話し上手な必要はナシ!? タクシー運転手の会話のコツを習得しよう
2020年05月15日
タクシー運転手になる人は「聞き上手」「話し上手」だと思われがちですが、それは一般的なイメージによる思い込みに過ぎません。
対人サービスという特性上、会話術はあった方が良いですが、ただし、それが生来のものである必要はないのです。
タクシー運転手の会話術は後天的に習得できる「技術」のひとつなのですから。
タクシーを利用するお客様の中には「できれば話しかけてほしくない」と思っている方もいます。
しかしそのようなお客様相手でも完全に沈黙のままというわけには行きませんよね。
そこで、タクシー運転手ならではの会話術。「会話を始めるきっかけ」が活躍します。
タクシー運転手が知っておきたい「会話を始めるコツ」
タクシー運転手の会話術は「ネタ」が命です。
乗客の気を引くネタを提供できればそれだけでイメージアップにつながりますし、それで気に入ってもらえれば名指しのリピーターになってくれる可能性もあります。
ただし、お客様とのコミュニケーションを考える前に大前提となるプロとしての気構えを再確認しておきましょう。
タクシー運転手の役割は「お客様を安全快適に目的地へ運ぶこと」であり、乗車中の会話は業務外なのです。
また、会話に注意を割きすぎて運転が疎かになったりして、お客様に不利益を与えるような事態を招かないよう、最大限の注意を払って運転とお客様の対応に当たってください。
タクシー運転手が押さえておくべき会話を始めるコツ
- 会話を求めるお客様かどうか見極める
- 緊張しているお客様に一声かけるための時事ネタを収集しておく
- 鉄板ネタと、誰にも負けない詳しいジャンルを用意しておく
- 会話は最小限に留めることを意識する
- 会話が途切れても気にしない
- お客様からの問いかけやリアクションはひとつひとつ拾い上げる
- 話すより「耳を傾ける」ことに力を注ぐこと
- 信号が変わった時などの「動き」を会話のきっかけに活用する
実際にタクシー運転手が仕込んでおくべきとするネタは「天気」「歳時記(暦)」「季節のイベント」「政治」「経済」「マネー系」「社会問題」「芸能人」「スポーツ」「ギャンブル」などいろいろありますが、タクシーの利用者がどのような時にタクシーを必要とするのか考えれば鉄板ネタが見えてきます。
どんな人でも無関心ではいられない話題。
それが「天気」です。
台風の時にはタクシーの利用率が上がりますよね。
流している間にラジオを付けて台風情報を収集しておけば、お客様にどれくらいで台風の影響下から抜けるのか、その時点で台風の中心がどのあたりに移動しているのかなど、お客様にとって有用な情報を提供できますよ。
「政治」「社会問題」「芸能人」については人それぞれ考え方や立場がありますから、話題にする時には慎重な取り扱いが必要です。
お客様がどのような見解でその話題に向き合うか分からないので、いずれにしても中立的な耳の傾け方と話し方を心がけるといいでしょう。
また、タクシーでの会話は求めていないという乗客も多くいらっしゃるので、会話が苦手という方も、そこまで気にすることはないでしょう。
木村
株式会社ピーアール・デイリー(厚生労働省認可 有料職業紹介事業許可番号13-ユ-305520)所属。入社17年目。P-CHAN TAXIのキャリアアドバイザーとして、多くのタクシー求職者を転職に導く、タクシー転職のプロ。日本全国のタクシー会社の営業も担当。
車の運転好きで、次の転職先はタクシー会社と決めている程、タクシーの仕事をこよなく愛しています!