新卒の年収の中央値は?月収・手取りの中央値や年収を上げる方法を解説
目次
就活を行う際、新卒の平均年収と志望する企業の給与を比較する人は多いのではないでしょうか。
平均年収を基準として考えることは間違いではありませんが、それだけでは実際の年収と乖離が発生して正確に判断できない可能性があります。そのため、年収を確認する際は平均値だけではなく「中央値」を確認することが大切です。
この記事では、新卒の年収の中央値はどれくらいか、学歴別の中央値について解説します。中央値以上の年収を獲得する方法や就活の際に年収を確認する上で注目すべきポイントについても解説するので、ぜひ最後までご覧ください。
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【学歴別】新卒の年収の中央値|月収・手取りの金額
新卒の年収の中央値は、学歴によって異なります。学歴別の年収の中央値は、それぞれ下記の通りです。
学歴 | 初任給(月収) | 手取り | 年収の中央値(初任給×12ヶ月で計算) |
大学院卒 | 236,300円 | 約189,000円 | 2,835,600円 |
大学卒 | 207,800円 | 約166,000円 | 2,493,600円 |
高専・短大卒 | 181,600円 | 約145,000円 | 2,179,200円 |
高校卒 | 167,200円 | 約134,000円 | 2,006,400円 |
上記金額にはボーナスは含まれていないため、同じ初任給でも実際にはこれ以上の年収になる場合が多いです。ボーナスの額は企業によって異なるため、求人などで確認しておく必要があります。
※ 出典:厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査(初任給)の概況 」
新卒の年収について興味がある方は、「新卒の平均年収はどれくらい?ボーナス込みの額や手取り額を紹介」も読んでみてください。
新卒が年収の中央値を確認すべき理由
中央値とは、すべてのデータを順番に並べたちょうど真ん中の数値のことです。一方、平均値はすべてのデータを合計して母数で割った数値のことを言います。
平均値は、外れ値の影響を受けやすいため、実際の傾向から離れた数値になる可能性があります。中央値は外れ値の影響を受けにくいため、平均値よりもリアルな数値を導き出せるのが特徴です。
新卒の年収を比較した際、そこまで大きな外れ値はほとんどありません。しかし、よりリアルな数値で判断するためには、新卒の年収の中央値を確認する必要があるでしょう。
新卒で年収が中央値だとどのような生活になる?
新卒で年収が中央値の場合、どのような生活になるのでしょうか。ここでは、下記2つの場合に分けて解説します。
- 大卒・大学院卒の場合
- 高専・短大卒・高卒の場合
大学卒・大学院卒の場合
大学卒・大学院卒の場合、年収の中央値は約249〜284万円です。月収手取り約177,000円の場合、家賃、生活費、貯蓄額などの目安金額は下記の通りです。
項目 | 支出 |
家賃 | 6万円 |
水道光熱費 | 1.5万円 |
通信費 | 1万円 |
食費 | 3万円 |
交通費 | 1万円 |
交際費・雑費 | 2万円 |
貯金 | 3万円 |
大学卒・大学院卒で新卒の中央値の年収をもらった場合、ある程度家賃や交際費などの支出が多くても貯金ができます。
高専・短大卒・高校卒の場合
高専・短大卒・高校卒の場合、年収の中央値は約201〜218万円です。月収約139,000円の場合、家賃、生活費、貯蓄額などの目安金額は下記の通りです。
項目 | 支出 |
家賃 | 5万円 |
水道光熱費 | 1.5万円 |
通信費 | 1万円 |
食費 | 2.5万円 |
交通費 | 1万円 |
交際費・雑費 | 1.5万円 |
貯金 | 1万円 |
高専・短大卒・高校卒で新卒の中央値の年収をもらった場合、家賃や生活状況によっては堅実に貯金もできるでしょう。
新卒で中央値以上の年収を狙う方法
新卒で中央値以上の年収を狙う方法には、下記のような方法があります。それぞれの方法について、詳しく見ていきましょう。
- 資格を取得する
- 大企業に就職する
- 年収が高い業界に就職する
資格を取得する
資格を取得していると、より年収が高い企業を狙うことも可能です。また、企業によっては資格を持っていることで手当をもらえる企業もあるため、収入を増やせます。
ただし資格にもさまざまな種類があり、業界や企業によって評価されやすい資格も異なります。自分が志望する業界や企業に合った資格を取得しましょう。
就活に有利な資格に興味がある方は、「就活におすすめの資格は?就活に有利で役立つ資格を業界別に解説」も読んでみてください。
大企業に就職する
大企業と中小企業では年収に差があり、同じ業界でも大企業の方がより年収が高い傾向にあります。特定の業界にはこだわりがあるものの「この企業に入社したい」というこだわりがなければ、大企業に就職することで新卒の年収を上げやすいでしょう。
年収が高い業界に就職する
年収が高い業界に就職することで、中央値以上の年収を得られる可能性があります。一般的に年収が高い業界には、下記のような業界があります。
- 金融業界
- 総合商社業界
- コンサルティング業界
- 証券業界
- 建設業界
金融業界
金融業界とは、さまざまな形でお金に関わり、経済を支える役割を持った業界です。金融業界は参入障壁が高いため、他の業界ほど競争環境は厳しくありません。そのため、利益率が高く社員に還元されるため、年収が高くなります。
金融業界に興味がある方は、「金融業界とは?仕事の種類や内容、年収などを紹介」も読んでみてください。
総合商社業界
総合商社業界とは、国内外の流通や事業投資などを業務の中心とした業界です。総合商社は在庫を多く抱えないため、管理コストを人件費に回せます。また、海外赴任や出張などが多く、手当がでるため年収は高くなりやすいです。
総合商社業界に興味がある方は、「総合商社業界とは?特徴や現状の課題、今後の動向や平均年収を解説」も読んでみてください。
コンサルティング業界
コンサルティング業界とは、企業が持つさまざまな問題を解決して企業の成長に貢献する業界です。クライアントの経営課題など、ビジネスの上流工程において改善や支援活動を行います。非常に高いスキルを要求され、仕事が激務になりやすいため年収が高くなっています。
コンサルティング業界に興味がある方は、「コンサルティング業界とは?仕事内容ややりがいは?市場規模や年収、今後の動向を解説」も読んでみてください。
証券業界
証券業界とは、金融商品の売買の仲介や株式運用などを行う業界です。証券業界は、実績に応じてインセンティブ報酬が設定されていることが多いです。そのため、自分の頑張り次第で給与・賞与の額に反映されます。
証券業界に興味がある方は、「証券業界とは?現状の課題や今後の動向・将来性などを解説」も読んでみてください。
建設業界
建設業界とは、建築物の建設や土木工事を行う業界です。仕事常危険が多く、各種手当が豊富なため年収が高い傾向にあります。また、繁忙期は残業が多く、工事現場に長期間出張をしなければならないこともあるため、その時期は収入が高くなります。
建設業界に興味がある方は、「建設業界とは?人手不足などの現状の課題、今後の将来性や動向を解説」も読んでみてください。
新卒の年収を確認する際に注目すべきポイント
年収を確認する際は、下記のポイントにも注目する必要があります。それぞれのポイントについて、詳しく見ていきましょう。
- 初任給と基本給の違いを把握しておく
- 福利厚生が充実しているか確認する
- 昇給やボーナスの制度を確認する
初任給と基本給の違いを把握しておく
初任給と基本給は、それぞれ違いがあるため注意が必要です。基本給とは手当などが含まれないベースとなる給与のことです。
一方で初任給は、基本給に手当や見込みの残業代などを含めて計算した給与になっています。記載された初任給が高くても、残業をしなければ年収もその分低くなってしまう可能性があります。
福利厚生が充実しているか確認する
受け取れるお金だけではなく、企業の福利厚生にも注目する必要があります。例えば、初任給の差が1万円の2つの企業がある場合、初任給が低い側に3万円の家賃手当があると総合的に見て初任給が低い企業の方が実質的な給与は多くなるでしょう。
そのほか、社員の生活をサポートするさまざまな福利厚生があるため、年収を確認する際は福利厚生の有無も確認しておきましょう。
昇給やボーナスの制度を確認する
昇給やボーナスの精度についても、きちんと確認しておく必要があります。いくら初任給が高くても、2年目・3年目で昇給機会や昇給額が少なければ、初任給が低かった企業と比べても年収の差は少なくなります。
企業によっては、初任給が低かった企業の年収が、数年後には初任給が高かった企業の年収を上回る可能性もあるでしょう。
また、ボーナスも年収を決める重要な要素です。初任給が低くてもボーナスが高い企業もあるため、年収にすると高いということも考えられます。
新卒の年収は平均値だけではなく中央値も確認しよう
新卒の年収を平均値で比較する人は多いかもしれませんが、平均値だけでは外れ値によって実際の数値と乖離が発生する可能性があります。そのため、平均値と合わせて中央値も確認しておきましょう。
新卒の中央値以上の年収を狙う方法として、資格取得や大企業・年収が高い業界に就職するのが効果的です。自分がやりたいことを踏まえながら、中央値以上の年収を狙えるように企業選びを行いましょう。
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