就活の軸の決め方は?具体的な方法や考慮すべき要素を紹介
目次
就活をするにあたり、「軸を決めることが大切」と聞いたことがある人は多いでしょう。しかし、軸を決めようとしても「決め方がわからない」と悩んでいる人もいるはずです。
この記事では、就活の軸の決め方を解説します。考慮すべき要素や面接での伝え方も紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
P-CHAN就活エージェントでは、就活の軸がなかなか決まらない就活生に向けたサポートを受けられます。
そのほかにも、各選考段階で就活生が抱えている悩みを解決するためのサービスを豊富に用意しています。就活の軸の決め方がわからない人は、ぜひP-CHAN就活エージェントを活用してみましょう。
就活の軸を決める必要がある理由
就活の軸とは、就職する企業や仕事を選ぶうえで基準となる価値観や考え方のことです。就活の軸が必要な理由として、主に下記の3つが挙げられます。
- 企業選びのため
- エントリーシート・面接対策のため
- 入社後のイメージを考えるため
それぞれの理由について、詳しく見ていきましょう。
企業選びのため
世の中には、さまざまな業界や企業、仕事があります。日本国内だけに絞ったとしても、就活中にその全てを把握することは難しいでしょう。
就活の軸を決めずに企業選びをした場合、無数の企業の情報を調べながら自分に合う企業を探す必要があります。たとえ良い企業を見つけても、自分にとって大切な基準がなければ決定するのに迷ってしまうこともあるでしょう。
就活の軸を決めておくことで自分の中の曖昧な基準を言語化できるため、企業選びの時点である程度企業を絞り込めます。そのため、自分の理想の仕事や働き方ができる企業を見つけやすくなります。
エントリーシート・面接対策のため
就活の軸があることで、エントリーシートにおいてその軸を中心として志望動機などを簡潔に書くことができるでしょう。
面接でも企業選びのポイントなどを聞かれることが多いですが、自分の就活の軸とともになぜその企業を選んだのかを論理的にアピールできます。
また、エントリーシートと面接での回答内容にブレがあると、面接官に悪い印象を持たれてしまう可能性があります。
逆に就活の軸があれば、自分の意見に一貫性を持たせることができるため、エントリーシートと面接での内容で食い違いが起こりにくいでしょう。このように、就活の軸はエントリーシートや面接の対策になります。
入社後のイメージを考えるため
就活の軸があるということは、自分が将来どのようなことをしたいか、どのようなキャリアを積みたいかといったイメージを具体化できるということです。
就活では、企業に就職するまでではなく、就職後にどのようなことをしたいかまで考えておくことが重要です。
就活の軸を持つことで入社後のイメージを考えて企業を選ぶことができるため、入社後のミスマッチを防ぐ効果もあります。
例えば「海外でキャリアを積みたい」という就活の軸があるのに入社した企業に海外拠点がなかった場合、自分が思い描くキャリアを積めません。このようなミスマッチを防ぎ、イメージ通りに働くためには、就活の軸を設定することが欠かせません。
就活の軸の決め方
ここでは、下記4つの就活の軸の決め方について解説します。
- 自己分析を行う
- 他己分析を行う
- インターンや企業説明会に参加する
- 多くの企業を比べてみる
自己分析を行う
自己分析とは、これまでの経験や価値観から自分の特徴や強み・弱みを認識する方法です。過去の出来事で自分が何を大事にしてきたのかを深掘りすることで、自分がどのような人間か分析します。
まずは印象に残っている過去の出来事を書き出し、そこから深堀りします。例えば、高校生のときに部活に打ち込んでいたとしましょう。そこから「なぜ」で深堀りすると、下記のような自己分析ができます。
部活に打ち込んでいた
↓
(なぜ頑張れたのか?)大会に出て良い結果を残したかったから
↓
(なぜ良い結果を残したかったのか?)自分の頑張りが結果として現れるのが楽しいから
↓
(なぜ楽しいのか?)自分の成長を感じられるから
このように深堀りしていくことで、自分にどのような特徴や強み・弱みがあるかを具体的に把握できます。
他己分析を行う
他己分析とは、複数の人に自分を分析してもらうことで、より客観的に自分の特徴や強み・弱みを把握する方法です。
自己分析だけではなく他己分析もあわせて行うことで、自己分析の精度を上げられるほか、自分だけでは気付かなかった強み・弱みを見つけられるでしょう。
他己分析は、下記2つのポイントを意識して行うと効果的です。
- 違うタイプのさまざまな人に意見を聞く
- 具体的な質問を用意する
できるだけ多くの視点から自分の特徴を知るために、友達や家族、先輩など、タイプの違うさまざまな人に意見を聞きましょう。
質問する際は、相手が答えやすいように具体的な質問を用意しておく必要があります。例えば「私が生き生きしているのはどんなとき?」「私の性格を一言で表すと?」などの質問をしてみましょう。
インターンや企業説明会に参加する
自分だけで就活の軸を決めるのは難しいかもしれません。そこで、まずはインターンや企業説明会に参加して、どのような企業があるかを見てみましょう。
インターンや企業説明会では、調べるだけではわからない企業の雰囲気や社員の声を聞くことができます。話を聞く中で、何となく「この企業は良いな」「この仕事に興味がある」と感じることがあるはずです。
良いと感じた企業や仕事の共通点を見つけることで、自分の就活の軸が見えてきます。たとえマイナスの印象だったとしても、就活の軸を決めるうえでは重要な要素です。
どのようなことを良いと思ったのか、なぜマイナスの印象を持ったのかを具体的にできれば、適切な就活の軸を決められるでしょう。
多くの企業を比べてみる
1つの企業を知るだけでは、良し悪しを判断できないこともあります。
多くの企業を比べてみることで、世の中の業界や職種を知ることができ、自分にとって重要な条件なども見つけやすいでしょう。多くの企業を比べることは、抽象的な就活の軸を具体的にする効果もあります。
他社と比較したその企業の魅力を面接で伝えることで、企業に対する熱意などのアピールにもつながります。世の中には多くの業界や企業があるため、始めから視野を狭めずに多くの業界や企業のインターンや企業説明会に参加してみましょう。
就活の軸を決める際に考慮すべき要素
闇雲に考えても、就活の軸を決められない可能性があります。下記2つの要素を考慮すると、良い就活の軸を決められるでしょう。
- 興味・関心のある分野
- 働き方
興味・関心のある分野
就活生の中には、どのような業界で働きたいかがすでに決まっている人もいるでしょう。必ずしも「興味・関心のある分野=長く働き続けられる分野」とは限りませんが、就活の軸を決める際の1つの要素ではあります。
例えば製造業であれば「自分が作ったもので多くの人を幸せにしたい」、教育業であれば「国の将来を担う子どもたちの成長をサポートしたい」などです。
なぜその分野に興味・関心を持ったかを考えると、将来誰の役に立ちたいか、どのような価値を生み出したいかがある程度決まりやすいでしょう。これらのことが決まると、就活の軸をスムーズに決めやすくなり、面接などでも論理的な説明ができるようになります。
働き方
異動が多いか、海外で仕事ができるかなど、企業ごとに働く環境は違います。働き方も、就活の軸を決める重要な要素です。
やりたい仕事でも、働き方に不満があればつらいと感じてしまうこともあるでしょう。そのため、働く環境において自分の能力を発揮できるか、仕事のモチベーションが上がるかを検討する必要があります。
また、人間関係も働きやすいかどうかに影響します。自分が尊敬する人がいる企業で働きたい、刺激を受けられる人と一緒に働きたいなど、周りの人から受けるモチベーションの変化も考慮すべきポイントです。
就活の軸の例を知りたい方は、「就活の軸一覧|面接やES作成で役立つ軸を業界・業種別に紹介」も読んでみてください。
就活の軸を決めるタイミング
就活の軸を決めるタイミングは、早ければ早い方が良いと言えます。自分のやりたいことや将来のキャリアを考え始めたタイミングで就活の軸を決めると良いでしょう。
また、先述した通り、就活の軸は自己分析や企業研究を行うことで決めやすくなるため、これらのタイミングで決めるのもおすすめです。
就活の軸は1度決めたらずっと同じではなく、さまざまなタイミングで変更・修正しても問題ありません。就活を進める中で、今まで知らなかった業界や企業の魅力を知って自分の考え方や価値観が変化することもあるため、適宜変更・修正しましょう。
ただし、軸の大幅変更を何度も繰り返すと就活に支障をきたす恐れがあるため注意が必要です。
就活の軸を決める際の注意点
就活の軸を決めることでさまざまなメリットがある反面、適切に決めなければかえって就活で迷ってしまう可能性があります。就活の軸を決める際は、下記3つに注意する必要があります。
- 軸の数や優先度を先に決めておく
- どの企業にも該当する軸は避ける
- 待遇面だけで軸を決めない
それぞれの注意点について、詳しく見ていきましょう。
軸の数や優先度を先に決めておく
就活の軸の数は人によって違うため、一概にいくつあったら良いという基準はありません。しかし、軸が1つだけでは応募する企業を絞り込むのが難しく、面接などで説明する際にも説得力に欠けてしまう可能性があります。
反対に、就活の軸が多すぎると企業選びの選択肢を狭めてしまう原因になるでしょう。そのため、特にこだわりがない場合、就活の軸は3つ程度にしておくとのがおすすめです。
また、複数の就活の軸を持つ場合、絶対に外せない軸もあればある程度妥協できる軸もあるでしょう。全ての就活の軸を満たす企業を探すのは難しいため、ある程度優先順位をつけておくことも重要です。
人によって就活の軸の優先順位は違うため、自分が一番重要視している軸は何かを把握してから企業選びを進めましょう。
どの企業にも該当する軸は避ける
「人のためになる仕事がしたい」「成長できそう」など、抽象的な就活の軸はどの企業にも当てはまってしまいます。このような軸だと、企業側は「自社でなくても良いのではないか?」と感じてしまうでしょう。
どの企業にも当てはまりそうな軸がある場合は、必ずその企業でなければならない理由を説明できるように準備しておかなければなりません。そのためにも、企業研究を入念に行う必要があります。
待遇面だけで決めない
「給料が良い」「残業が少ない」など、待遇面だけで就活の軸を決めると、ミスマッチが起こる可能性が高いです。
「ホワイト企業」「ブラック企業」などの言葉を耳にする機会が増えた昨今、待遇面を重視している人は多いかもしれません。たしかに、やりたい仕事だったとしても待遇面が悪ければ、仕事を続けることが難しくなる場合もあるでしょう。
しかし、待遇面だけで企業を選んだ場合も、いざ入社すると仕事内容に不満を持ってしまい、仕事がつらくなってしまう可能性があります。面接などで軸を伝える場面でも、企業への熱意も感じられないためあまり良い印象を与えられません。
採用担当者が面接で就活の軸を聞く理由
面接では、採用担当者から就活の軸を聞かれることが多いです。就活の軸を聞く理由には、主に下記の2つがあります。
- 自社が求める人材とマッチしているかを判断するため
- 自社に対する本気度を確認するため
自社が求める人材とマッチしているかを判断するため
就活生と企業のミスマッチは、就活生にとってはもちろんのこと、企業側としても避けたいことです。ミスマッチが起こると、早期離職の可能性が高くなります。
企業側は、採用活動や教育などに多くのコストをかけています。社員が早期に離職してしまうと、それまでかけていたコストが無駄になってしまいます。そのため、就活の軸から早期離職のリスクが少なく長期的に会社で活躍できる人材かを判断します。
自社に対する本気度を確認するため
就活の軸を聞くことで、就活生の企業に対する本気度がある程度わかります。
例えば、自社の特徴と就活の軸に関連があれば、それだけ自社について調べていることがわかります。しかし、抽象的な就活の軸だった場合、企業との関連が薄くなり「自社に対して本気でないのでは?」と思われるでしょう。
自社に対する本気度を確認する意味で、採用担当者は就活の軸を聞こうとしてきます。
就活の軸を面接で伝える際のポイント
就活の軸は、面接時に多くの企業で聞かれる可能性があります。就活の軸を決めていても、いざ面接で聞かれたときにうまく伝えられない人もいるでしょう。ここでは、就活の軸を面接で伝える際のポイント3つを解説します。
- 結論から述べる
- 就活の軸が志望企業とマッチしていることを伝える
- 実体験を交えながら伝える
結論から述べる
就活の軸を面接で伝える際は、初めに結論を述べてから結論に至った経緯を説明しましょう。結論から述べることで、聞いた人の印象に残りやすくなります。
長いエピソードの後に結論を伝えても、結論までの話が頭に残らないため説得力がなくなってしまいます。結論を先に述べることで、なぜその結論に至ったのか、その後のエピソードがスムーズに伝わります。
就活の軸が志望企業とマッチしていることを伝える
面接では、ただ就活の軸を伝えるだけではなく、その軸が企業とマッチしていることを伝えましょう。軸の説明だけでは、なぜ自社を志望したのかが採用担当者に伝わりません。
「貴社の△△という企業理念は、自分の〇〇という希望を叶えられると思った」など、企業研究で得られた情報と軸を結びつけましょう。
実体験を交えながら伝える
就活の軸が志望企業とマッチしていたとしても、なぜその就活の軸になったのか採用担当者にはわかりません。説得力を持たせるには、就活の軸を決めるきっかけになった具体的なエピソードを伝えるのが効果的です。
例えば「接客のアルバイトを通じ、コミュニケーション力は自分の武器だと感じた。だからこそ、直接消費者とコミュニケーションをとれる仕事がしたい。」などです。エピソードがあることで、就活の軸に客観性を持たせることができます。
就活を成功させるためにも軸を決めておこう
就活の軸を決めることは、就活を成功させるためには大切な要素の1つです。企業選びや面接対策など、軸があることで就活がスムーズになり、企業とのミスマッチも防止できるでしょう。
P-CHAN就活エージェントでは、就活の軸を決めるためのサービスを豊富に用意しています。就活の軸の決め方がわからない人は、ぜひP-CHAN就活エージェントを活用してみましょう。