新卒社員のボーナスの平均は?夏冬の平均支給額や決まり方を解説
目次
新卒入社の年に支給されるボーナス額がいくらなのか、気になる人も多いでしょう。
新卒社員の時期は貯蓄も少なく、ボーナスは重要な収入源のひとつです。そのため、新卒社員が受け取れるボーナス額は、入社前からある程度把握しておくのが良いでしょう。
そこで今回は、新卒社員に支給されるボーナスの平均額について解説します。
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新卒社員に支給されるボーナスの平均額
一般的にボーナスは、年に2回支給されます。新卒社員に対して支給されるボーナスの平均額は、以下の通りです。
夏期賞与(6月〜7月)
6月〜7月に支給されるボーナスを、夏期賞与と呼びます。
新卒社員の夏期賞与の平均額は以下の通りです。
卒業区分 | 平均支給額 |
大学卒 | 89,334円 |
高校卒 | 73,848円 |
出典:産労総合研究所「2022年度 決定初任給調査」
新卒社員の場合、夏期賞与は酒肴料や寸志の名目で一定金額が支給されます。ただし、必ず支給されるわけではなく、支給されない企業もあります。
冬期賞与(11月〜12月)
冬期賞与とは、11月〜12月に支給されるボーナスです。新卒社員の場合、冬期賞与から満額支給の対象となります。
中小企業では、冬期賞与として月給の2〜3か月分に相当する金額が支給されます。新卒社員の月給は平均20万円程度(※)であるため、冬期賞与の支給額は40〜60万円程度が目安です。業績が好調な大企業であれば、これ以上の額となる場合もあります。
ただし、賞与の決まり方は企業によってさまざまであるため、一概に何円もらえるかを推測するのは難しいと言えます。
※出典:厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査結果(初任給)」
新卒のボーナス支給額を左右する要因
ボーナスの支給条件は、企業によってさまざまです。そのため給与水準が同レベルの企業であっても、ボーナス額に大きな差が生まれる場合があります。
新卒社員のボーナス額に影響を与える主な要因として、以下の項目が挙げられます。
企業の規模
企業規模は、ボーナス支給額に大きな影響を与える要因です。
一般的には、中小企業よりも大企業の方が基本給が高い傾向にあります。基本給はボーナスの算出基準となるため、賞与の支給額に差が生まれます。
企業の業績
企業の業績は、ボーナス支給額を決定づける要因です。
多くの企業では、年度予算の達成率から算出した評価係数を用います。この評価係数と基本給をかけ合わせた金額がボーナスとして支給される仕組みです。
また、企業全体の業績に加えて、従業員個人の業務成績が考慮される場合もあります。ただし、新卒社員のうちは与えられる業務内容も限定されており、個人の業績はそれほどボーナス額に加味されません。
事業所の所在地
事業所の所在地も、ボーナス支給額を左右する要因です。
都市部に拠点を置く企業は、地方企業よりも基本給が高い傾向にあります。なぜなら不動産価格などの物価差が反映されるからです。
ボーナス支給額は基本給を基準に算出されるため、都市部に拠点を置く基本給の高い企業はボーナス額も多くなります。
卒業区分
新卒社員の卒業区分も、要因のひとつです。
例えば修士卒や博士卒の方が、大学卒よりも入社時の基本給が高く設定されています。この差がボーナス額にも反映され、修士卒や博士卒はボーナス支給額が多くなります。
新卒が就職活動で注意したい平均ボーナス額の見方
ボーナスの支給基準は、企業によってさまざまです。そのためボーナスの支給額だけで、一概に企業の比較はできません。
ここでは、就活の際に志望企業のボーナス額をどのように判断すべきか解説します。
ボーナスの規定は企業によってさまざま
新卒社員に対するボーナスの支給規定は、企業によって大きく異なります。新卒社員は入社から日が浅いため、ボーナスの支給対象とならないケースも珍しくありません。
またボーナス以外に、企業が得た利益を福利厚生などで従業員へ還元する企業も存在します。そのため就職活動の際にボーナス額だけを比較しても、あまり参考にならない場合が多いです。
企業を探す際はボーナスの支給額のみにとらわれず、総合的な就労条件をもとに判断しましょう。
入社後の景気や社会情勢によっても変動する
ボーナス支給額には、景気や社会情勢が色濃く反映されます。そのため、就活時点でボーナスの多い企業を選んだとしても、入社後に同じ水準の支給額を得られる保証はありません。
そのため、企業研究ではボーナス支給額をそれほど重視する必要はなく、参考程度に留めましょう。
新卒社員のボーナスの使い道
新卒社員にとって、初のボーナスは待ち遠しいものです。まとまった資金が手に入るため、普段はできないようなことにも挑戦できます。
ここでは、先輩社員が新卒時のボーナスを何に使っていたのか解説します。
貯蓄にまわす
最も一般的なボーナスの使い道として、貯蓄が挙げられます。
入社したばかりの時期は、十分な貯蓄がない人が大半でしょう。加えて、月々の給料は生活費に充てる必要があるため、預金残高を増やすのは簡単ではありません。
そこで手に入れたボーナスをそのまま預金すれば、一度にまとまった金額を貯められます。
親へのプレゼント
初のボーナスで、親へのプレゼントを購入する人もいます。これまで高校や大学等の学費を支払ってくれた親への、感謝の気持ちを表すチャンスです。
手元に十分な資金を用意できるため、いつもより豪華なプレゼントの購入も可能です。またプレゼントだけでなく、旅行や食事に招待するといった選択肢もあります。
ボーナスを親孝行の資金として使えば、親も喜んでくれるでしょう。
自己投資に使う
資格試験や英会話スクールの学費など、自己研鑽のためにボーナスを使う人もいます。
入社したばかりの時期は、業務についてたくさんの事柄を覚えなければなりません。そのため、学習教材の購入などでお金もかかります。
そこでボーナスを活用すれば、スキルアップに必要な費用をまかなえます。自己投資として一時的には出費が増えるものの、その後の活躍次第ですぐに投資費用を回収できるでしょう。
他にもスーツや革靴を新調するなど、仕事に役立つ道具の購入費用に充てる人もいます。
自分へのご褒美に使う
自身のリフレッシュのために、ボーナスを使うという選択肢もあります。
入社からボーナス支給の時期までは、毎日が緊張の連続です。これまで頑張った自分をねぎらう意味で、趣味の道具や旅行の費用に充てても良いでしょう。
気分を一新すれば、仕事も私生活もさらに充実するはずです。
新卒社員のボーナスに関するよくある質問
ここでは新卒社員にとって気がかりなボーナスに関する質問と、その回答を紹介します。
1年目から働きぶりや評価でボーナス額は変わる?
入社1年目から働きぶりや評価がボーナスに反映される企業はほとんどありません。
入社1年目の時期は、仕事を覚える期間です。研修やOJT(実務を通じた教育)の時間が多く、業務内容も先輩社員のサポートがメインとなります。そのため、本格的な業務目標が設定されるケースは稀です。
働きぶりや評価がボーナス額に反映されるのは、一般的に入社2年目以降となります。
コロナ禍でボーナス額は減っている?
コロナ禍によるボーナス額への影響は、企業によってさまざまです。
コロナ禍で業績不振に陥った企業では、ボーナスが大きく減額されました。一方で、コロナ禍の影響をそれほど受けていない企業では、ボーナス支給額に大きな変動はありませんでした。
ボーナスにも税金はかかる?
ボーナスも課税対象です。具体的には、所得税と社会保険料が差し引かれます。
基本給の金額によって変動するものの、概ねボーナス支給額の7〜8割が手取り額になると考えておきましょう。
公務員にもボーナスはある?
公務員にもボーナスは支給されます。公務員のボーナス支給時期は、夏と冬の2回です。ただしボーナス支給額に関する仕組みは、民間企業とは少し異なります。
民間企業では、年度予算の達成率に応じて支給額が決まります。企業の業績をもとに、あらかじめ定めた計算式に沿って支給額が決まる仕組みです。
これに対して公務員の場合、人事院や各地の人事委員会によってボーナスの支給額が決定されます。人事院の勧告に従って、民間企業と同水準のボーナスが支給されます。
ボーナスについて正しく理解したうえで企業選びを
多くの企業では、入社したばかりの新卒社員に対しても一定のボーナスが支給されます。まとまったお金を手にできるチャンスであり、貯蓄が少ない新卒社員にとってありがたい制度です。
一方でボーナスの有無や支給額は、時勢による影響を強く受けます。そのため、企業研究の時点でボーナスが支給されていた企業だからといって、入社後にも支給されるとは限りません。
以上の理由から、企業研究の際にはボーナス支給額をそれほど重要視する必要はありません。ボーナス支給額よりも、業務内容や基本給を参考に志望企業を見つけましょう。
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