「向いてないから仕事を辞めたい」は甘え?向き不向きの判断基準や対処法を徹底解説!
2020年12月02日
些細なミスが続いたり頑張っているのに成果が出なかったりすると「今の仕事は自分に向いてないのかな」と不安に感じることでしょう。しかし、「向いてないから仕事を辞めます」と言うと甘えていると叱責されることもあります。
果たして、向き不向きを理由にキャリアを選ぶのは間違っているのでしょうか。また、向き不向きの判断はどのように行えばいいのでしょうか。
本稿では、そのような悩みを解決します。
仕事の向き不向きの判断基準とは?
働いていると「向いている」「向いてない」などと、その仕事の適性について語られる場に遭遇する機会があります。多くは発言者の主観でそのような言葉が使われますが、果たしてその判断は適切なのでしょうか?
キャリア論の世界でもさまざまな考察がなされており、未だに適職判断を正確に行う方法は確立されていません。しかし、納得感のあるキャリア選択をするために自問すべきことはいくつかあります。ここでは、その自問項目をいくつかご紹介します。
使命感を感じているか
「自分がやらなきゃ誰がやるんだ」といった使命感を感じられているかどうかは、向き不向きを判断する上で重要です。なぜなら、使命感を感じられること自体が「向いている」と判断できる理由の一つだからです。
ただし、無茶な働き方をして疲弊する場合もあるので注意が必要です。心身ともに疲弊しない程度の労働量を維持できるよう努めましょう。
今の仕事が好きか
自信を持って「今の仕事が好き」と言えるかどうかも立派な判断基準です。少しでも回答に悩んでしまうのであれば、今の仕事に向いてない部分があるのかもしれません。
ただし、これから先のキャリアの中で100%好きになれる仕事に出会えるのかどうかは分かりません。少し気に入らない部分があるだけで「向いてない」と判断し、転職を検討するのはリスクが高いです。
今感じている不満が許容できる範囲なのか、そうでないのかを見極めるようにしましょう。
改善する気持ちや能力の余地があるか
改善しようとする気持ちの余地と、能力(キャパシティ)的な余地があるかどうかを考えましょう。
「向いてない」と悩み始めるきっかけのほとんどは仕事の失敗です。失敗の規模が大きければ大きいほど「向いてない」と思いやすいでしょう。
しかし、誰にでも失敗することはあります。失敗から学びを得て改善できる精神的な余裕と能力を持っているのであれば、その失敗を糧に成長しましょう。「向いてない」かどうかの判断はその後からでも問題ありません。
逆に、そのような改善余地があるにもかかわらず辞める判断をすると「甘え」と言われるかもしれません。今一度、自分に改善余地があるか自問しましょう。
十分に休めているか
何事も「楽しむ」ためには、心に余裕が必要です。しかし、土日出勤や連日の残業などで休みがない場合は、心身ともに休まる時間を確保できません。その結果、仕事を楽しむことができず「向いてない」と感じてしまうこともあります。
なお、仕事を楽しんでいる人ほどプライベートも充実していて、仕事が辛いと感じている人ほどプライベートも充実していない傾向にあるようです。
他の仕事と比較してどうか
自分の仕事が向いているかどうかを判断するには、一度他の仕事と比較して考えてみましょう。仮に今が営業職なのであれば、マーケティング職や技術職、事務職などと仕事内容を比較してみましょう。
今は営業職の悪いところが見えていて、他の仕事の良いところが見えているかもしれません。しかし、もちろん他の仕事にも悪いところがあるはずです。
今の仕事の良いところと悪いところ、他の仕事の良いところと悪いところを比較してみて、その上で「やはり今の仕事は向いてない」と断言できるのであれば、場合によっては異動希望や退職を検討してみても良いかもしれません。
「向いてないから仕事を辞めたい」と思うきっかけ
それでは、働く上でどのようなタイミングで「向いてない」と思う人が多いのでしょうか?ここでは「向いてない」と思うよくあるきっかけをご紹介します。
ケアレスミスが多い
些細なミスを何回も繰り返してしまうと、「向いてない」と考えてしまう傾向にあるようです。注意不足によるミスは誰でも簡単に予防できるため、繰り返すと自信を無くしてしまいやすいでしょう。
同僚や上司から「向いてない」と言われる
他人から「向いてない」と言われると、誰でもそう考えてしまうでしょう。
しかし、これは一種の暗示や思い込みです。他人の口から飛び出す「向いてない」はその人の主観的な判断であって、あなたの価値観に則った判断ではありません。
仕事のやりがいや充実度を高める上で重要なのは、仕事の適性判断を自分で行うことです。他人の浅慮な発言に振り回されないよう注意しましょう。
やりがいを感じない
どれだけ業務上の目標を達成しても、やりがいを感じないと「向いてない」と思うでしょう。
この場合、仕事選びに問題がある可能性があります。自分はビジネスマンとしてどうなりたいのか、仕事を通して何を実現したいのかを改めて整理し、それらが実現できる仕事を選ぶ必要があるでしょう。
今の仕事以外にやりたいことがある
今の会社に妥協して入社した場合や、仕事を通して得た知識や経験から新しくやりたいことができた場合に「向いてない」と感じることもあります。
入社当時と現在の心境を比較して、改めて自分自身がやりたいことを整理する必要があるかもしれません。
「向いてないから仕事を辞めたい」と思った時の対処法
「仕事に向いてないから辞めたい」と考えるようになった際の対処法を紹介します。もしかすると一時的な思い込みかもしれないので、じっくり読み込んで適切な意思決定ができるようにしましょう。
対処法①:休んで冷静になる
客観的に状況や自分の気持ちを把握するために、思い切って休みましょう。土日と合わせて5日間有給を取って9連休にしても良いでしょう。とにかく冷静になることが大事です。
時代の流れとともに退職や転職は当たり前のような風潮になりつつありますが、決して軽い気持ちでキャリアチェンジをしてはいけません。今回の選択次第で、今後数十年のキャリアを左右するかもしれないという事実は変わりません。
できるだけ感情的にならず、論理的かつ冷静になれるまで休みましょう。
対処法②:望んでいることを言語化する
仮に今の状況が望んでいないものであれば、逆に「望んでいる状況」を整理して言語化しましょう。望んでいる状況を実現するために、今何をすれば良いのかが自然と分かるようになります。
具体的には「やりたいこと100リスト」を作ってみることをおすすめします。その名の通り、生きている間にやりたいことを100個書き出すだけです。書いてみると本当に自分がやりたいことが明確になります。
自分がやりたいことが明確になったら、今の仕事が自分に合っているのか、自分がやりたいことを叶えるために必要な仕事なのかを改めて考えてみましょう。
対処法③:第三者に相談する
自分が今の仕事に向いているのかどうか、他人から言われて初めて気付けることがあるのも事実です。本当に今の仕事が向いてないのか客観的な意見を求めてみましょう。
もしかしたら、自分が気づけていない自分の良い一面や悪い一面、また具体的な業務上のアドバイスなどがもらえるかもしれません。
対処法④:成果を出す
何はともあれ「成果を出す」ことだけに集中するのも一つの対処法です。もしかすると、成果を出す喜びを知らないから向いてないと思い込んでいるだけかもしれません。
仕事でなかなか成果が出ていない人の中には、「あと1m掘れば財宝を見つけることができる」状況の人もいます。心身ともにまだ頑張れる余地があるなら、今一度成果に向けて努力してみてはいかがでしょうか。
対処法⑤:転職する
今の会社ではどうしても向いてる仕事ができない場合は、転職するのも一つの手段です。
ただしこの選択をするのは、その他の手段を試した後にすることを強くおすすめします。一度転職すると経歴にその事実が残り、次回転職する際に大きく影響するからです。
確固たる考えもなしに転職すると後悔しかねません。「配られたカードで勝負するしかない」という名言もありますが、まずは現在の環境で勝負する方法がないかを考えましょう。
向いてる仕事に転職するコツは?
最終的に現在の仕事が向いてないと判断した場合は、転職するしかありません。しかし、どのように向いてる仕事を見つければ良いのでしょうか。そのコツをご紹介します。
コツ①:実現したい働き方を整理する
まずは実現したい働き方を整理しましょう。
自分のことは自分が一番よく分かっているはずです。実現したい働き方ができる仕事こそ、向いてる仕事の可能性があります。
在宅勤務が良い、乗り物を運転する仕事が良い、接客業が良い、勤務時間を自由に選べる仕事が良いなど、自分の希望したい働き方を書き出しましょう。
コツ②:転職エージェントに登録する
一通り実現したい働き方を整理したら転職エージェントに登録しましょう。希望の条件で働ける企業がないかエージェントに相談すれば、条件にマッチする企業を紹介してくれるでしょう。
なお、当メディア「P-CHAN TAXI」では、タクシードライバーの求人を豊富に取り扱っています。最近では、タクシードライバーの向き不向きが分からない人のために「体験入社」できる企業も増えてきています。
もしタクシードライバーへの転職に少しでも興味がある方は、是非一度「無料相談」をご利用ください。創業55年の実績を誇る弊社の専門コンサルタントが、あなたの希望にマッチする求人をご紹介します。
木村
株式会社ピーアール・デイリー(厚生労働省認可 有料職業紹介事業許可番号13-ユ-305520)所属。入社17年目。P-CHAN TAXIのキャリアアドバイザーとして、多くのタクシー求職者を転職に導く、タクシー転職のプロ。日本全国のタクシー会社の営業も担当。
車の運転好きで、次の転職先はタクシー会社と決めている程、タクシーの仕事をこよなく愛しています!