【2023年最新】通年採用を実施する主な企業一覧!応募するメリットや注意点も解説
目次
かつて企業は、決まった時期に新卒採用をするのが主流でした。しかし近年は、通年採用を実施する企業も増えています。
「好きなタイミングで就職活動をしたい」
「通年採用している具体的な企業を知りたい」
このように考えている人も多いのではないでしょうか。
今回は、通年採用を実施する主な企業一覧を紹介します。通年採用する企業に注目している人は、ぜひ参考にしてください。
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通年採用とは?
通年採用とは、企業が時期を限定せずに年間を通じて必要なときに人材を採用することです。
これまで就活といえば3月頃に情報を解禁し、10月1日以降に内定を出す一括採用が主流でした。しかし今後は、通年採用を導入する企業が増え出す可能性があります。
その理由としては、2018年に改定された経団連(日本経済団体連合会)の「採用選考に関する指針」が大きく関係しています。
改定された指針には、以下のように明記されました。
卒業時期の異なる学生や未就職卒業者等への対応を図るため、多様な採用選考機会の提供(秋季採用、通年採用等の実施)に努める引用:日本経済団体連合会
強制ではないものの、経団連は通年採用を支持しています。そのため今後は、通年採用をする企業が増加していくと考えられます。
通年採用と一括採用の違い
通年採用と一括採用の違いは、選考の期間や募集する対象が異なる点です。通年採用と一括採用の違いを以下にまとめました。
項目 | 通年採用 | 一括採用 |
選考スケジュール | 通年(1年中) | 3月に情報解禁 |
応募期間 | 通年(1年中) | 限定的 |
募集対象 | 決まりなし | 翌年の卒業予定者 |
入社時期 | 決まりなし | 翌年の4月1日 |
一括採用は、同時期に集中的に採用することで、教育・採用コストが削減されるメリットがあります。
一方で通年採用は、余裕のある採用スケジュールを組んでいるので、じっくりと学生を見極められるのがメリットです。就活生と企業の間で生まれるミスマッチも事前に防げると言えるでしょう。
通年採用を実施する主な企業一覧
2022年時点で通年採用を実施している主な企業を紹介します。
- ソフトバンク
- ファーストリテイリング
- KDDI
- ガイアックス
- チームラボ
- 富士通
ソフトバンク
募集職種 |
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募集人数 | 350名程度 |
応募資格 | 【総合職 総合コース】 2024年3月末までに国内外の大学院、大学を卒業・修了(見込み)の方 【総合職 エンジニアコース】 2024年3月末までに国内外の大学院、大学、高等専門学校(本科、専攻科)を卒業・修了(見込み)の方 【アソシエイト職/販売職(ソフトバンク クルー)】 2024年3月末までに国内外の大学院、大学、短期大学、専門学校、高等専門学校(本科、専攻科)を卒業・修了(見込み)の方 |
初任給 | 【総合職】 高専卒(本科):月給237,000円~ 大卒・高専卒(専攻科):月給247,000円~ 修士了:月給268,200円〜 博士了:月給278,800円~ 【アソシエイト職】 月給209,000円 【販売職(ソフトバンク クルー)】 月給210,000円 |
勤務地 | 東京本社もしくは全国の各事業所 |
出典:ソフトバンク「採用情報」
通信事業でお馴染みのソフトバンクでは、「ユニバーサル採用」という名称で通年採用を実施しています。「学生は自由なタイミングで就活してほしい」という想いを持つ企業です。
また特定の分野で1位を取った経験を応募条件とする「No.1採用」や、就労体験ができるインターンシップが設けられています。自分がアピールしやすい方法で選考に臨めるでしょう。
ファーストリテイリング
募集職種 |
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募集人数 | – |
応募資格 | 2024年3月末までに国内外の大学院、大学を卒業・修了(見込み)の方 |
初任給 | 【グローバルリーダー(総合職)】 月給:255,000円 【地域正社員】 月給177,500円~202,800円 |
勤務地 | 全国の直営店舗(ユニクロ、GU、プラステ) |
出典:ファーストリテイリング「通年採用・FRパスポートについて」
ユニクロやGUなどのブランドを展開するファーストリテイリングは、大学1年・2年から応募できる通年採用を実施しています。あくまで就活の主役は学生と捉え、就活するタイミングは自由に決めてもらいたいと考えている企業です。
さらにユニークな取り組みとして、最終面談を受けるタイミングを自由に決められる「FRパスポート」を発行しているのが特徴です。人事面接を通過した人を対象に発行され、発行から3年以内であればいつでも最終面接を受けられます。
KDDI
募集職種 |
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募集人数 | 300名 |
応募資格 | 2020年4月~2024年3月に大学、高専専攻科※を卒業(見込み)、大学院修士・博士課程を修了(見込み)の方。 |
初任給 | 月給:270,000円~ |
勤務地 | 全国各事業所(海外勤務あり) |
出典:KDDI「採用情報」
auブランドで通信事業を手がけるKDDIは、留学やスポーツ活動で就活を進めづらい学生の状況を鑑みて、2021年度から通年採用をスタートさせた企業です。
入社可能時期を4月と10月の2回に分けていて、早期卒業を予定している学生に対しても柔軟に対応しています。また就業経験の有無を問わず、既卒者でも応募できるのが特徴です。
ガイアックス
募集職種 |
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募集人数 | – |
応募資格 | 新卒・30歳未満の既卒者 |
初任給 | 月給:297,000円 |
勤務地 | 東京本社 |
出典:ガイアックス「新卒採用」
ソーシャルメディアの企画開発で知られるガイアックスは、「会社よりも、あなたの情熱。」を掲げ、ポテンシャル採用という位置づけで通年採用を実施しています。
新卒採用のエントリーシートは随時受付しており、締め切り期限などがありません。また既卒でも、30歳未満であれば応募資格があります。
チームラボ
募集職種 |
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募集人数 | – |
応募資格 | 学歴不問、卒業年度不問、専攻不問 |
初任給 | 月給250,000万円~ |
勤務地 | 東京本社 |
出典:チームラボ「チームラボ通年採用」
空間演出や映像制作を手がけるチームラボは、多様性と専門性を重視する企業です。自由なタイミングで応募ができる通年採用を実施しています。
年齢や卒業年度、専攻も問わないので、さまざまな立場の学生がチャレンジできる環境が広がっていると言えるでしょう。
富士通
募集職種 |
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募集人数 | – |
応募資格 | 大学、大学院、高等専門学校を2023年3月卒業(修了)見込みの方 または既卒の方で新規卒業予定者と同じ枠組みによる採用を希望される方(職歴の有無は問いません) |
初任給 |
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勤務地 | 本社事務所(汐留) 川崎工場 ソリューションスクエア(東京) Uvance Kawasaki Tower(川崎) 関西システムラボラトリ(大阪) 研究所(川崎、厚木など) 他、国内外全事業所 |
出典:富士通「新卒採用情報」
富士通は、パソコンやタブレットといった電化製品で有名な会社です。
2023年4月入社希望の人を対象とし、2022年6月から通年採用を実施しており、新卒・既卒・職歴など関係なく応募できます。
企業が通年採用を実施する理由
企業が通年採用する理由には、大きく分けて次の2つがあります。
- 経団連が通年採用に合意しているため
- 優秀な人材を漏れなく確保したいため
それぞれ詳しく解説していきます。
経団連が通年採用に合意しているため
これまで就活ルールを取り決めていた経団連は大学側との協議を行い、2021年度から従来の一括採用のスケジュールを廃止しました。
廃止の理由としては、経団連に属する企業が新卒市場において人気低迷していること、その他メガベンチャーや外資系企業が台頭してきていることなどが挙げられます。
このような背景から、2021年度以降の就活では通年採用を取り入れる企業が増えていくことが予測されています。
優秀な人材を漏れなく確保したいため
各企業は、優秀な人材を逃したくないという考えがあります。しかし一括採用だけをしていては、留学をしている学生や課外活動に力を入れる学生を取り逃がしてしまいかねません。
人材不足が嘆かれるなか、一般採用の概念にとらわれない人材の確保が各企業で注目されています。
通年採用に応募するメリット
学生が得られる通年採用のメリットは、下記の3つです。
- 企業への応募数が増やせる
- 余裕を持って就活ができる
- 就活や入社の時期が縛られない
それぞれ詳しく解説していきます。
企業への応募数が増やせる
通年採用に応募すれば、応募の総数が増えます。
一括採用は各企業の選考スケジュールが横並びであり、説明会や面接の日程が重なってしまうことも多く、応募可能な企業数が限られていました。
しかし自由なタイミングで応募ができる通年採用であれば説明会や面接の日程が重なることも少ないので、より多くの企業へ応募できます。
余裕を持って就活ができる
通年採用をする企業が増えたことで、学生は余裕を持って就活ができるようになりました。
一括採用はスピード感が重視されています。3月から5月頃は毎日のように説明会や面接に追われることが多く、スケジュール管理が大変になります。
しかし通年採用なら、3月から5月頃にスケジュールが集中することはありません。自己分析やエントリーシートの作成、面接対策などの事前準備をしっかり固めた上で、応募に踏み切ることが可能です。
就活や入社の時期が縛られない
従来は3月に就活を開始し、翌年4月に入社という流れが一般的でしたが、通年採用なら就活や入社の時期に縛りがありません。
留学をしている学生や課外活動に力を入れる学生であっても、就活を自分の好きなタイミングで始められます。また一括採用に応募するタイミングを逃してしまった人でも応募チャンスがあるのも通年採用のメリットです。
通年採用に応募するときの注意点│「難易度が高い」「採用されるのは難しい」は本当?
一方通年採用に応募するデメリットは、以下の2つです。
- 採用難易度が高い傾向にある
- 主体的な姿勢が求められる
それぞれ詳しく解説していきます。
採用難易度が高い傾向にある
基本的に、通年採用は一括採用よりも採用難易度が高めに設定されている傾向にあります。
時間的な猶予が設けられている分、求められる人材のレベルも相対的に高くなります。また通年採用を実施する企業が現状は少数派であるため、応募が集中する可能性が高いです。
一括採用に参加する学生よりも深い志望動機や自己PRを用意しておかなければ、内定を得るのは難しいと言えるでしょう。
主体的な姿勢が求められる
通年採用をする企業を視野に入れている学生には、主体的な姿勢が求められます。
一括採用の場合は、3月頃から周りも就活を始めるため、それに合わせる形で動き出せます。
しかし時期を問わない通年採用の場合は、必ずしも同じ時期に就活すれば良いとは限りません。応募するときは必要な段取りをスケジュールに落とし込み、自分で情報収集して主体的に動く必要があります。
通年採用を実施する企業から内定を得るポイント
通年採用を実施する企業から内定を得るポイントは、下記の4つです。
- しっかりと自己分析をする
- 十分に企業研究をする
- インターンに参加する
- 選考対策をする
それぞれ詳しく解説していきます。
しっかりと自己分析をする
面接で相手が納得できるような自己PRや志望動機を話せるよう、しっかり自己分析をしましょう。
通年採用の場合は、留学していた学生や課外活動に力を入れていた学生がライバルとなります。そのようなライバルに差をつけられないために、自分が頑張ったことを深堀する必要があります。
例えばサークル活動やゼミ、ボランティアなどの課外活動はエピソードとして深掘りしやすいでしょう。強力なライバルがいることを前提に、自己分析を徹底することが大切です。
十分に企業研究をする
内定を得るためには企業研究も欠かせない要素の一つです。企業研究によって得られた企業理念や社風、具体的な仕事内容といった情報は、面接でも役に立ちます。
掲載されている求人はもちろん、企業の詳細な情報はWebサイトや書籍、新聞などから得るのがポイントです。また志望する企業にOB・OGがいる場合は、直接話を聞くことで社内の雰囲気や現場の空気感まで知れるでしょう。
インターンに参加する
インターンに参加することでも、内定のチャンスが広がります。インターンを通じて一足先にスキルや経験を得られるため、特に通年採用では有利に働くことがあるでしょう。
インターンは比較的時間に余裕のあるタイミングで参加するのがおすすめです。大学2年の春休みから大学3年の夏休みの間までに経験しておけば、本格的に就活が始まる前に志望動機や自己PRを固められます。
なお就活生が参加できるインターンとして、1日限りの1dayインターンや短期インターンなどもあります。もちろんこれらに参加することでも就活に有利に働く可能性はありますが、よりアピールポイントを増やしたいなら、実務経験を積める長期インターンがおすすめです。
選考対策をする
通年採用は一括採用よりも、準備に時間をかけられます。だからこそ、事前にしっかりと選考対策することが大切です。
ES(エントリーシート)や履歴書を作成する際は、自己分析をもとに、企業が納得できるような説得力の高い内容を盛り込みましょう。
そして面接では、内容だけでなく印象の良い話し方や表情ができているかなどが評価対象となります。自分では気づかなかった改善点を知るには、友人や家族に面接官をやってもらい模擬面接をするのがおすすめです。
選考対策を徹底して、通年採用に応募するライバルに差を付けられないようにしましょう。
通年採用を実施する企業を探すなら就活エージェントの活用がおすすめ
通年採用は自由なタイミングで応募ができ、学生にとってメリットのある採用方法です。しかし十分なスキルや経験も求められるので、内定を得る難易度は一括採用よりも高いと言えるでしょう。
通年採用する企業へ応募する際は、しっかりと選考対策をしておくことが重要です。
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