新卒の採用面接でよくある質問集!質問の意図や高評価につながりやすい答え方の例も紹介
目次
これから新卒の採用面接を迎えるにあたって、どのようなことを質問されるのか不安に感じていませんか?
実は新卒の採用面接でよく聞かれる質問はある程度パターンが決まっており、事前に対策することができます。面接官の意図を把握すれば、高評価につながりやすい回答が可能です。
この記事では、新卒の採用面接でよくある質問を徹底分析し、企業の意図や高評価につながりやすい答え方を紹介していきます。ぜひ参考にして、面接に備えてください。
「P-CHAN就活エージェント」では、新卒の就職活動をサポートしています。登録料は無料で、相談したければ面接対策についてもアドバイスをもらうことが可能です。
就活の面接に苦手意識がある方や内定のポイントが知りたい方は、ぜひP-CHAN就活エージェントにご登録ください。
新卒の採用面接の質問で企業が一番知りたいこと
さまざまな質問をされるイメージのある新卒の採用面接ですが、企業が一番知りたい内容は、「自社の仲間として迎えるにあたり、目の前の学生がふさわしい人材かどうか」です。
企業は同じ目標を社員同士で共有し、一致団結することで成り立っている組織です。1年後に仲間として迎える新入社員に対しても、同じ価値観や役割を期待します。
この意図に気づけば、面接で行われる一つ一つの質問に対し、どう答えれば良いかが見えてくるでしょう。
新卒の採用面接の質問で重視される2つの軸
新卒の採用面接の質問は、「自社の仲間にふさわしい人材かどうか」を判断するために、主に以下の2つの軸から用意されています。
- ポテンシャルの高さ
- 企業との相性の良さ
ここからは、それぞれの軸を用意する背景を解説していきます。
ポテンシャルの高さ
新卒採用面接の質問において重視される1つ目の観点は、ポテンシャルの高さです。ポテンシャルとは、内に秘めた潜在能力や成長への可能性を意味します。
新卒採用においてポテンシャルが重視される理由は、社会人経験がほぼない学生なら、真っ白な状態から自社に合った人材として育成できるからです。
自社で育成することを前提とする新卒採用の面接において、過去に身に付けた経験やスキル自体はそれほど重視されません。そのため面接官は、例えば「学生時代に身に付けたことは何か?」という質問を通じて「今後どれだけ成長できるか」という可能性を見ています。
過去に関する質問を通して、学ぶ意欲や素直さ、謙虚さ、行動力などを評価していると言えます。
企業との相性の良さ
新卒採用面接の質問において重視される2つ目の観点は、企業との相性の良さです。企業との相性とは、「自社が求める方向性と学生が目指す価値観が一致していること」を表します。
新卒採用は、「自社の仲間」として学生を迎え入れる活動です。そのため、企業が目指す理念や方向性、働き方に共感してくれる学生を採用したいと考えるのは当然と言えるしょう。
いくらポテンシャルが高い人材でも、自社との相性が合わなければ、その能力を思う存分発揮することはできません。今後長期に渡って企業で活躍していくためには、ポテンシャルの高さに加え、企業と自身の価値観が一致している必要があります。
例えば、「転勤は可能かどうか」という質問を通じて見ているのは、「学生本人の希望」より、「転勤を前提とする企業の方針を受け入れられるかどうか」です。つまり、「企業が求める働き方に共感できるかどうか」を評価していると言えます。
自社との相性の良さを測る基準には、志望順位の高さや仕事観、キャリアプランなどが挙げられます。
新卒の採用面接でよくある質問集と高評価につながる答え方
新卒面接ではさまざまな角度から質問されるものの、よく聞かれる質問はほぼ決まっています。また、高評価を受けやすい答え方もまた、ある程度同じです。そのため、面接の前にしっかり対策をすれば、どのような質問を聞かれても、堂々と返せるようになります。
高評価を受けやすい回答をするにあたって大切なのは、「企業の仲間に相応しい人物ならどう答えるだろう?」と考えてみることです。なぜなら、その人物こそ、これから面接に挑む上で強力なライバルであり、最も内定に近い人物だからです。
回答を通じて高評価を受けるには、「ポテンシャル」や「企業との相性」において、ライバルを超えるアピールをすることが大切だと言えます。
そこでここからは、新卒面接でよく聞かれる以下の質問に対し、面接官の意図や高評価を受けやすい答え方を紹介していきます。
- 今日はここまでどうやって来ましたか
- 自己紹介をお願いします
- 自己PRをお願いします
- 長所と短所を教えてください
- 志望動機を話してください
- 就活の軸は何ですか
- 学生時代に頑張ったことは何ですか
- 過去に経験した挫折はありますか
- 尊敬している人はいますか
- 他社の選考はどうなっていますか
- 逆質問:最後に質問はありますか
今日はここまでどうやって来ましたか
この質問は、新卒の採用面接の開始直後において、軽い雑談を通して場を和ませ、学生の緊張を解くために用いられます。「アイスブレイク」とも呼ばれ、本格的な質問に入る前の準備的意味合いを持ちます。
面接官の意図
学生の緊張を解くことを目的に行われるアイスブレイクでは、質問の返答内容はそれほど重視されません。面接官はあえて回答しやすい質問を選んでいるので、素直に雑談に応じて会話をつなげましょう。
高評価につながる答え方
「御社までは電車と徒歩で参りました。まず徒歩で○○駅まで行き、そこから××線に乗って◎◎駅で降りました。そこから歩いて15分程度で御社に到着しました。」
ここで大切なのは、長々と説明せず、具体的かつ簡潔に回答することです。面接官が知りたい内容を整理して伝えることで、コミュニケーション能力をアピールできます。
自己紹介をお願いします
アイスブレイクがない面接では、面接最初の質問が自己紹介となるケースが多いです。
自己紹介における面接の意味合いは、「コミュニケーションのきっかけを作ること」であり、自己PRとは異なります。面接官は自己紹介の内容を元に、次の質問を展開してくる場合が多いです。
そのため、自己紹介で自分について詳しく伝える必要はなく、簡潔にわかりやすくまとめる必要があります。
自己紹介で伝える内容は主に以下の通りです。
- 出身大学(大学や学部など)
- 氏名
- 専攻分野
- 趣味・特技・ガクチカなど
- 面接に参加する意気込み
面接官の意図
自己紹介は、面接の質問の中では本格的な質問に入る前の準備段階です。面接官は自己紹介を通して、基礎的なコミュニケーション能力の有無を観察しています。
アイスブレイクがない場合は、自己紹介が第一印象を決めるため、面接の印象を左右する大切な質問と言えます。
高評価につながる答え方
○○大学○○学部○○学科から来ました○○です。
ゼミでは○○のテーマを主に研究しています。学業以外では、テニス部の活動に力を入れており、今季の地区大会では第2位の成績を収めることができました。
これも、毎日休まず続けた基礎練習とメンバーと培った結束力のおかげだと思います。今後は私がこれまで身に付けた粘り強さと周囲を巻き込む力を活かして、御社に貢献していきたいです。本日はよろしくお願いいたします。
自己PRをお願いします
自己PRは、これまでの人生において培ってきた強みや魅力を聞く質問です。
就職活動は自分を企業に売り込む行為であるため、企業側にとって自分を採用するメリットを面接官に伝えなければなりません。そのためには、単に自分が得意なことを伝えるだけでなく、「企業が望む人物像」に合ったアピールが必要です。
「企業が望む人物像」を把握するには、自己分析だけでなく、企業・業界研究も十分に行う必要があると言えます。
面接官の意図
面接官は、自己PRから学生の強みや魅力を聞き出すことで、学生の今後の成長性を確認しています。自己PRと聞くと、「自分はこんなことができます」といった側面ばかりをアピールしがちです。
しかし、新卒採用面接において面接官が重視しているのは、過去に身に付けたスキルや経験ではありません。面接官が知りたいのは、「入社後どれだけ成長できるか」というポテンシャルです。
面接官は自己PRの質問を通し、「どういう失敗を乗り越えて成功できたのか」「成功に至る前にどのような工夫をしたのか」といったプロセスを見ています。つまり、自己PRを通じて、チャレンジする行動力や発想力などを評価していると言えます。
高評価につながる答え方
私の得意なことは、課題を解決することです。私が以前参加していた介護施設のボランティアでは、アンケート調査による利用者の満足度が60%と低めでした。その介護施設は常に従業員が忙しく働いており、利用者と十分に対話できているとは言い難い状況でした。
そこで利用者の不満を把握するために、私がまず行ったのが作業の合間を活用した雑談です。雑談では、毎日最低一人ずつ話を聞くことをノルマにしました。
すると、利用者から意外な本音を聞くことができ、満足度が低い背景が見えてきました。雑談を通じて見つけた課題を職員に打ち明けると、快く話を聞いてくださり、施設のサービスが少しずつ改善していくのが嬉しかったです。
その後に行ったアンケート調査では満足度が84%に伸びていて、積極的に働きかけて良かったと思いました。このように冷静に状況を見て課題を解決する能力は、顧客の問題解決を手助けする御社で役立つと考えています。
自己PRについて詳しく知りたい方は「【新卒向け】自己PRの書き方!伝わる履歴書のポイントと例文を紹介」も読んでみてください。
長所と短所を教えてください
この質問も、新卒の採用面接でよくされる頻出質問です。長所は自己PRを問う内容と言えます。しかし、長所と短所という正反対のものを同時に訪ねることから、通常の自己PRよりも答え方に注意が必要です。
面接官の意図
面接官は、学生の長所と短所を同時に聞き出すことで、自分を客観的に把握する能力を確認しています。また、長所は自己PRに通じるため、「その強みを入社後どうやって活かせるか」まで考えて回答を用意する必要があります。
一方、自分にとって弱みにあたる短所は、学生が返答に悩む質問です。しかし、長所と短所には、基本的に表裏一体の側面があります。「長所を裏返すと短所になる」と考えれば、短所を見つけるのはそれほど難しくありません。
それでも学生の中には、面接で不利になるのを恐れるあまり、短所を無理やり長所にこじつけたり、明言を避けたがる傾向があります。
しかしそもそも、面接官は学生の答えた短所そのもので評価をしているわけではありません。むしろ、面接官は自分の短所を素直に受け入れ、改善していこうとする姿勢を評価します。この質問を通じて「謙虚さ」を見ている点も知っておきましょう。
高評価につながる答え方
私の長所は何事も前向きに取り組めることです。
大学時代は野球部に所属し、スポーツに打ち込む毎日を過ごしました。強豪校を相手に試合で負けることもありましたが、そんなときも落ち込まず、速やかに次の試合に向けて切り替えることができました。
このような切り替えの早さは、御社の業務を進める上でも役に立つと思います。
一方、短所は楽観的なところです。うまくいくだろうと考えて行動してしまうため、物事が思い通りに進まず試行錯誤するときがあります。最近は自分のそんな傾向を把握するようになり、立ち止まって最適なプロセスを決めてから行動するようになりました。
志望動機を話してください
志望動機は、なぜその企業に入社したいのか、その理由を問う質問です。新卒採用面接で聞かれる質問の中でも、頻出の質問と言って良いでしょう。
「なぜその企業に入社したいのか」に答えるには、「自分が仕事を通じてやりたいこと」と「その企業だからできること」を一致させる必要があります。
そのためには、応募企業に加え、業界全体や競合他社の動きを把握することが欠かせません。その意味で志望動機は、入念な企業・業界研究が求められる質問と言えます。しかし、しっかり企業・業界研究をすれば、他の学生と回答で差をつけられます。
面接官の意図
面接官は、志望動機を聞き出すことで、入社への意欲を確認しています。
企業が内定を出したいのは、「企業理念に共感し、入社後長期に渡って活躍してくれる人材」です。
そのため、面接官から高評価を受けるには、単にその企業を選んだ理由を述べるだけでは足りず、「その企業でどのようなキャリアを歩んでいきたいか」を意識して回答する必要があります。
高評価につながる答え方
御社を志望した理由は、楽器の販売を通じてもっと世の中に音楽の魅力を広めたいからです。
御社はメジャーなものからマイナーなものまで幅広い楽器を製造しており、その種類の豊富さは群を抜いています。人々が手軽に楽器に触れる機会が増えれば、音楽が身近になり、人生をより豊かにできると信じています。
大学時代はバンド活動に明け暮れ、さまざまな楽器の演奏を経験しました。楽器を演奏する楽しさを御社の販売促進事業を通して伝え、世界中に音楽ファンを作っていきたいと思います。
志望動機について詳しく知りたい方は「新卒の志望動機の書き方は?履歴書・ES用の例文や書けない場合の対処法」も読んでみてください。
就活の軸は何ですか
就活の軸は、その名の通り「就職活動を行う上で軸となる部分」を指し、企業選びにおいてゆずれないこだわりを聞く質問です。
就活は、無数にある企業から自分に合う一社を選ぶ活動です。大学を卒業したら一日の大半を企業で過ごすことになります。入社後生き生きと働くには、自分なりのゆずれないこだわりを満たす企業を選ぶことが大切です。
ただし、就活の軸は「志望動機」を間接的に問う質問です。そのため、単に「自分のこだわり」を述べるだけではなく、「自分の仕事観と企業の価値観が一致していること」をアピールする必要があります。
面接官の意図
面接官は就活の軸を聞き出すことで、入社への意欲を確認しています。質問への回答から「企業理念に共感し、入社後長期に渡って活躍してくれる人材かどうか」を判定していると言えます。
そのため、応募企業の理念や方向性と一致した「就活の軸」を述べたうえで、応募企業で今後どのように活躍していきたいかという「キャリアプラン」を話すことが大切です。
高評価につながる答え方
私の就活の軸は「IT技術を活用して世の中を変革していく仕事をすること」です。
大学でのプログラミングの学習を通じ、近年の目覚ましいIT技術の進化や私たちの暮らしを大きく変える可能性を実感しました。IT技術を必要とする人々は今後も増え続け、社会に大きな影響を与えると感じています。
私は、IT業界の中でも最先端を行く御社でシステム設計に携わり、より豊かで便利な社会の実現に貢献していきたいと考えています。
就活の軸の一覧や決め方に興味がある方は、「就活の軸一覧|面接やES作成で役立つ軸を業界・業種別に紹介」と「就活の軸の決め方は?具体的な方法や考慮すべき要素を紹介」も読んでみてください。
学生時代に頑張ったことは何ですか
「学生時代に頑張ったこと」は、就活生の間で「ガクチカ」とも略されます。
自己PRや志望動機、就活の軸とは異なり、自分に関すること、特に身近な学生時代の内容を聞かれるため、他の質問より回答しやすいと言えるでしょう。
例えば以下のようなテーマの中から、自分が語りやすいものを選びましょう。
- 学業
- クラブ・サークル
- アルバイト
- ゼミ活動
- 卒論
- ボランティア活動
面接官の意図
面接官は、ガクチカを聞き出すことで、仕事への取り組み姿勢を確認しています。
やりたいことを自由に選べる学生時代とは異なり、仕事では頑張ることが大前提です。そのため面接官は、学生時代に頑張った内容から「社会に出た後どのように仕事をするのか」という姿勢を推し量っていると言えます。
ガクチカにおいて重要視されるのは、学生時代に頑張って身に付けたスキルや経験そのものではありません。面接官が一番知りたいのは、「ガクチカを通じて何を学び、成長したか」という部分です。
「謙虚に学んで成長する人」をポテンシャルが高いと判断するため、ガクチカを通して「学んだ点」や「成長した点」を十分にアピールする必要があります。さらに「その学びや成長を仕事にどう活用できるか」まで伝えられると、他の学生と差を付けられます。
高評価につながる答え方
私が学生時代に力を入れたことは、大学1年生から始めたカフェのアルバイトです。
カフェでは接客から掃除、仕込みなどさまざまな業務に関わりましたが、お客様が喜んでくれる姿が嬉しくて日々充実していました。
しかし、アルバイトが全て順調だったわけではありません。混み合う時間帯になると、業務が間に合わず、長い時にはお客様を15分程度もお待たせしてしまう場面もありました。
そこで、私はアルバイト同士で打ち合わせをし、お互いの役割を明確に分けることにしました。その結果、それぞれの役割をスピード感を持って全うすることができ、お客様をお待たせする時間を最長でも5分以内にまで減らすことができました。
この経験で得たことは、目的を達成するためには周囲の協力が不可欠なこと、そして全体を俯瞰した目線が必要なことです。
私は御社へ入社後も、お互いに協力し合える関係を築き、組織全体の目的を考えた言動をすることで。お客様が満足してくださるサービス提供に貢献していきたいです。
過去に経験した挫折はありますか
この質問は、これまでの人生で経験した挫折について確認する質問です。
挫折と聞くと、自分の失敗やミスをさらけ出すようで返答に困る学生もいるかもしれません。しかしこの質問は、学生が述べた挫折から学生の弱みや欠点を探し出すことを目的としているわけではありません。面接官の真意はもっと別のところにあります。
面接官の意図
面接官は、過去に経験した挫折を聞き出すことで、逆境への耐性を確認しています。つまり、面接官が知りたいのは挫折体験そのものではなく、どうやって挫折を乗り越えたのか、そのプロセスや姿勢を評価していると言えます。
そのため、挫折体験について話すときは、「挫折したエピソード」に加え、「そこからどのようなことを学んだか」「具体的にどのようなことを実行したか」を伝えるようにしましょう。
挫折経験を通して得た学びや行動力をアピールすることで、面接官は「仕事で困難に直面しても上手く乗り切ってくれるだろう」と判断します。
高評価につながる答え方
私の挫折体験は、卓球部の副部長に選ばれたとき、練習に参加する部員が半分以下まで激減してしまったことです。当時私は部長と練習メニューを考える立場にあり、部員に対して大きな影響力を持っていました。
そこで、部活以外の時間で部員それぞれに詳しく話を聞いてみたところ、私が考えたメニューは厳しすぎて、ついていけないと感じる部員が多数存在することがわかりました。
それ以降、全員集まって練習メニューを打ち合わせするようにしたうえで、基礎を教え合う時間も別に作りました。その結果、練習には部員全員が参加してくれるようになり、地区大会に勝てるまで成績を伸ばせました。
私がこの挫折経験から学んだことは、チームをまとめるには、コミュニケーションが大切だという点です。御社でも、コミュニケーションを大切にすることで周囲から意見を吸い上げ、仕事の質を高めていきたいと考えています。
尊敬している人はいますか
「尊敬している人はいますか」は、学生の理想とする人物や憧れの対象、大切にしている価値観を確かめる質問です。「尊敬している人」を聞くことで、学生が何を重視して生きているかがわかります。
尊敬する人に挙げる対象は、応募企業に関する人物である必要はありません。身近な両親や兄妹の他、学校の先生や歴史上の人物、有名人などさまざまな人物を挙げることができます。
ただし、どれだけ優秀と思われる人でも、犯罪者や反社会的人物を挙げるのはやめておきましょう。あくまで採用面接であることを意識し、それに相応しい人物を挙げることが大切です。
面接官の意図
面接官は、尊敬している人物を聞き出すことで、「理想に向かって努力できるか」というポテンシャルの高さを確認しています。
つまり、面接官が重視するのは、「尊敬する人物に誰を挙げるか」ではなく、「自分の理想像に向けてどれだけ努力しているか」という点です。理想に向かって努力する姿は仕事にも通じるため、具体的に回答できれば高評価につながります。
高評価につながる答え方
私が尊敬する人は、部活の先輩です。先輩は普段は物静かな人ですが、いつも私が困っているときに黙って助けてくれます。以前、なぜ私が困っていることがわかったのかと聞いたところ、「いつも周囲を観察しているから」という答えが返ってきました。
それ以降、私も周囲に気を配り、困っている人に気づいたら積極的に手助けするようになりました。御社でもお客様の気持ちを素早く察知し、何度もリピートしてもらえるようなサービスを提供したいと思っています。
他社の選考はどうなっていますか
「他社の選考はどうなっていますか」は、形を変えて「志望動機」や「就活の軸」を問う質問です。選考が進むにつれて聞かれる頻度が増えます。回答次第によっては内定の合否が決まるため、受け答えには注意が必要です。
面接官の意図
面接官は、他社の選考状況を聞き出すことで、志望度の高さを確認しています。
そのため、ここで面接官が期待するのは、「他社を受けているものの、最終的に行きたいのは(第一志望は)御社です」という回答です。そのため、他社を回答する際には、面接を受けている企業との一貫性を考えることが重要です。
ここで、面接を受けている企業と他社の間に関連性がないと、「志望動機」や「就活の軸」に矛盾が生じます。つまり、面接官は形を変えながらもう一度、「志望動機」や「就活の軸」を聞いていると言えます。
この質問において高評価を受けるには、面接を受けている企業と同じ業界や近い業界を併せて受けていることを伝え、「志望動機」や「就活の軸」と一貫性を出すことが大切です。
高評価につながる答え方
人材業界を中心に選考に参加しています。現在のところA社は書類選考の段階であり、B社は1次面接、そしてC社は2次選考中です。
しかし、私は御社の「働きたい人のチャンスを創造する」「あらゆる能力を発揮できる社会にする」とする企業理念に強く共感しており、御社を第一志望として就職活動を続けています。
逆質問:最後に質問はありますか
「最後に質問はありますか」は逆質問と呼ばれ、面接の最後に学生が面接官に質問できる機会を作る意図があります。
これまで全て自分が答える側だっただけに、いきなり逆質問を投げかけられても、何を聞くべきか悩む学生も多いでしょう。しかし、ここで「質問はありません」と答えてしまうと、せっかく面接官が与えてくれた機会を損失してしまい、高評価にもつながりません。
逆質問では、面接官の意図に合わせて自分をアピールしつつ、入社後に知りたいことを確認するのがおすすめです。
面接官の意図
面接官は逆質問を通して、自社への熱意を確認しています。
面接官は、「熱意のある学生なら、これから長く働く企業について知りたいことがたくさんあるはず」と考えています。逆質問には、入社後の学生の不安を払拭する狙いもあるため、前向きで熱意を示せる質問をすることが、高評価につなげる鍵です。
ここで大切なのは、調べればわかるような簡単な質問をしないことです。逆質問では、質問の内容によって、企業研究や業界研究のレベルが簡単に見えてしまいます。企業理念や従業員数、事業内容などは調べればすぐわかる代表例と言えます。
また、待遇に関する質問も好ましくありません。残業時間や有給取得率、残業代に関する質問をしても、熱意を伝えることは難しいでしょう。
逆質問に対する質問例
逆質問に対する質問例は以下の通りです。
- 入社までに身に付けておいた方が良いスキルはありますか
- 入社までに取得しておくべき資格はありますか
- (面接官が)御社で仕事をする上で大切にしている価値観を教えてください
- (面接官が)これまでした仕事の中で一番やりがいを感じたものはなんですか
- (志望部署の)一日のスケジュールを教えて下さい
- 御社が新入社員に期待しているのはどのようなことですか
- 私の強み(〇〇)が活かせる業務にはどのようなものがありますか
- 御社で活躍されている方に共通する特徴を教えてください
基本的には、「前向きで熱意を示せる質問」を選びましょう。
質問の意図をしっかり押さえて新卒面接を乗り切ろう
新卒の採用面接に挑むにあたって、膨大な質問事例集を丸暗記する必要はありません。よくある質問において、面接官の意図をしっかり押さえて準備すれば、どのような角度から質問されても堂々と返せるようになります。
新卒の就職活動を支援する「P-CHAN就活エージェント」では、就職相談だけでなく、面接対策もサポートしています。これから始まる面接に不安がある人は、ぜひP-CHAN就活エージェントの登録を検討してみましょう。