就活の軸一覧|面接やES作成で役立つ軸を業界・業種別に紹介
目次
就職活動において、面接やES作成の場面では必ずと言っていいほど「就活の軸」が必要です。とは言え、「そもそも何を軸にすれば良いの?」と悩んでいる人が多いでしょう。
今回は、業界・業種別に就活の軸一覧を紹介します。軸を決めるメリットや方法なども解説しているので、ぜひ参考にしてください。
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就活の軸とは?
就活の軸とは、仕事選びや企業との相性を考えるときの基準を指す言葉です。言葉を換えるならば「就職するときに譲れない条件」とも言えるでしょう。
就活の軸には、自分の中で考えておく「ハード面」と、ESや面接で伝えるときに必要な「ソフト面」の2種類があります。
ハード面の就活の軸
ハード面の就活の軸とは、自身が譲れない、給与や休日数などの条件のことです。
一例ですが、具体的には次のような数字や形で表せる条件は、ハード面の就活の軸と言えます。
- 年収は250万円以上欲しい
- 年間休日は125日以上欲しい
- 残業時間ゼロで帰社したい
- 上場企業で働きたい
- 転勤のない職場で働きたい
- 海外で働きたい
- 福利厚生が充実した職場で働きたい
労働条件を考えないとミスマッチが起きる可能性が高まります。そのため企業選びの前に、自分は企業にどのようなことを望んでいるか、ハード面の就活の軸をしっかり考えて言語化することが大切です。
ただしハード面の就活の軸は、ESや面接で正直に伝えるべきでないものが多いです。例えば「年収は〇〇万円以上欲しい」と正直に伝えれば、採用担当者は「給与のことしか考えていない」と捉えてしまうかもしれません。
ESや面接では、次に説明するソフト面の軸を伝えるべきでしょう。
ソフト面の就活の軸
ソフト面の就活の軸とは、自分が働く上で大切にしたい、条件以外の価値観や考え方を指します。例えば、どのようなキャリアを歩みたいか、働くことで何を実現したいかなどが該当します。
そしてソフト面の就活の軸は、主にES・面接などでアピールする際に用いられます。単に自分の望みを言葉にするのではなく、それを聞いた採用担当者が良い印象を持ってくれるよう言い換える必要があります。
一例ですが、具体的には次のような条件はソフト面の就活の軸と言えます。
- 社会や地元に貢献したい
- 技術開発をもって広く世界へ発信をしていきたい
- 自分の意見を発信できる職場で働きたい
- 世間が驚くような新しい商品開発をしたい
- 世の中に役立つアイデアを発信したい
- 個人の裁量の大きい職場で働きたい
ソフト面の就活の軸を述べる際には、具体的なエピソードも交えて、なぜそのように考えるようになったのかの根拠も併せて伝えると良いでしょう
企業側としても、ソフト面の就活の軸を設定した背景を聞くことができれば、その就活生の人柄や価値観が判断しやすくなります。
「人の役に立つ」を就活の軸に考えている人は、「「人の役に立つ」は就活の軸にできる?面接で回答する際の注意点やポイントを解説」もチェックしてみましょう。
就活の軸を決めるメリット
就活の軸を決めるメリットは、次の3つです。
- 応募企業を絞りやすくなる
- 選考対策になる
- 自分の将来像が描けるようになる
応募企業を絞りやすくなる
就活の軸を考えることで、応募する企業を絞りやすくなります。譲れる条件、譲れない条件を考えたうえで就活の軸が定まれば、正しい基準で企業を選べるようになるからです。
例えば、人によっては「給料が高ければ残業はいとわない」「休日出勤があっても家から近い職場が良い」などのこだわりがあるでしょう。応募する企業を絞れないと、数多くの企業にエントリーすることになり、本当に働きたい企業に出会うまでが大変です。
効率的に就職活動を進めるうえでも、軸はしっかりと決めておくべきです。
選考対策になる
就活の軸を明確にすれば、選考対策にもなります。
軸を準備しておけば、ESや面接でよく聞かれる質問にも対応がしやすくなるからです。さらに話すエピソードにも一貫性が生まれ、面接官が納得しやすくなるでしょう。
逆に就活の軸が決まっていないと志望動機や自己PRもブレやすくなるため、採用担当者に良いアピールができない可能性があります。
自分の将来像が描けるようになる
就活の軸を決めておけば、自分の将来像が描けるようになります。就活の軸は自身の今後の人生を想像して作られるものだからです。
例えば「世間が驚くような新しい商品開発をしたい」「海外事業に関わりたい」といったソフト面の就活の軸は、自分が今後どのように活躍していきたいかという想いから生まれるものでしょう。
逆に自分の将来像を考えていないと、面接官に「他の企業でも同じことが言えるのでは?」という疑問を持たれてしまう恐れがあります。
【業界別】就活の軸一覧
就活の軸の一例を、以下の業界別に紹介します。
- IT業界
- 商社
- 金融
- 食品メーカー
- コンサルティング
- 不動産
- マスコミ
- 人材
IT業界の軸例
IT業界の就活の軸例は次のとおりです。
【IT業界の就活の軸一覧】
- 社会に影響を与えられる仕事がしたい
- 新しい技術に携わりたい
- その道のプロフェッショナルとして成長したい
- 成長中の企業で働きたい
IT業界は最先端の技術を活かして、社会に影響を与えることの多い業界です。そのため社会への影響や、最先端のIT技術に積極的に携わっていきたいといった旨の内容が良いでしょう。
商社の軸例
商社の就活の軸例は次のとおりです。
【商社の就活の軸一覧】
- さまざまな人と関わって仕事がしたい
- グローバルな視点を持って仕事をしたい
- 途上国の発展に貢献したい
- 新たな仕組みを生み出す仕事がしたい
- チームで課題に取り組んでいきたい
商社はさまざまな人と関わる業界で、取引は国内外あらゆるエリアの企業が対象となる場合が多いです。そのため就活の軸では、コミュニケーションを取りながらチームで仕事をすることを前提に、グローバル視点を意識した内容が良いでしょう。
金融業界の軸例
金融業界の就活の軸例は次のとおりです。
【金融業界の就活の軸一覧】
- さまざまな経営者をサポートしたい
- 顧客との良好な関係を築いていきたい
- 責任の大きな仕事に携わりたい
- より多くの人の生活を支えたい
金融業界は保険会社や証券会社などの金融商品を取り扱う業界で、コミュニケーション能力や信頼関係の構築が必要とされます。そのためサポートやコミュニケーションといった要素を軸に盛り込んで考えると良いでしょう。
なお金融業界は営業のほか、フィナンシャルプランナーや事務職などもあるため、職種に応じて最適な軸を考える必要があります。
食品メーカーの軸例
食品メーカーの就活の軸例は次のとおりです。
【食品メーカーの就活の軸一覧】
- 安心安全な食事を届けたい
- 人のライフラインに根差した仕事がしたい
- 人に幸せや感動を与えられる仕事がしたい
- 責任感のある仕事を任されたい
食品業界は企業によって取り扱う食品が大きく異なるため、就活の軸を決めると同時に業界研究を行わなければなりません。就活の軸は、消費者への影響を加味しながら健康を支える、感動を与えるといった内容を盛り込むと良いでしょう。
求人数が比較的多い業界ではあるものの「なぜその企業を志望したのか」については他業界以上に深く考える必要があります。
コンサルティング業界の軸例
コンサルティング業界の就活の軸例は次のとおりです。
【コンサルティング業界の就活の軸一覧】
- 専門領域で活躍したい
- 企業のさまざまな課題に関わりたい
- さまざまな事業の事例・情報に触れたい
- 多くの人と関わって仕事がしたい
- 顧客の成長をサポートしたい
コンサルティング業界は、一つの顧客企業に対して長期間を共にすることが多い業界です。そして近年は戦略立案に加え、経営協力の展開が求められることも多くあります。
そのため提案のためのヒアリングからフォローアップまで、一貫したサポートをしていきたいといった旨を就活の軸に盛り込むと良いでしょう。
不動産業界の軸例
不動産業界の就活の軸例は次のとおりです。
【不動産業界の就活の軸一覧】
- 地元の街づくりに貢献したい
- 個人の裁量で仕事を進めていきたい
- 高い目標を持って仕事に取り組みたい
- 第三者の人生に関わりたい
- 成果が見える仕事をしたい
不動産業界の場合、事業領域に応じた就活の軸を考える必要があります。しかし共通して言えることは、人のライフスタイルを支える仕事であるため、「人生をサポートしたい」「地元に貢献したい」といった要素を軸に盛り込むと良いでしょう。
また成果重視の傾向が強いため「若いうちから活躍したい」「自分の裁量で仕事を進めたい」なども好印象につながりやすいです。
マスコミ業界の軸例
マスコミ業界の就活の軸例は次のとおりです。
【マスコミ業界の就活の軸一覧】
- 仕事の中で自分のアイデアや意見を反映したい
- 真実に迫り正確な情報を発信したい
- 人々を喜ばせたい
- クリエイティブな発想で仕事を進めたい
- 信頼関係を構築したい
マスコミは華やかなイメージを持たれがちですが、実際には裏方的な業務も多く、心身ともに強さが求められる業界です。そのため他の業界と同様に業界研究をしながら、ソフト面の就活の軸をじっくり考えていかなければなりません。
テレビやタレントが好きといった表面的なものではなく、マスコミ業界で何を果たしたいのかという考え方が必要です。
人材業界の軸例
人材業界の就活の軸例は次のとおりです。
【人材業界の就活の軸一覧】
- 人の人生をサポートしたい
- 誰かの役に立てる仕事がしたい
- 人と人をつなぐサポートがしたい
- 答えのない仕事に携わりたい
- 企業の採用業務を支えたい
人材業界は人のキャリアや企業の採用戦略をサポートするのが仕事です。コンサルティングと同じように、人や企業が抱える課題などは状況によって変わるため、自分で最善な方法を考えて仕事を進めていく難しさがあります。
そのため就活の軸では人間関係にフォーカスし、信頼関係の構築や人の成長に関する内容を盛り込むと良いでしょう。
【職種別】就活の軸一覧
就活の軸の一例を、以下の職種別に紹介します。
- 営業職
- マーケティング職
- 事務職
営業職の軸例
営業職の就活の軸例は次のとおりです。
【営業職の就活の軸一覧】
- さまざまな人と関わる仕事がしたい
- 結果が評価される環境で働きたい
- 人の役立つ商材や知識を提供したい
- 仕事を通じて大きく成長したい
- 社会人として幅広いスキルを身につけたい
営業職は有形・無形商材に関わりなく、数字と成果、人とのコミュニケーションが重視される仕事です。そのため人と関わりながら目標に進んでいきたいという視点で就活の軸を考えましょう。
また営業職は企業の売上を上げるために欠かせない存在であり、ビジネスを成約させるための基礎を学べます。そのため「仕事を通じてビジネスの基礎を積みたい」「大きく成長したい」といった内容も営業職の場合は評価されやすいでしょう。
マーケティング職の軸例
マーケティング職の就活の軸例は次のとおりです。
【マーケティング職の就活の軸一覧】
- 論理的思考をもって課題解決に取り組みたい
- 最新のトレンドを発信していきたい
- 既存の概念にとらわれず仕事をしたい
- 自分の発想力を試したい
マーケティング職は経済の状況や消費者の実態などをリサーチして、商品の売上を伸ばすことが目的です。そのため世間の動向に敏感であることや、論理的思考をもって仕事を進めていきたいといった内容を就活の軸に盛り込むと良いでしょう。
事務職の軸例
事務職の就活の軸例は次のとおりです。
【事務職の就活の軸一覧】
- 地元に貢献したい
- 社内のサポートに徹したい
- 組織に貢献したい
- 一つの職場で長く働きたい
事務職はほとんどの企業で必要とされる職種で、経理事務から貿易事務、医療事務など業界によってその仕事内容はさまざまです。しかしいずれの場合でも転勤は少ない傾向にあるため、「腰を据えて地域に貢献したい」という就活の軸は一貫しやすいでしょう。
また事務職は、伝票の仕分けや帳簿作成などにより社内を陰から支える存在です。他部門が業務を円滑に進められるようにサポートする仕事なので、「企業・組織に貢献したい」という旨の就活の軸も良いでしょう。
企業が就活の軸を質問する理由
企業が就活の軸を質問する理由は、以下のとおりです。
- 採用後のミスマッチをなくしたいから
- 部署配属の参考にしたいから
採用後のミスマッチをなくしたいから
企業はできる限り採用後のミスマッチをなくしたいと考え、就活の軸を聞くことがあります。就活の軸が自社の働き方や理念とマッチしている学生は、入社後に長く働いてくれると期待できるからです。
このように、自社との相性を判断するために、面接官は就活生の本音を聞く目的で就活の軸を確かめることがあります。
部署配属の参考にしたいから
企業は就活生の就活の軸を聞いて、部署配属の参考にしたいと思っています。就活生の考え方や想いが理解できれば、新卒で希望通りの部署に配置する準備ができるからです。
例えばトレンドに関心を持っている学生であれば広報担当、人との繋がりを重視する学生であれば営業配属などの配置方法があるでしょう。
そのため就活の軸がブレているPRや志望動機だと、たとえ就職に成功しても後々働きにくくなってしまう可能性があります。
就活の軸を決めて企業選びをする方法
就活の軸を決めて企業選びをする具体的な方法を、4つの手順で紹介します。
- 学生時代を振り返り自己分析をする
- 過去の自分の判断基準を明らかにする
- 就職先に求める軸を設定する
- 検討中の企業が軸に沿っているか確認する
①学生時代を振り返り自己分析をする
最初に学生時代を振り返り、自己分析しましょう。自己分析をすることで自分の強みや価値観が明確になり、就活の軸を決めるための基盤ができあがるからです。
まず無理にまとめようとせず、次のように印象に残っている経験や頑張った体験をピックアップしましょう。
- 学生時代に打ち込んだこと
- アルバイトで頑張ったこと
- 自分の趣味
自己分析は就活の軸を作るために必要な最初のステップです。
②過去の自分の判断基準を明らかにする
次に過去の自分の判断基準を明らかにしましょう。行動に至った動機がわかれば、自分が何に興味を示して頑張っていけるのかが鮮明になるからです。
具体的には次のようなことです。
- なぜそれを始めようと考えたのか
- なぜそれを継続できたのか
- なぜそこまで頑張れたのか
- どのような困難があったのか
- その経験によりどのような影響があったか
思いつく限り書き出していくことで、自分が物事に一生懸命打ち込めるモチベーションの源を見つけられます。ここまで進めれば、自分の就活の軸を固めていけます。
③就職先に求める軸を設定する
就職先に求める軸を設定しましょう。自己分析や判断基準の分析により生まれた就活の軸とマッチする就職先であれば、それは働きやすい職場と言えます。
就職先に求める軸は、先に触れたようにハード面とソフト面があります。どちらの軸も設定しておくことで、自分の考えがまとまりやすくなるでしょう。
④検討中の企業が軸に沿っているか確認する
最後に、検討中の企業が自身の就活の軸とマッチしているか確認しましょう。応募するかどうか迷っている企業であっても、③で設定した軸に沿っているかどうかを確認すれば判断がしやすくなります。
就活の軸を伝えるときのポイント(ES・面接時)
就活の軸を伝えるときのポイントは、以下の3つです。
- できるだけソフト面の軸を伝える
- 軸の根拠を具体的なエピソードを交えて伝える
- その業界・その会社でなければならない理由を伝える
できるだけソフト面の軸を伝える
勤務条件などのハード面の軸は自分の中に留め、企業に対しては企業理念や仕事のやりがいといったソフト面の軸を伝えましょう。
ハード面の軸を中心に伝えてしまうと、面接官から「他の企業でも果たせることではないか?」と疑問を持たれてしまうこともあります。
例えば「給与が高いところで働きたい」という軸があれば、企業へは「成果が正当に評価される環境で働きたい」という軸で伝えるようにすると良いでしょう。
軸の根拠を具体的なエピソードを交えて伝える
自分が作った軸の根拠となる具体的なエピソードを交えて伝えましょう。エピソードを添えることで軸に説得力が生まれ、自社の業務で活躍するイメージを持ってもらいやすくなるからです。
例えば「学生時代にアルバイトリーダーを任され、自身の成長につながった」というエピソードがあれば、「企業で責任感のある仕事を任されたい」という軸に説得力が生まれます。
その業界・その会社でなければならない理由を伝える
その業界・会社でなければならない理由を伝えましょう。面接では、就活の軸を用意していても「なぜうちの会社なのか?」「他の会社でもできることではないか?」と聞かれることが多いからです。
例えばメーカーでの面接では、次のような内容で伝えると良いでしょう。
〇〇や△△などの製品は、いずれも耐久力の高さが強みであり、御社の高度な技術力があってこそだと思います。 このような環境であれば、「長く愛用してもらえる製品作りに携わりたい」という私の希望を実現できると考え、今回応募しました。 |
その企業でなければならない理由を明確にして、相手が納得できる内容を伝えることがポイントです。
就活の軸に迷ったら就活エージェントのサポートを受けるのがおすすめ
ES作成や面接対策を進める前に、まずはしっかりと自分の就活の軸を考えましょう。軸をはっきりとさせることで、就活がスムーズに進むようになります。
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