タクシー運転手からお釣りはもらう?1万円札の利用やチップの扱いまで徹底解説!
2020年08月08日
「タクシーをワンメーターだけ利用したけど1万円札しかない場合、運転手に怒られないか」「タクシー運転手からお釣りはもらわない方がいいのか」など、タクシーを何度か利用したことがある人なら一度はこういった疑問を抱いたことがあるでしょう。
本稿では、そういったタクシー利用によって生じたお釣りまわりの疑問を解決します。
目次
タクシーのお釣りはもらう?もらわない?
お釣りの用意が限られているタクシー運転手にとって、1万円札のような高額貨幣でワンメーター分の料金支払いはできる限り避けたいものです。
タクシー利用者側もその事情を知っているため、できる限りタクシー利用でお釣りが出ないように、またはお釣りをもらわないようにしている人が少なくありません。
果たして、タクシーのお釣りはもらう人ともらわない人、どちらの方が多いのでしょうか。また、どちらの方がマナーとして適切なのでしょうか。詳しく解説します。
6割以上の人がお釣りを「必ずもらう」
2015年に実施された@niftyニュースの調査によると、タクシー利用で発生したお釣りは、61%の人が全額必ず受け取ると回答しました。
回答者の年齢層の内訳を見てみると、30代以下の人は4人中3人が、60代以上の人は2人中1人が全額必ず受け取ると回答していました。
このことから、若い人ほどお釣りを全額受け取る傾向にあることがわかります。
「お釣りはいらない」が減ってきている
1991年のバブル崩壊までは圧倒的な経済成長率を誇っていた日本。
そのバブル時代を謳歌してきた方達は、バブル崩壊から数十年経った2020年現在でも、当時の習慣から「お釣りはいらない」ということが多いようです。
一方で、バブル時代を経験していない、または幼すぎてバブルの恩恵を受けていない世代の人たちにとっては、「お釣りはいらない」という習慣がありません。
そのため、30代以下の世代ではタクシーのお釣りを全額受け取るという回答が6割を超えたのでしょう。
とはいえ、若い世代(30代以下)の方達でも、場合によってはお釣りをもらわないという人もいます。
例えば、「いい運転手さんのだった時はもらわない」や「近距離の移動で申し訳ない時はもらわない」など、状況によってお釣りを受け取るか受け取らないか決めているという方もいるようです。
つまり、若い世代もバブル経験者も共通して、運転手さんの対応に感動を覚えた場合にお釣りを受け取らないようにしていることが一定数存在しているということです。
もし、タクシー運転手の方がこの記事を読んでいるのであれば、これまで以上にお客様にとって最高の時間を提供できるよう心がけてみてはいかがでしょうか。
マナーとして決まってはいない
お釣りは全額もらっても、全額チップとして運転手に差し上げても、両方マナーとして不適切ではありません。
あくまでもお釣りをタクシー運転手に差し上げるかどうかは、乗車客の自由意思によって決められるものです。
よって、「お釣りを差し上げなければならない」というマナーや文化があると考える必要はありません。
なお、チップとしてお釣りを差し上げた場合、全額タクシー運転手個人の手元に残り、所属企業に回収されることはありません。
せっかく、運転手個人の真摯な対応に感動したから差し上げたチップです。そのほとんどが運転手の所属する事業会社に回収されてしまっては何のためにチップを差し上げたのか分からなくなります。
そういったことがないよう、チップは全額タクシー運転手個人の手元に残るようになっているので、ご安心ください。
タクシー運転手が用意しているお釣りはどのくらい?
お釣りによるトラブルや懸念を抱えやすいタクシーですが、1日に一体どれくらいのお釣りを用意しているのでしょうか。
1日に用意しているお釣りは3万円程度
曜日やどのルートを走るか、ドライバーの感覚などにもよりますが、お釣りとして1日3万円分程度をお釣りとして持っている運転手が多いようです。
例えば、Japan Taxiの場合であれば、タクシードライバーは一つの班に所属しており、班長が班員一人一人のその日のお釣りを用意し班員に配布しています。
週末はタクシーを普段利用しない層の利用者が増えるため、いつもより現金での支払いが増える傾向にあるようです。
お釣りがあるか心配な方はキャッシュレス決済がおすすめ
2020年現在では、タクシーもキャッシュレス決済(QRコード決済・交通系ICカード決済など)が普及しており、以前に比べて用意したお釣りが出る機会が減っています。
タクシーに乗りたいが車内にお釣りがあるのか心配な方は、キャッシュレス決済であれば安心して乗車できます。
タクシーで1万円札の利用はお釣りを理由に断られる?
よくタクシーを利用している方であれば、一度は一万円札の利用をタクシー運転手に断られた経験があるのではないでしょうか。世間一般的に、断られることが当たり前なのでしょうか。
断られるケースがある
まず事実として断られるケースが存在します。
先述の通り、キャッシュレス化が進んでいるとはいえ、タクシー運転手が乗車客の支払い方法を指定することはできません。
そのため、思いがけず事前に用意していたお釣りを消費してしまい、1万円札の利用に対応できない状態に陥ることもしばしばあります。
そういった状況で乗車客から「1万円札を利用したい」といった申し出を受けると、タクシー運転手はお釣りがない故に乗車を断ります。
現代において、お釣りを全額チップとして渡す人は非常に少数派のため、そういった対応を取るしか方法はありません。
事前確認でトラブルを回避
短い距離の利用で1万円札を利用する場合は、乗車前にタクシー運転手に事前確認しましょう。「1万円札しかないんですが大丈夫ですか」と一言あれば、乗車後のトラブルに発展することはありません。
逆にこのような事前確認がなく、タクシー運転手もお釣りがないことを失念している場合は、目的地に到着した後の支払い時にトラブルに発展する可能性があります。
そういったトラブルに巻き込まれないように、大きな紙幣を利用することがあらかじめ分かっている場合は、乗車前にタクシー運転手に確認するようにしましょう。
木村
株式会社ピーアール・デイリー(厚生労働省認可 有料職業紹介事業許可番号13-ユ-305520)所属。入社17年目。P-CHAN TAXIのキャリアアドバイザーとして、多くのタクシー求職者を転職に導く、タクシー転職のプロ。日本全国のタクシー会社の営業も担当。
車の運転好きで、次の転職先はタクシー会社と決めている程、タクシーの仕事をこよなく愛しています!