内々定承諾後でも辞退はできる?誓約書を書いてからでも辞退できる?

「内々定をすでに承諾して誓約書も書いているけれど、今から辞退するのはまずい?」
「承諾後に辞退するときの上手な伝え方を知りたい」
と悩んでいませんか?
複数の企業の選考を同時並行で進めることも多い就活では、内々定承諾後に辞退を検討する人も多いでしょう。
そこでこの記事では、内々定承諾後の辞退は可能かどうかや、辞退する際のリスクやマナーについて詳しく紹介しています。内々定承諾後の辞退について不安に思っている人はぜひ参考にしてみてください。
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目次
内々定承諾後や誓約書を書いた後でも辞退は可能
結論から言うと、内々定を承諾した後や誓約書を提出した後でも辞退はできます。内々定には法的な拘束力がないためです。
そもそも「内々定承諾」とは、選考後に企業から口頭や電話などで採用を通知された際に「承諾の意思」だけを伝えることを指します。この時点では法的な拘束力は発生しないため、辞退をしても法律上問題はなく、いつでも撤回が可能です。
また一部のケースでは、内々定承諾時に他社の選考を制限する誓約書の提出を求める企業も存在します。誓約書を提出したとしても労働契約は結ばれないため、法的な強制力は生まれず、依然として内々定辞退は可能です。ただし誓約書を提出する際は、道義的・倫理的な責任が生じることを理解しておきましょう。
一方、10月1日以降に提出を求められる「内定承諾書」は法的拘束力を伴うため、企業へ提出した段階で労働契約を結んだことになります。内定承諾後に辞退する場合、入社の2週間前までの申し出が必要(※)となるため注意が必要です。
※出典:厚生労働省「労働政策審議会労働条件分科会 第49回資料」
ただし内々定承諾後の辞退は迷惑な行為と自覚すべき
内々定には法的拘束力がなく辞退が可能な一方で、モラルの面からは推奨されるものではないことを理解しておきましょう。内々定の辞退により、企業の採用計画や入社準備に少なからず影響を及ぼすためです。
企業は内々定の承諾を受けると、就活生の入社を見込んで採用活動を調整したり、入社の準備を進めたりします。しかし、受け入れ準備を進めている段階で辞退者が出てしまうと、採用方針やスケジュールを立て直す必要が生じ、企業は余計な負担を負うことになります。
内々定承諾後に止むを得ず辞退する場合は、まずは企業側に迷惑をかけてしまうことを認識した上で、できる限り企業への影響を抑えるよう努めることが大切です。
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内々定承諾後に辞退を伝えるときのマナー
内々定承諾後に辞退する際は、以下の4つのポイントを意識しましょう。
- なるべく早めに連絡する
- 基本は電話で連絡する
- 誠意を持って感謝を伝える
- 理由を素直に伝える
これらのポイントを押さえておくことで、企業から内々定辞退について納得してもらいやすくなります。
なるべく早めに連絡する
内々定承諾後の辞退を決めたら、可能な限り早めに企業へ連絡することが大切です。辞退を早く伝えることで、企業が追加の採用活動や人員調整を行いやすくなるためです。
基本的には、辞退を決断した日のうちに伝えるようにしましょう。ただし、連絡する時間帯には注意が必要です。始業前後や昼休みの時間帯に連絡をすると採用担当者の負担となり、印象の悪化に繋がるため避けましょう。
また、早めに内々定辞退の連絡をすることで、自分も早期に気持ちを切り替えられるというメリットもあります。
基本は電話で連絡する
内々定の辞退は、基本的には電話で伝えるのがマナーです。電話はメールより、誠意や謝罪の気持ちが伝わりやすいためです。また、スピーディかつ確実に辞退の意思を伝えられるというメリットもあります。
電話をかける際は、採用担当者に時間を取らせすぎないよう、伝える内容を事前に整理しておきましょう。紙に要点を書いておくと、必要な内容を落ち着いて伝えられるため安心です。
内々定辞退の際は担当者へ負担をかけないよう事前に準備した上で、電話で円滑に意思を伝えるようにしましょう。
誠意を持って感謝を伝える
内々定承諾後の辞退の連絡では、誠意を持ち感謝を示すことも重要です。内々定辞退は企業にとっては通常マイナスに作用しますが、誠実に対応し感謝を示すことで印象の悪化を避けられるためです。
例えば、内々定をいただいたことや選考過程でお世話になったこと、学んだことへの感謝を述べると、企業への配慮や敬意がしっかり伝わりやすくなります。同時に、内々定辞退への謝辞の気持ちも示すと、辞退を残念に思われたとしても誠実な姿勢を受け止めてもらいやすいです。
また企業への感謝を十分に伝えることで、自分自身の中でも区切りをつけられ、前向きな気持ちで次の選考やキャリアの選択に進めるでしょう。
理由を素直に伝える
辞退の理由を正直に伝えることも大切です。理由を添えることで、採用担当者は入社辞退について納得感を得やすくなるためです。
例えば「別の企業への入社を決めたため」や「キャリアの方向性を考え直したため」など理由を明確に伝えた場合、企業もそれ以上は追求しづらくなるでしょう。逆に理由をごまかしてしまうと、企業側が納得できないだけではなく、不誠実に映る可能性もあります。
担当者とのやり取りを円滑に進めるためにも、辞退理由は正直に伝えましょう。
内々定承諾後に辞退を伝える際の例文3選
下記それぞれの連絡方法での、内々定辞退の例文を紹介します。
- 電話で伝える場合
- メールで伝える場合
- おわび状も送る場合
それぞれ伝える順番や気を付けるポイントが異なります。一つずつ見ていきましょう。
電話で伝える場合
電話で内々定辞退について連絡する場合、以下の順で企業へ伝えます。
- 内々定をいただいたことへ感謝の気持ちを述べる
- 内々定を辞退したいこととその理由を伝える
- 内々定承諾後の辞退となったことに対して謝罪する
- 選考過程での感謝の意を述べる
上記を踏まえた電話での会話例を紹介します。
就活生:先日、御社から内々定をいただきました○○大学の○○と申します。お忙しい中恐れ入りますが、採用ご担当の○○様にお繋ぎいただけますでしょうか? 担当者:もしもし、お電話変わりました。○○です。 就活生:お世話になっております。○○大学の○○です。今、少しお話させていただいても差し支えございませんでしょうか? 担当者:大丈夫です。どうされました? 就活生:この度は内々定をいただき、ありがとうございました。大変恐縮ではございますが、内々定を辞退いたしたく、本日ご連絡差し上げました。本来であれば直接伺うべきところ、お電話でのご連絡となり大変申し訳ございません。 担当者:そうでしたか…よろしければ、辞退の理由をお聞かせいただけますか? 就活生:はい。実は御社の内々定承諾後に、別の企業からも内々定をいただきました。非常に迷いましたが、将来のキャリアについて再度考えた結果、そちらの企業への入社を決めました。 担当者:そうですか。分かりました。○○さんの入社を楽しみにしていたため非常に残念ですが、止むを得ないですね。 就活生:ありがとうございます。内々定承諾後のご連絡となり申し訳ございません。また、今までお時間をいただいたにもかかわらずこのようなお返事となってしまい、心苦しく思っております。御社の選考を受ける中で、仕事に対する姿勢やキャリア形成の考え方について大変勉強になりました。ありがとうございました。またご縁がありましたらよろしくお願いいたします。失礼いたします。 |
メールで伝える場合
内々定承諾後の辞退連絡は基本的に電話が望ましいですが、数回電話をかけても応答がない場合などはメールで連絡してみましょう。
メールで内々定を辞退する際は、以下の通りに連絡します。
- 分かりやすい件名を付ける
- 内々定への感謝を述べる
- 内々定を辞退することを理由とともに伝える
- 内々定承諾書提出後の辞退となったことに対する謝罪をする
- 選考過程での感謝の意を述べる
メール文面の例
件名:内々定辞退のご連絡(○○大学 ○○ ○○(フルネーム)) |
株式会社○○ 人事部 ○○ ○○様
お世話になっております。 ○○大学の○○ ○○(フルネーム)です。 先ほどお電話を差し上げましたが、お席を外されているようでしたのでメールにてご連絡させていただきました。 この度は内々定をいただきまして、ありがとうございます。 誠に申し訳ございませんが、将来のキャリアについて再度考えた結果、別の企業への入社を決めたため、内々定を辞退いたしたく存じます。 本来であれば直接お伝えすべきところ、メールでのご連絡となりましたことをお詫び申し上げます。 これまで貴重なお時間をいただいたにもかかわらず、また内々定承諾後の辞退となり、ご迷惑をおかけし大変申し訳ございません。 貴社の選考を受ける中で、仕事に対する姿勢やキャリア形成の考え方について多くを学ばせていただきました。ありがとうございました。○○様をはじめとする採用ご担当の皆様には、格別のご配慮をいただきましたこと、深く感謝申し上げます。 末筆ではございますが、貴社の今後ますますのご隆盛をお祈り申し上げます。 ○○大学○○学部○○学科 ○○ ○○(フルネーム) |
おわび状(手紙)のサンプル
電話で内々定辞退を連絡した後におわび状を送ることで、誠意が一層伝わります。特に、家族や親族、知人などからの紹介で選考を受けた場合は、紹介者に迷惑がかかる可能性もあります。そのため、おわび状で謝罪の意を改めて送るのが望ましいです。
おわび状は、以下の順番で作成します。
- ビジネスに適した白い封筒を用意する
- 手書き・縦書きで書く
- 「拝啓」から書き始める
- 内々定の承諾後の辞退となってしまったことに対し謝罪する
- 辞退する理由は記載しない
本来横書きは親しい人に向けた書き方であるため、内々定辞退のおわび状では「縦書き」が適切です。また、辞退の理由についてはすでに電話で伝えているため、改めて記載する必要はありません。
読み手の負担にならずに感謝や謝罪の気持ちがしっかり伝わるよう、要点を押さえて簡潔に書くことがポイントです。
おわび状の記載内容の例(本来は縦書きが適切だが、ここでは横書きで掲載)
株式会社○○ 人事部 ○○ ○○様 拝啓 ○○の候、貴社ますますご隆盛のこととお慶び申し上げます。 平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。 この度内々定を辞退するに至り、貴社にはご迷惑をおかけいたしましたことを謹んでお詫び申し上げます。また、辞退の旨につきましてご理解いただき、誠にありがとうございます。 これまで貴重なお時間をいただいたにもかかわらず、ご迷惑をおかけする結果となり大変申し訳ございません。 末尾ながら、貴社のますますのご繁栄を心よりお祈り申し上げます。 敬具
令和○年○○月○○日 ○○ ○○(フルネーム) |
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内々定承諾後に辞退を伝えたときの反応別の対処法
企業へ内々定辞退を伝えた際の、採用担当者の反応別対処法を3つ紹介します。
- 怒られた場合
- 引き留められた場合
- 理由を詳しく聞かれた場合
一つずつ見ていきましょう。
怒られた場合
内々定承諾後に辞退した際に採用担当者から怒られることは稀ですが、万が一怒られた場合は誠意をもって謝罪しましょう。再度謝罪の意を示すことで、不本意なトラブルを避けられるためです。
そのためには感情的に反論したり言い訳をしたりせず、まずは相手方の話をよく聞くことが大切です。相手の意見を受け止めつつ謝罪の気持ちを示し続けることで、相手の不快感を和らげられます。また、これまでの選考でお世話になったことへの感謝も添えると、誠意がより伝わりやすくなります。
激しく叱責されることは多くはありませんが、もしも厳しい言葉を受けた場合は、それだけ期待されていた証拠だと捉えましょう。
引き留められた場合
内々定承諾後の辞退を引き留められた場合は、辞退の意向を再度はっきり伝えましょう。「断りにくいから」と曖昧な態度でいると企業と自分の双方にとって時間の浪費となり、不要な心労を生む結果となるためです。
採用担当から再度検討するように説得される可能性もありますが、その場の感情に流されずに辞退の意思をはっきり伝えることが大切です。
自分の決断を貫き辞退の意思を再度伝えることで、企業側も最終的に受け入れてくれるでしょう。
理由を詳しく聞かれた場合
辞退理由を詳細に聞かれた場合は、取り繕わずに素直に伝えましょう。自分の考えを素直に話し、理由に一貫性を持たせることで、採用担当者にも「止むを得ない」と納得感を持ってもらえます。
企業が辞退理由を聞くのは「辞退を引き留めたい」という考えのほかに、「翌年以降の採用活動の参考にしたい」という目的があります。
企業視点では、就活生が辞退に至った理由から今回の採用活動での改善点を見つけられれば、今後の採用活動で同じ理由から辞退されるリスクを軽減できます。こうした理由から、双方のためにも辞退理由を聞かれたらはぐらかさず、素直に答えることが大切です。
内々定承諾後に辞退するとどんなリスクがある?
内々定承諾後の辞退は、法的には問題がなく、誠実に対応すれば企業とトラブルになることはありません。しかし、辞退を伝えた企業の子会社もしくは関連会社の選考に悪影響を与える可能性があります。企業のグループ内で、就活生の情報が共有される場合もあるためです。
また、子会社や関連会社ではなくても、同じ業界内での採用担当者の繋がりで就活生の情報が伝わるケースもあります。こういった観点からも、内々定辞退には誠意を持って対応することが大切です。
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内々定承諾後の辞退は慎重に対応しよう
内々定を承諾した後でも辞退は可能ですが、企業の負担が最小限となるよう、なるべく早く伝えることが大切です。本記事で紹介した例文も参考に、誠実に対応しましょう。
内々定承諾後の辞退の伝え方について、今から準備しておきたい人には「P-CHAN就活エージェント」がおすすめです。多くの実績をもつ就活のプロが、内々定承諾後のスムーズな伝え方を教えてくれます。
内々定承諾後の対応や就活に不安がある人は、ぜひP-CHAN就活エージェントを利用してみてください。
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