が設けられていることが多いです。ただし、二種免許の取得には試験に合格する必要があるため、合格までの期間で全体の期間も変わってしまいます。
すぐにタクシードライバーとして働きたい人は、1回の試験で二種免許を取得できるようにしっかりと勉強しましょう。
普通自動車二種免許の難易度は?
警察庁の「運転免許統計 令和5年版」によると、令和5年の普通二種免許の合格率は57.2%となっています。半数以上が合格しているため、きちんと勉強すれば1度で合格できる難易度と言えるでしょう。
ただし、これまで運転経験が少ないペーパードライバーだった人は、1から交通知識を覚え直さなければなりません。運転経験によって難易度は変わってしまうため、自分の知識レベルに応じて計画的に勉強を進めましょう。
新人研修の充実したタクシー会社を探すならP-CHAN TAXIに相談しましょう
今回は、新人研修の大まかな流れを説明してきました。
研修や試験が多いと感じられたかもしれませんが、実際にお客さんを乗せて困らないためにも、これらの研修は欠かせません。逆にこれだけ手厚い研修をしてくれることで仕事に対する不安も解消できるのではないでしょうか。
積極的に覚えていく姿勢でいれば、早く習得できて理解度も高まるはずです。それが仕事の楽しさにつながり、いつの日かタクシードライバーが天職と思えるときがくることでしょう。
P-CHAN TAXIでは、新人研修が手厚いタクシー会社の求人も多く取り揃えています。新人としてタクシードライバーになりたいと考えている人は、ぜひP-CHAN TAXIを利用しましょう。
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木村
株式会社ピーアール・デイリー(厚生労働省認可 有料職業紹介事業許可番号13-ユ-305520)所属。入社17年目。P-CHAN TAXIのキャリアアドバイザーとして、多くのタクシー求職者を転職に導く、タクシー転職のプロ。日本全国のタクシー会社の営業も担当。
車の運転好きで、次の転職先はタクシー会社と決めている程、タクシーの仕事をこよなく愛しています!