就活でTOEICは何点から有利になる?取得すべき点数や間に合わない場合の対策も紹介
目次
就活のためにTOEICを受験する大学生は少なくありません。一方で「本当に就活で有利になるの?」「何点くらい取ればいいの?」と疑問に思っている人も多いでしょう。
この記事では、就活においてTOEICがどのように役立つかや、取得すべき点数を紹介しています。就活のためにTOEICを受験するかどうか悩んでいる人は、ぜひ参考にしてください。
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就活でTOEICのスコアは有利になる?
就活において、TOEICのスコアは役立つ可能性が高いです。日本において、TOEICは英語力を測る指標の代表格だからです。
昨今のグローバル化に伴い、多くの企業が英語力の高い人材を探し求めています。実際に、国際ビジネスコミュニケーション協会の「ビジネスで求められる英語力&TOEICの活用実態」によると、80%以上の企業が「英語力が必須となる業務がある」と回答しています。
「採用に英語の指標としてTOEICを活用している?」という質問に対しては、87.9%の企業が「スコアを参考にすることがある」と回答しました。
このように、就活を有利に進めるうえで、TOEICによる英語力のアピールは有効です。
就活でTOEICのスコアを保有しておくメリット
就活の場面において、TOEICのスコアは単に英語力をアピールする指標に留まりません。TOEICのスコアを通じて、自身のさまざまな強みをアピールできます。ここでは、TOEICのスコアがもたらす就活へのメリットを紹介します。
英語力の高さをアピールできる
TOEICは、日本で広く普及している英語力のテストです。そのためTOEICのスコアを伝えるだけで、自身の英語力を簡単にアピールできます。
また、TOEICは教育機関だけでなく、企業でも浸透している試験です。実際に自社の社員に受験を義務づけている企業も多いため、面接官もTOEICの点数のみで対象者の英語力を判断しやすいと言えます。
このような理由から、TOEICのスコアは英語力を証明する手段として有効です。特にビジネス上で英語を使う機会の多い業界・職種において、TOEICは強力なアピール材料です。
意欲や向上心をアピールできる
TOEICのスコアを通じて、意欲や向上心をアピールできます。英語学習に対してひたむきに取り組んだ実績を説明できれば、「勤勉な学生」という印象を与えられるでしょう。
仮に英語力がさほど重視されない企業であっても、TOEICの点数を通じて学習意欲や向上心が評価される場合もあります。
就職後も役立つ
学生時代にTOEICの勉強に力を入れておけば、就職後にも役に立ちます。グローバル化によって、あらゆる業種で英語を使う機会が増加しているからです。
ビジネスの場において、英語が必要な局面は突如として訪れます。しかし学生時代にTOEICの学習に注力していれば、英語を用いる業務でも難なく対応が可能です。
また多くの企業で、昇級や管理職登用の要件としてTOEICのスコアを定めています。この場合、社内で昇格するためにはTOEICで一定の基準を超えなければなりません。
このように、就活が終わったとしてもTOEICのスコアが重視される場面は存在します。しかし働き始めると忙しくなるため、TOEICの勉強時間がなかなか確保できません。このような事態に陥らぬよう、学生のうちにTOEICの学習に励みましょう。
就活でTOEICをアピールするなら何点取るべき?目安となる点数
TOEIC試験の満点は990点です。しかし就活においては、一般的なテストのように一律で合格基準が定まっているわけではありません。そのため、どの程度英語力をアピールしたいかや志望する企業によって、目指すべき点数が変わります。
600点未満:就活のアピール材料としてはやや弱い
TOEICが発表している「PROFICIENCY SCALE」によると、470点以上の得点があれば日常会話に十分対応できます。加えて、限定的な範囲で英語を使う仕事が可能です。
ただし2021年の平均スコアは611点(※1)であるため、600点未満では平均以下になってしまいます。そのため、履歴書に記載するアピール要素としては、ややインパクトが弱い可能性があります。
英語力をアピールする材料とするなら、最低でも600点以上を目指しましょう。
※1出典:TOEIC「公開テスト 平均スコア・スコア分布 一覧」
600点以上:最低限の英語力があることの証明
2021年の平均スコアは611点であるため、600点以上のスコアがあれば平均かそれ以上の英語力があるとアピールできます。
600点以上のスコアがあれば、英語を用いた日常会話や英語による簡単なビジネス上の会話が可能です。英語力が一定レベルに達していると証明できるため、就活のアピールポイントとしても有効です。
730点以上:あらゆるシチュエーションで会話ができる証明
730点以上を獲得できれば、日常会話やビジネスシーンなど、あらゆるシチュエーションで会話ができる英語力があると証明できます。専門的な領域を除いて英語で問題なく意思疎通ができるので、高い評価を期待できるでしょう。
英語によって円滑なコミュニケーションが取れ、外資系企業や英語を用いる会社への挑戦も可能な水準です。
860点以上:ネイティブに準ずるほどの英語力があることの証明
860点以上あれば、ネイティブに準ずるほどの英語力があると証明できます。専門外の領域であっても問題なく会話の内容を理解できるため、ビジネスにおいても支障はありません。
860点以上を獲得できれば、英語でのコミュニケーションを前提とするグローバル企業に対しても、自身の英語力について自信を持ってアピールできます。
就活前にTOEICで高得点を目指すためのポイント
就活前にTOEICで高得点を目指すためのポイントを紹介します。仮に英語が苦手であっても、十分に対策すれば高得点は目指せます。自分の英語力に合わせて、効率的に学習を進めましょう。
まずは基礎を徹底して身に付ける
まずは中学〜高校レベルの英単語や英文法を復習しましょう。
特に英語に自信がない場合は、中学レベルからの学び直しも有効です。中学で習う英語は、TOEICを解くうえでの素地として不可欠です。
そのため、中学レベルの基礎を十分に理解しておかないと、将来的にTOEICの点数が伸び悩んでしまいます。
暗記だけでなくアウトプットも行う
英単語や英文法を覚えるだけでなく、実際に問題を解く経験も重要です。なぜならアウトプットを通じて、学習内容が記憶に定着するからです。その他に、自身が理解できていない項目を洗い出す目的もあります。
アウトプットをする上でおすすめの教材が、TOEICの過去問題です。TOEICで求められるレベルを体感できるため、本番を見据えた英語学習に役立ちます。
本番を想定した模擬テストを行う
英語学習の早い段階で、TOEICの過去問題を本番と同じ時間設定で解いてみましょう。
TOEICの出題内容には、一定の形式が存在します。そのため、本番を想定したトレーニングの積み重ねによって、時間配分などの感覚も身につきます。加えて、TOEICにおける自身の弱点を把握できるため、要点を絞った効果的な学習が可能です。
スキマ時間を活用して学習する
スキマ時間を活用して、効果的に英語学習を進めましょう。学生のうちは講義の課題やアルバイトで忙しく、まとまった時間が捻出できないという方もいるでしょう。
それでもアルバイトの休憩時間や通学中など、日常生活の中でもスキマ時間であれば確保できるはずです。仮にまとまった勉強時間が取れない場合でも、日々の短い勉強時間の積み重ねがあれば大きな成果につながります。
就活でTOEICのスコアが評価されやすい業界・職種
英語が重視される業界や職種では、TOEICによる英語力のアピールが有効です。ここでは、特にTOEICのスコアが評価されやすい業界・職種を紹介します。
業界
業務上において海外とのやり取りが多い業界では、TOEICの点数が重視されます。具体的には、以下の業界が挙げられます。
- 航空
- 商社
- 海運・貿易
- 観光
- ホテル
- メーカー
- 通信・IT
これらの業界では、日常的に海外とのコミュニケーションが発生します。そのため上記の業界を志望する場合には、早い段階からTOEICの学習に注力しましょう。
職種
英語を日常的に使う職種では、TOEICのスコアが評価されやすいでしょう。具体的には以下のような職種です。
- 外交官
- 英語教師
- 海外バイヤー
- 海外営業
- 通関士
- パイロット
- キャビンアテンダント
- 通訳
- 翻訳
- 海外特派員
- 添乗員
- ホテルスタッフ
上記の職種では一定の英語力が業務の前提条件となるため、TOEICの点数が採用の合否に直結する可能性があります。そのため上記の職種を目指す場合には、入念なTOEIC対策が必要です。
就活の面接でTOEICの点数をアピールする際のポイント
面接でTOEICの点数を伝える際には、アピールの仕方も重要です。せっかく良い点数をとっていても、上手にアピールできなければ面接官の印象に残らないからです。ここでは、TOEICの点数をアピールする際のポイントについて紹介します。
受験理由と目標設定の背景を伝える
採用面接の際は、面接官にTOEICを受験した理由についてしっかりと説明しましょう。明確な理由を伝えられないと「就活を目的になんとなく受験した」と思われてしまい、せっかくのアピールポイントが弱まってしまいます。
例えば「将来的に海外で働きたいので、在学中から英語の勉強に力を入れていました。」などと伝えられると好印象です。
加えて、どのような根拠で目標スコアを設定したのかを付け加えましょう。ビジネスの世界では、目標設定が重要です。面接の場でも、目標点数を設定した背景について根拠を持って答えましょう。
例えば「まずは海外で現地の人と日常会話ができるように、700点を目標にした」と答えれば、あなたの計画性や行動力が面接官に伝わります。
勉強で心掛けたことや工夫したことを伝える
学習において心掛けた点や工夫した点を伝えると、自身の課題解決能力の高さをアピールできます。
ビジネスの場でも、目標達成に向けた創意工夫が求められます。そのため、ただTOEICの点数を伝えるだけでなく、どのような工夫によって目標のスコアに到達したのかを説明しましょう。
例えば「自身の過去の成績を分析し、弱点であった長文読解を集中的に学習しました」と説明すれば、課題解決の能力を示せます。
英語力を今後どのように活かしていきたいか伝える
TOEICの点数を問われた際に、英語を用いてどのような仕事がしたいのかをアピールしましょう。
志望する企業のビジネスと関連づけて説明ができれば、「自社での将来像を描けている」と面接官から高く評価されます。例えば「英語を駆使して、オーストラリアにおける新規事業に従事したい」などと答えられれば、企業研究の成果も披露できます。
就活のためにTOEICを受験する際の注意点
TOEICの結果を就活に用いるには、いくつか注意すべき点が存在します。就活の直前になって慌てる事態にならないよう、事前に注意事項を押さえておきましょう。
余裕を持って申し込んでおく
TOEIC受験にあたっては事前に申し込み開始日を確認し、余裕を持って申請しましょう。
一般的にTOEICの申し込みは、試験日の1か月半〜2か月半前から始まります。加えて受験から結果が届くまでに、約1か月の時間を要します。つまり就活の直前に受験しても、TOEICの結果は間に合いません。
就活が本格化する時期から逆算して、早めにTOEICの受験申し込みをしましょう。
企業によってはTOEICがそれほど評価されない
企業によっては、必ずしもTOEICの点数が評価されるとは限りません。合否の判断においてTOEICの点数が占める割合は、企業によってさまざまです。英語を業務に用いる機会が少ない企業では、TOEICの点数がさほど重視されない場合もあります。
英語力を重視しない企業に対しては、TOEICではなく他の活動をアピールしましょう。ただし英語力が重視されない場合でも、TOEICの点数を通じて意欲や向上心のアピールは可能です。
TOEICの点数に自信がない・受験に間に合わない場合の就活の進め方
TOEICの点数に自信がない場合や受験に間に合わない場合には、TOEICに頼らないアピール方法が必要です。ここでは、TOEICを受験しなかった場合における就活の進め方を紹介します。
TOEIC以外のアピールポイントを作る
課外活動やゼミなど注力した物事があれば、自身の強みとして積極的にアピールしましょう。就活におけるアピールポイントは、英語だけではありません。他の学生にはない自分だけの強みがあれば、TOEICのスコアがなくても十分に採用される可能性があります。
国内事業が中心の企業に応募する
英語に自信がなく仕事でも英語を使いたくない場合には、国内向けビジネスを手がける企業も視野に入れましょう。例えば以下の業界では、国内を中心とした業務が主流です。
- 陸運
- 地方銀行
- ビル管理・メンテナンス
- 警備
- 小売店
国内事業が中心の企業では、英語力はそれほど重視されない傾向にあります。
他の知識やスキルが重視される企業に応募する
職種によっては、英語力以上に他の専門知識が重視される場合もあります。例えば以下の職種では、スペシャリストとしての専門知識が何よりも重要です。
- 研究員
- スポーツインストラクター
- 弁護士
- 医師
- 薬剤師
- 会計士
上記の職種では、各分野での専門知識が本人の評価に直結しやすい傾向にあります。
TOEICに時間を割かなかった理由を伝える
たとえTOEICを受験しなかったとしても、英語力を証明できる事実があれば問題ありません。ただし英語力をアピールする上では、実力を示す客観的な実績が必要です。例えば海外留学や国際交流など、面接官にも伝わるようにアピールの仕方を工夫しましょう。
TOEICを活かして就活を有利に進めたいなら就活エージェントも活用しよう
ここまで見てきたように、TOEICは就活の場で広く普及しているテストであり、採用担当者にわかりやすく英語力を示せます。就活の開始時期を見据えて、早い段階から勉強に取り組みましょう。
なお、TOEICのスコアを就活で活かしたい場合は、志望する業界・職種において英語力が重視されるか否かを事前に把握しなければなりません。そのためTOEICの勉強と並行して、入念な企業研究が必要です。
P-CHAN就活エージェントに相談すると、英語を活かせる仕事について教えてもらえる可能性があるため、この機会にP-CHAN就活エージェントに登録しておきましょう。