20代後半で転職はすべき？成功させるコツや注意すべきポイントを解説

ある程度社会人経験を積んだ20代後半では、キャリアアップなど将来のことを考えて転職を検討し始める人は多いことでしょう。

一方で、「20代後半で転職すべき？」「20代後半で転職は成功する？」と不安になっている人もいるはずです。

今回は20代後半で転職を成功させるコツや注意すべきポイントを解説します。

20代後半で転職を決意する人は多い

転職のタイミングは早い方が良いか、それとも経験を積んでからの方が良いのか、分からないという方も多いのではないでしょうか。

転職サイト「type」が行った調査によると、転職経験者が「初めて転職した年齢」は平均28.2歳でした。

20代後半のうちに転職に踏み切る人の割合は全体の3割以上を占めています。職種や業種によって違いはありますが、30代になる前に転職をする人が多いようです。

理由として、将来結婚して家庭を持つことや、若いうちからのスキルアップを見据えていることなどが挙げられます。

20代後半で転職するメリット

20代後半で転職を決意する人が多い背景には、転職で得られるメリットが多いからという理由があります。

20代後半で転職する主なメリットは以下の3つです。

• 選択肢となる求人数が多い
• 思い切ったキャリアチェンジができる
• 人生の転機を前に落ち着ける環境が見つかる

それぞれ詳しく解説していきます。

選択肢となる求人数が多い

まず20代後半で転職するメリットとして挙げられるのが、選択肢となる求人数が多いことです。

20代後半となると、最低限のビジネスマナーや基礎的なスキルは既に身についている方がほとんどです。

つまり企業からすると、ビジネスマナーや基礎的なスキルを教育するコストを抑えられます。

そのため、20代後半の人材を求める企業は多く、未経験分野も含めて幅広い選択肢の中から転職先を選択しやすいでしょう。

また、20代後半であれば企業側はまだ若い人材として捉えており、今後のポテンシャルが重視される傾向にあります。

スキルや実績が不足しているとしても、仕事へ意欲が高いことをアピールすることで、今後の成長性を加味しての採用を狙えます。

思い切ったキャリアチェンジができる

将来に向けた思い切ったキャリアチェンジができることも、20代後半で転職するメリットの1つです。

20代後半であれば、未経験の業界や職種へも挑戦しやすい傾向にあります。

もし今の業界や職種が自分に合っていないと感じている場合でも、20代後半ならキャリアチェンジが間に合います。

また、中小企業から大企業への転職や、給与や待遇アップを狙った転職もしやすいでしょう。

年齢が上がれば上がるほど未経験の業界・職種への転職は難しくなるため、20代後半が狙い目のタイミングと言えます。

人生の転機を前に落ち着ける環境が見つかる

20代後半はライフプランを考えるうえでも重要な時期です。

20代後半〜30代は、結婚やマイホーム購入など人生の転機と言えるライフイベントが訪れる人が多いしょう。

そうなると家族やマイホームのローンなど、働いて生活を支えることの責任が重くなってきます。結婚やマイホーム購入後だと、思い切った挑戦はなかなか難しいです。

そのため、転職をするのであれば今後起こり得るライフイベントも考慮して、身軽に動ける20代の内に行動した方が良いでしょう。

20代後半が転職しやすい業界・職種・企業の特徴

20代後半で転職しやすい業界・職種・企業の特徴は大きく以下の4つに分けられます。

• 人手不足が続いている業界
• 現職と同じ職種
• 経験を活かせる他職種
• ベンチャー企業

それぞれの特徴をみてみましょう。

人手不足が続いている業界

20代後半で転職しやすい業界の特徴の一つとして、人手不足が続いていることが挙げられます。

人手不足が続いている業界として、代表的な例は以下の通りです。

• 小売業界
• 介護・福祉業界
• 運送業界
• 飲食業界

上記の業界は慢性的な人手不足が続いているため、通年で求人を出している傾向にあります。未経験者であってもポテンシャルを期待して採用されやすいでしょう。

また、入社後に勉強して資格を取得することで、給与アップやキャリアアップを狙うこともできます。

自分のモチベーションや意欲の高さ次第で、活躍の幅を広げることができるでしょう。

現職と同じ職種

現職と同じ職種であれば、たとえ業界が変わっても挑戦しやすいでしょう。

例えば保険業界の営業から金融業界の営業に転職した場合、業界ごとに求められる専門知識は違えど、営業スキルはそのまま活かせます。

即戦力に近い形で働くことができるため、活躍しやすいでしょう。

採用する側の企業も、企業内でのやり方や専門知識を教えるだけで済むので、採用されやすくなります。

経験を活かせる他職種

同職種への転職より難易度は高くなりますが、経験を活かせる他職種も20代後半であれば挑戦しやすいでしょう。

経験と今後の成長性への期待を込めた、ポテンシャル採用を狙うことが可能です。

例えば経理の実務経験がある場合、その経験の中で身につけた会計・財務・税務の知識を活かし、会計コンサルタントへの転職が狙えます。

こうした転職によって、キャリアアップを実現する大きな一歩を踏み出すことができるでしょう。

これまでの自分の経験をどのように活かしていくか、企業側にしっかりと説明できれば採用に繋がります。

ベンチャー企業

ベンチャー企業も20代後半であれば転職しやすいです。

ベンチャー企業は急成長を実現する中で、常に事業拡大や新規参入に向けた動きをとっています。

そうした変化に対応するために、常に優秀な人材を必要としているのです。

また、企業そのものが短期間で大きく変化するため、その変化に合わせて成長できる意欲の高さが求められます。

一方でベンチャー企業は大手企業のようなネームバリューがなく、知名度の低さから敬遠されてしまい、人材確保に苦慮している企業が多い傾向にあります。

ある程度のスキルがあり、仕事に対する熱意を持っている人材が歓迎されるため、キャリアアップを目指す人にとっては狙い目と言えるでしょう。

20代後半での転職を成功させるコツ

20代後半では転職先の選択肢が多く、キャリアチェンジも狙えます。

だからといって、転職を甘くみてはいけません。きちんと準備や対策をしなければ転職に失敗してしまうでしょう。

20代後半での転職を成功させるコツとして、以下の5つがあります。

• 転職の目的を明確にする
• 応募企業・業界の情報収集を徹底する
• 自己分析を徹底する
• 目指したい将来像を明確に描く
• 転職エージェントを活用する

それぞれを詳しくみてみましょう。

転職の目的を明確にする

理想の転職を成功させるには、まずは転職の目的を明確にすることが大切です。

転職理由は転職活動の軸になるものであり、この軸がぶれてしまってはどのような企業に転職するかも定まりません。

転職活動を始める前に転職理由を明確にすることで、企業に求める条件も明確に設定できます。

最初に「転職によって何を得たいか」をはっきり定めておくと、転職の成功に繋がりやすいです。

応募企業・業界の情報収集を徹底する

転職を始める際には、企業や業界の情報収集を徹底しましょう。

未経験の業界・職種の場合、自分の抱いているイメージと現実にギャップがある可能性があります。

イメージだけで転職するとすると、そのギャップによって後々苦しんでしまうでしょう。

例えば、やりがいのある仕事だと思って転職したにもかかわらず、実は単純作業や地味な作業が多いなどのケースです。

また「思っていたより残業が多い」「イレギュラーな仕事が多く休日出勤が発生する」なども、企業や業界への理解不足で生じるギャップです。

応募企業や業界について深く理解しておくことで、理想と現実のギャップを埋めることができます。

自己分析を徹底する

転職活動においては、企業に対して自分の強みをアピールする必要があります。

効果的に自己アピールするには、まずは自分のことを把握しなければなりません。

これまでの経験や身につけたスキル、長所短所などを分析し、アピールポイントを探しましょう。

自己分析をしたうえで、応募企業に合わせたアピールができるように準備しておくことが大切です。

目指したい将来像を明確に描く

自分の目指したい将来像を明確に描くことも、転職を成功させるためには欠かせません。

例えば、身につけたい専門スキルを具体的に決めれば、そのスキルを身につけられる企業が転職先の候補となります。

目指したいポジションがあるならば、将来的にそのポジションへ就ける可能性がある企業や、必要な経験が積める企業が候補となるでしょう。

将来像を具体的に描くことで、それを実現するためには自分がどのようなスキルを磨き、どのような経験を積むべきかが分かります。

転職エージェントを活用する

転職エージェントの活用も、転職を成功させるコツの一つです。

転職エージェントを活用すると、面接対策や書類添削などのサポートを受けられます。個人で調べるだけではわからない企業や業界の情報を得ることもできるでしょう。

さらに企業との間に入って年収の交渉などもしてくれるため、より好条件での転職を実現できる可能性があります。

内定率を少しでも高め、条件の良い企業へ転職したいのであれば、ぜひ転職エージェントを活用しましょう。

20代後半におすすめの転職エージェント

転職エージェントは転職を成功に導いてくれる心強い味方です。

続いて、20代後半におすすめの転職エージェントとして以下の3つを解説します。

• リクルートエージェント
• dodaエージェント
• マイナビエージェント

リクルートエージェント

出典：リクルートエージェント

リクルートエージェントは業界最大手の転職エージェントです。幅広い業界の求人を扱っており、求人数は10万件以上に及びます。

さらにサポートも充実しており、面接対策だけでなく、キャリアの方向性に関する相談も可能です。

手厚いサポートによって、高い転職支援実績を誇っています。

「転職は決意したけれど、まだ業界や企業を決められていない」という人におすすめの転職エージェントです。

リクルートエージェントについてさらに詳しく知りたい方は「リクルートエージェントの評判は悪い？口コミや使うべき人まで詳しく解説」も読んでみてください。

dodaエージェント

出典：dodaエージェント

dodaエージェントは転職者の満足度が高い転職エージェントです。

転職者の満足度が高い理由の一つに、専門スタッフによるサポートが充実していることが挙げられます。

自己分析や面接対策などのサポートが充実しており、個人に合わせたアドバイスももらえます。

また、リクルートエージェントに並ぶ業界大手のため求人数が多く、転職先の選択肢も広がります。

dodaエージェントについてさらに詳しく知りたい方は「dodaエージェントの悪い評判の真相は？利用者の口コミを徹底分析」も読んでみてください。

マイナビエージェント

出典：マイナビエージェント

マイナビエージェントは20代向けの求人が多い転職エージェントです。キャリアアドバイザーは業界専任制のため、希望業界の転職市場に詳しい担当者に相談できます。

また、大手からベンチャー企業まで幅広い求人を扱っていることも特徴です。

さまざまな希望に応じてくれるため、まずは登録しておきたい転職エージェントです。

マイナビエージェントについてさらに詳しく知りたい方は「マイナビエージェントの評判は悪い？ひどい？口コミをもとにメリット・デメリットを徹底分析！」も読んでみてください。

20代後半での転職で注意すべきポイント

20代後半での転職活動で注意すべき、以下の3つのポイントを解説します。

• 労働条件は妥協しない
• 新卒での就職活動とは違うことを自覚する
• 周囲の空気に流されない

労働条件は妥協しない

転職先の企業を探していると、仕事内容は良いけれど労働条件が希望と合わない、ということがよくあります。

勤務時間や給与、福利厚生などは長く仕事を続けるためには重要なポイントです。

特に結婚して家庭を持っている、または今後家庭を持つつもりである場合は、自分の生活だけでなく家族の生活もかかっています。

労働条件に妥協してしまうと、生活を守りつつ長く働くことができず、後悔する可能性が高くなってしまいます。

転職時には労働条件を確認し、妥協せずに判断することが大切です。

新卒での就職活動とは違うことを自覚する

中途採用の場合、企業が求めている人材は新卒での採用者とは異なります。

そのことを意識せずに新卒と同じ感覚で転職活動を行っていると、なかなか内定を獲得できないでしょう。

例えばビジネスマナーなどの社会人としての基本スキルは、どの業界においても必須です。

新卒の場合は入社後に教育することを前提として採用しますが、中途採用の場合は最低限のマナーやスキルは、すでに身についていて当然と考えられます。

社会人としての基本スキルが身についていないと、マイナスな印象を抱かれるため注意しましょう。

周囲の空気に流されない

20代後半は、身近にも実際に転職する人が増える時期です。

周りが転職をして新しい環境で頑張っている姿を見て、漠然と自分も転職しようと考える人もいるかもしれません。

しかし、周りの人が転職しているからといって、必ずしも自分も転職するべきとは限りません。転職すべきかどうかは、自分自身の求めるものや現在の環境次第です。

周囲の空気に流されるのではなく、自分のキャリアプランを明確に考え、それをもとに行動しましょう。

キャリアプランを考慮して転職するかどうかを決定した方が、漠然と転職活動をして失敗することを防げます。

20代後半での転職でよくある疑問

最後に20代後半での転職でよくある疑問を4つ解説します。

• 転職回数が多いと不利？
• 中小企業から大手企業へ転職はできる？
• コロナ禍でも転職できる？
• 転職時に資格があると有利になる？

転職回数が多いと不利？

転職回数があまりに多い場合は影響する可能性がありますが、1〜2回程度であればそれほど影響はないでしょう。

転職回数が多いと「ストレスに弱く柔軟性に欠けるのでは？」とマイナスな印象を抱かれてしまう可能性があります。

ただし、転職が1〜2回程度であれば年齢から考えてもそこまで多い方ではありません。特別マイナス要素にはならないでしょう。

転職回数の影響についてさらに詳しく知りたい方は「転職回数は平均何回までOK？転職が多い人でも内定を勝ち取るコツ」も読んでみてください。

中小企業から大手企業へ転職はできる？

20代後半での転職の場合、中小企業から大企業へ転職できる可能性は十分にあります。20代のうちは、大手企業でもポテンシャルが重視されやすいからです。

ただし、ポテンシャルを評価してもらうためには、将来性や人柄の良さをアピールする必要があります。

自分の強みや意欲を示すことで、ポテンシャルの高さをアピールしましょう。

コロナ禍でも転職できる？

業界によっては厳しい場合もありますが、コロナ禍であっても転職は可能です。

新型コロナウイルスの感染が落ち着いてきたことによって、徐々に求人数が増えつつあります。今後は転職市場も盛り上がることが予想されます。

転職時に資格があると有利になる？

応募企業へアピールできる資格があれば、転職を有利に進めることができるでしょう。

ただし、資格であれば何でも良いというわけではありません。例えば、運送業界では大型免許といったように、希望する業界・職種で役立つ資格に限られます。

そのため、希望する職種や企業で求められる資格を調査してから取得に挑みましょう。

20代後半での転職は将来を見据えよう

今回は20代後半での転職の実態や、転職を成功させるコツを解説しました。

20代後半での転職は新卒採用とは異なり、スキルや経験も重視されます。

一方で今後の成長性も考慮されるため、仕事への意欲や前向きな姿勢をアピールすることで、ポテンシャル採用を期待できる世代でもあります。

20代後半で転職するなら、キャリアアップなど将来を見据えて行動することで成功につながるでしょう。

転職エージェントをうまく活用し、希望のキャリアを実現しましょう。