個人タクシーの試験とは?試験内容と勉強法について解説
2020年08月08日
個人タクシーは法人タクシーよりも稼げる可能性があります。しかし、個人タクシーを開業するにはさまざまなハードルがあります。
特に資格試験は難関です。今回は個人タクシーの試験について解説します。
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目次
個人タクシーの試験とは
個人タクシーの試験は地域ごとの運輸局によって実施されます。
実施時期
個人タクシー試験の実施時期は、毎年3月、7月、11月です。地域によって異なりますが、2~3ヶ月前までに申請すれば受験できます。
受験資格
65歳未満であり、タクシーまたはハイヤーのドライバーとして10年以上法人で勤務している人が受験できます。また、申請日からさかのぼって3年間は無事故無違反でなければなりません。
また、タクシーやハイヤー以外の、トラック運送業界で従事している方でも受験資格を得られます。ただし、経験年数はタクシードライバーの半分でカウントされます。
さらに、申請日から2年以内はタクシー会社に勤務していなければなりません。
試験内容
個人タクシーの試験は法令試験と地理試験の2つが課されます。このうち、地理試験は11月しか実施されません。また、一定の要件と満たすと地理試験は免除となります。
法令試験
運転に関する法律の知識、交通事故の防止や発生時の対応等に関する知識、さまざまな乗客への対応に関する知識を問う内容となっています。
法令に関してしっかり理解しておかないと、個人タクシーとして働き始めてから困ったり、最悪の場合訴訟問題に発展してしまうこともあります。
そのような事態を避けるためにも、ここで法律周りのことを学んでおきましょう。
地理試験
申請する営業区域について出題されます。地名や道路、建造物、駅の名称が問われたり、目的地までの最短距離や運賃、所要時間などを問われたりします。
地理試験は条件を満たすことで免除されます。一つ目の条件は法人タクシードライバーとしての経験が15年以上あること、もう一つは申請日からさかのぼって5年間は無事故無違反であることです。
どちらかをクリアしていれば地理試験は免除されます。
合格ライン
試験の合格ラインは、法令試験も地理試験も8〜9割程度の正答率です。法令試験は45問中36~41問、地理試験は32~36問正解する必要があります。
合格率
年度や地域にもよりますが、合格率は約70~90%です。
合格発表は試験実施日から1週間~10日後までに、運輸局または運輸支局の掲示板、運輸局報で公示されます。そこに受験番号が表記されていれば合格です。
合否にかかわらず通知が来ることはありませんので、注意しましょう。
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個人タクシーの試験に合格するには?
個人タクシーの試験に合格するために必要なこととして、「計画的に試験勉強をする」「勉強会に参加する」の2点が挙げられます。
計画的に試験勉強をする
個人タクシーの試験勉強は、日々の業務と並行して行わなければなりません。合格のためには、バランスを考えて計画的に取り組む必要があります。
学校の定期テストのように短期間で集中的に行うと、体調に影響して業務に支障が出る恐れがあります。
それで事故を起こしたり、交通違反をしたりして受験資格を失ってしまっては目も当てられません。勉強を始めるタイミングは、受験資格を得る1年~1年半前が望ましいです。
勉強の方法としては、法令試験も地理試験もひたすら問題集を解くことです。地理試験の問題は地域ごとに覚えることが異なるため、過去問を中心に解いていくと傾向を掴んでいくことができます。
機関によっては公式ホームページで過去問をダウンロードできるところもあります。
勉強会に参加する
各地の個人タクシー協会が開催する勉強会に参加することで、出題傾向や勉強法についての情報が得られます。
どのような出題がされ、どのような勉強法で学習すれば良いのか知りたい方は、積極的に参加してみましょう。
ただし勉強会への参加は、開業後にその地域の個人タクシー協会に加入することが条件となっています。
個人タクシーになるまでは法人タクシーで実績を積もう
先述のとおり、個人タクシーの試験の受験資格を得るには、最低でも10年間は法人タクシードライバーとして勤務する必要があります。
個人タクシーの開業を視野に入れている場合は、個人タクシー試験の勉強や開業後のプランニングなど、プライベートの時間も確保したいところです。
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木村
株式会社ピーアール・デイリー(厚生労働省認可 有料職業紹介事業許可番号13-ユ-305520)所属。入社17年目。P-CHAN TAXIのキャリアアドバイザーとして、多くのタクシー求職者を転職に導く、タクシー転職のプロ。日本全国のタクシー会社の営業も担当。
車の運転好きで、次の転職先はタクシー会社と決めている程、タクシーの仕事をこよなく愛しています!