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タクシーの事前確定運賃とは?利用方法やメリット、注意点について解説

2020年09月07日

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タクシーの事前確定運賃とは?利用方法やメリット、注意点について解説
2019年10月よりタクシーの乗車前に運賃を確定させる「事前確定運賃」の制度が開始となりました。しかし、今ひとつどういうものなのかわからないという方も多いことでしょう。
そこで今回は、事前確定運賃の意味や利用方法、メリットや注意点について解説していきます。

タクシーの事前確定運賃とは?


事前確定運賃とは、利用者がスマホのタクシー配車アプリで事前に出発地と到着地、経路を入力すると、運賃が確定するというしくみです。運賃の支払いはネット決済です。

導入目的

国土交通省は事前確定運賃を皮切りに、最終的には「日本版MaaS(マース)」構想の実現を目指しています。MaaSは「Mobility as a Service」の略称で、フィンランドで生まれた概念です。
現在はそれぞれの交通サービス専用の窓口にアクセスして予約や決済を行いますが、MaaSではICT(情報通信技術)を駆使して交通サービス間の垣根がなくなります。
スマートフォン一つですべての交通サービスが使えるようになるのです。
MaaSが実現することで、交通サービスの検索や予約、決済が効率良く行えるようになり、移動がスムーズになります。
また、移動にかかる料金も安くなることが期待できます。
フィンランドで正式に運用されているアプリ「Whim(ウィム)」には交通サービスの利用頻度に応じて「月額無料プラン」「月額49ユーロ(約6,000円)プラン」「月額499ユーロ(約60,000円)プラン」という3パターンの料金プランが設けられています。
無料プランではアプリ上で各交通サービスの予約や決済が行えます。有料プランは公共交通機関やレンタカー、タクシーなどがお得に利用できるのが特徴です。
このように各交通サービスが安く利用できるようになると、都会や田舎を問わず移動が便利になることが期待できます。
日本版MaaSのビジョンは、アプリ一つですべての交通サービスを網羅し、予約や決済を行えるようになることです。実現のためには情報、予約・決済、運営主体、政策と段階的に統合していかなければなりません。
日本はまだ情報の統合をしている段階であり、それ以降の統合は官民が協力しあって進めていけるかどうかにかかっています。

算出方法

事前確定運賃は「(初乗り運賃+加算運賃)× 統一係数+迎車料金」で計算されます。「統一係数」とは、時間や曜日による渋滞状況などを考慮した数値のことです。
事前確定運賃を利用する場合、メーターは使われないため、時間の要素を含めた計算のために統一係数を用います。
例えば初乗り運賃が410円、加算運賃が2,160円、統一係数が1.23、迎車料金が410円だった場合、事前確定運賃の計算は
(410+2,160)×1.23+410≒3,570円(1円単位は四捨五入)
となります。

事前確定運賃のメリット


事前確定運賃は利用者とドライバーにどのようなメリットをもたらすのでしょうか。それぞれについて詳しく見ていきましょう。

利用者にとってのメリット

タクシー料金に関する不安やトラブルが起こりにくい

タクシーを利用しない人の多くが持つイメージとして、「タクシーの運賃は乗ってみないとわからない」というのがあります。
タクシーの運賃については、ドライバーが道を間違えたりわざと遠回りした、渋滞に巻き込まれた、降りる直前にメーターが上がったなどのトラブルがあるため、「損をしがち」なイメージがあるのです。
しかし事前確定運賃は、その名のとおり事前に運賃がわかるため、料金に関する不安やトラブルが解消されやすくなります。
事前確定運賃の場合、メーターを使わないため渋滞や赤信号などの影響を受けません。

英語や中国語など多言語に対応している

タクシー配車アプリは英語や中国語など多言語に対応しています。
母国語で金額や目的地などを事前に設定できるため、日本語を話せずにドライバーとのコミュニケーションに苦労しがちな外国人観光客も快適にタクシーを利用できます。

ドライバーにとってのメリット

利用者の増加

先述のようにそれまでタクシーを利用することがなかった人たちがタクシーを利用することになるため、ドライバーとしては利用者の増加が期待できます。

流し営業の必要がなくなる

また、「流し営業」を行う必要性がなくなるというのもメリットとして挙げられます。流し営業とは、運転しながら歩道に目を向け、乗客を探すテクニックのことです。
ドライバーの経験の差が出やすく、経験の浅いドライバーは稼ぎにくいというのが現状です。
しかし、事前確定運賃の利用が増えていくことで、流し営業をしなくても乗客を確保できるようになります。
探す手間を省けるだけでなく、迎車料金も得られるため、流し営業をするよりも効率的になることが期待できます。

事前確定運賃の注意点


事前確定運賃を利用するときに注意したいのは「経路を変更する場合」と「待ち合わせ時間に遅れた場合」です。

経路を変更すると損をする

乗客の都合で途中で経路を変更した場合、事前確定運賃は戻ってきません。例えば友人との待ち合わせ場所にタクシーで向かっている最中に、突然待ち合わせ場所が変更になったとします。
経路を変更すると、そこからメーター運賃に切り替わります。その場合には事前確定運賃は返金されず、さらに変更後の目的地までの運賃も支払うことになってしまいます。
また事故などで渋滞や通行止めが発生し、ドライバーの判断で経路を変更した場合は事前確定運賃のままです。

待ち合わせ時間に遅れた場合はメーター運賃に切り替わる

待ち合わせ時間に遅れた場合は、事前確定運賃が利用できなくなり、メーター運賃に切り替わります。会社にもよりますが、5~15分程度の遅れで解除されてしまうので注意しましょう。

この記事を書いた人

木村 啓喜

木村

株式会社ピーアール・デイリー(厚生労働省認可 有料職業紹介事業許可番号13-ユ-305520)所属。入社17年目。P-CHAN TAXIのキャリアアドバイザーとして、多くのタクシー求職者を転職に導く、タクシー転職のプロ。日本全国のタクシー会社の営業も担当。
車の運転好きで、次の転職先はタクシー会社と決めている程、タクシーの仕事をこよなく愛しています!

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