就活で仕事の目標が思いつかないときはどうする?例文や目標設定のコツ
目次
「面接で仕事の将来の目標を聞かれたら、どう答えれば良いの?」と悩んでいる就活生は多いのではないでしょうか。仕事の目標は自分の成長意欲をアピールする手段ですが、入社後の姿は就活の段階で想像しにくいため、回答が思いつかない人もいるでしょう。
そこでこの記事では、仕事の目標が思いつかない就活生に向けて、例文や目標設定のコツを紹介します。エントリーシートの作成や面接での回答方法に悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみてください。
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仕事の目標が思いつかないのは仕方ない?
仕事の目標が思いつかないのは、おかしいことではありません。就活生は社会人としての経験がなく、自分がどのように仕事をしていくのか想像しにくいため、仕事の目標が思いつかないのは当然です。
しかし、だからと言って面接で「仕事の目標は何ですか?」と質問されて、回答に詰まってしまうのは避けたいところです。思いつかないなりにも、面接官を納得させるような回答を準備しておく必要があります。
そこで、これから説明する例文や手順に沿って、自分なりの目標を設定してみましょう。
就活で仕事の目標が思いつかないときの例文
まず、仕事の目標の例文を3種類紹介します。
「どうしても一から考えられない」と悩んでいる人は確認してみましょう。
例文①接客・販売
わたしの目標は、お客様から「また来たい」と思ってもらえる店舗運営に携わることです。 わたしは高校生の頃から御社の洋服が好きで、着ると明るい気持ちになれ、いつもと違う自分になれた気がしました。それから、その人に合ったファッションを提案することで、前向きになれる人を増やしたいと思うようになりました。 まずは商品の知識を身につけ、経験を積みながらお客様一人ひとりに合ったコーディネートを提案できるようになりたいと考えています。現在は時間があれば色々なファッション雑誌を手に取り、コーディネートを勉強しています。 御社は店長の裁量が大きく、各店舗が独自のスタイルで運営されている点も魅力だと感じます。5年以内に販売員から店長のポジションに昇進し「ファッションで前向きに」を掲げてお客様に喜ばれる店づくりをしたいと思います。 |
自分のキャリアアップを見据えつつ、企業の「店長の裁量が大きい」という特色と絡めている例文です。現在行っている努力や「5年以内」という具体的な数値からも、目標を達成したいという強い思いが伝わります。
例文②介護業界の場合
わたしの目標は、御社の介護サービスを世界中に広げることです。 わたしには足が不自由で認知症の祖父がおり、いつもは同居する母が介護をしています。 わたしも家にいるときは手伝いますが、大好きな家族といっても世話が大変で疲れることもありますし、イライラもしてしまいます。 そのようなときに、高齢者の多い都市で満足度の高いサービスを提供し支持を集めている御社を知り感銘を受けました。元々祖父の影響で海外の介護事情を研究していたこともあり、今後日本のように高齢化が進むことが予想される海外への事業展開に携わりたいと考えています。 仕事の役に立てたらとTOEICでは目標の800点を達成しましたが、読み書きだけでなく英会話のスキルも今後磨いていきたいので、現在e-ラーニングを受講して勉強を継続しています。 |
企業の方針や強みを理解していることがアピールされており、企業研究をしっかり行っていることが分かる例文です。
さらに、目標だけでなく達成に向けて現在努力していることも具体的に説明されており、高い説得力があります。現在の取り組みでどのような結果を出しているかも伝えられると、より高評価を得られるでしょう。
例文③エンジニア職の場合
わたしの目標は、集客に役立つWebサイトを作成し顧客の増加に貢献することです。 わたしはサイト作成が好きで、自分のブログを運営しています。自己流ですが、より多くの人にサイトにアクセスしてもらう方法やhtmlなどを学びながらコツコツ更新を続けていると、少しずつPV数が増えてわずかながら報酬も発生するようになりました。 それからは、ユーザーに必要な情報を届けられているという感覚がやりがいとなっています。 この経験から、大企業のWebサイト開発を多数手がけている御社で、今より規模の大きなサイト運営に挑戦したいと考えるようになりました。まだまだスキルは未熟ですが、これから本格的なマーケティングの知識や実践的なサイト作成スキルを身につけたいと考えています。 |
ブログの成功体験もあることから、目標に説得力がある例文です。
「大企業のWebサイト開発を多数手がけている御社」というように具体的に伝えることで、自社サービスへの理解もしているんだなと、さらに好印象を持ってもらえる可能性があります。
そもそも就活で仕事の目標を聞かれるのはなぜ?
就活で仕事の目標を聞かれる理由は主に以下の2つです。
- 目標が会社の方向性と合致しているか確認するため
- 目標達成のために努力できる人材か確認するため
それぞれ解説します。
目標が会社の方向性と合致しているか確認するため
新卒に長く働いてもらうためには、学生と企業双方の目標の方向性が一致しているか確認する必要があります。
入社後に不一致がわかると、会社に不満を抱いたり退職したりする原因となります。入社後に発覚するミスマッチとしては「社風が合わない」「幅広い仕事ができると思ったのに事務しかさせてもらえない」などが挙げられるでしょう。
離職につながった場合、企業としてもコストをかけた採用活動が無駄となってしまいます。新卒の3人に1人が入社後3年以内に辞める傾向にある(※)ことからも、定着してもらうためにあらかじめ目標の方向性を確認する必要があります。
※参照:厚生労働省「新規学校卒業就職者の在職期間別離職状況」
目標達成のために努力できる人材か確認するため
目標を尋ねるのは、目標を達成するため努力できる人かを確認する目的もあります。将来の目標を何も考えていない学生は入社してちゃんと働いてくれるのか、企業も不安になるからです。
逆に言えば、明確な目標が定まっており達成するまでのプロセスを具体的に説明できると好印象を持ってもらえるでしょう。目標達成に向けて仕事を頑張ってくれそうだと企業も安心できます。
就活に向けて仕事の目標を設定するときのコツ
将来の仕事の目標を設定するときのコツを3つ紹介します。
- 目標に志望企業の業務や方向性を取り入れる
- 想像しやすい具体的な目標を設定する
- 現在の行動や努力と合致する目標を設定する
それぞれ見ていきましょう。
目標に志望企業の業務や方向性を取り入れる
目標には、志望する企業の業務内容や方向性を取り入れるようにしましょう。
企業は就活生に対して「入社後に学生と企業の方向性のミスマッチがわかると離職されてしまうのでは」という不安を抱いています。入社後の目標に企業の理念や仕事が関連していると、自社とのミスマッチが少ないと判断され、採用してもらえる可能性が高まるでしょう。
想像しやすい具体的な目標を設定する
目標は、相手が想像しやすいようにできるだけ具体的に設定しましょう。
想像しやすい目標とは、主に以下のようなものを指します。
- 目標を持つに至った経緯や体験が説明されている
- 目標達成のためどのような手順を踏めば良いか説明されている
- 目標が具体的な数値で表現されている
例えば「プロジェクトリーダーになりたい」「お客さんに笑顔になってもらいたい」などの目標の場合、目標の良し悪しはともかく「どうやってなるのか」「なぜそうしたいのか」が分からず、説得力がありません。
どのように具体性を持たせたら良いかわからない場合は、SMARTの法則などのフレームワークを使うと、目標設定に必要な要素を取り入れることができます。
現在の行動や努力と合致する目標を設定する
目標は、現在の自分の活動と合致する内容にしましょう。
入社後に海外で活躍したい人であれば「TOEIC800点以上を目指して勉強している」など、目標と現在の行動が結びついていると説得力が生まれます。
採用された後の目標達成に向けて、学生のときから行動を起こせる人は少ないかもしれません。しかし、入社後の目標を見据えて始めている勉強や行動があれば積極的にアピールしましょう。「どうしても目標を達成したい」という熱意が企業に伝わりやすくなります。
仕事の目標が思いつかないときの対処法3選
どうしても仕事の目標が思いつかないときの対処法は、主に3つあります。
- 自己分析と企業研究をやり直す
- 目標となる人や尊敬できる人を探す
- 入社して1~3年後のなりたい姿を想像してみる
目標設定に悩んでいる人は試してみましょう。
自己分析と企業研究をやり直す
目標が思いつかない原因として、自分のやりたいことや志望する企業の仕事について理解が深まっていない可能性が挙げられます。
「自己分析も企業研究もすでにやった」という人もいるかもしれませんが、以下の流れで自己分析と企業研究をもう一度やり直してみるのがおすすめです。
- 自己分析で自分の強み・やりたいこと・どういう瞬間に心が動いたかなどを探る
- 企業研究で企業の方向性・求める人材や中長期目標などを探る
- 上記2つが合致する部分を探す
ひとりで自己分析を行うのが難しければ、他の人に自分の良いところを聞いてみたり、就活サイトの自己分析ツールを使ったりしてみましょう。
企業研究でまず行うことは、企業の公式サイトを見ることです。企業理念や社員インタビューなどを確認すると、企業の方向性や求められている人材のイメージが浮かぶでしょう。
さまざまな企業の事情に詳しい就活エージェントから話を聞いたり、ニュースで業界の最新情報をチェックするのもおすすめです。
自分の強みややりたいことと企業が求める人材に共通点が見つかると、企業の方向性と絡めた目標設定ができるようになります。
目標となる人や尊敬できる人を探す
目標が見つけられない場合は、自分の周りにいる目標にしたい人・憧れの人・尊敬する人などを挙げてみるのもおすすめです。
目標にしたい人を設定したら、「なぜその人を目標にしたいのか」「どのようなところに魅力を感じるのか」といった理由を思いつく限り挙げてみましょう。
目標とすべき理由を掘り下げることで、自分の理想とする将来像=目標が見えてくることがあります。
入社して1~3年後のなりたい姿を想像してみる
「将来の目標」と聞くと遠い未来の最終目標を決めなければならないのかと思うかもしれませんが、まず入社して1~3年後の比較的近い目標を考えてみることがおすすめです。
就活中の学生が、入社後10年20年先の自分を想像できないのは当然のことです。入社してからも、節目ごとにやりたいことやキャリアプランは変わっていくでしょう。そのため、想像しやすい数年後の目標をまず立ててみましょう。
それでも想像するのが難しい場合は、まだ入社して間もない社会人の先輩から普段どのような仕事をしているのかなど、会社での話を聞いてみるのがおすすめです。
仕事の目標の書き方・答え方
仕事の目標を設定したら、エントリーシートでの書き方や面接での答え方の型を作っておきましょう。
おすすめの流れは、以下のとおりです。
- 目標を一言で伝える(結論)
- 目標を設定するに至った理由・経験を説明する
- 目標を達成するための手順を説明する
- 企業を選んだ理由や方向性と絡めて目標をもう一度伝える
まず、わかりやすく結論を最初に伝えましょう。目標を一言で述べ、それから目標を設定した経緯、達成するための手順を伝えることで、熱意や計画性が伝わります。
最後にこの企業でなければならない理由も伝えると、企業研究がしっかりできているアピールになります。学生の目標と企業の方向性が合致していることも伝わるので、高評価を得られるでしょう。
仕事の目標を設定する際のNGな例文
ここでは、仕事の目標を設定する際のNG例を3つ紹介します。目標は内容次第では「仕事への熱意がない」と受け取られかねないため、以下のような目標を立てないよう注意しましょう。
- プライベート色が強い目標
- 抽象的な目標
- 実現が難しそうな目標
ひとつずつ解説します。
プライベート色が強い目標
「マイホームを購入したい」「3年以内に結婚したい」といった、仕事に関係のないプライベート色が強い目標はNGです。
企業は自社の理念や方向性と合致する人材を採用したいと考えています。プライベートの目標は採用するか否かを決める参考になりません。
「うちの企業じゃなくても良いのでは」と受け止められる恐れもあるので、目標は必ず仕事と関連した内容にしましょう。
抽象的な目標
「世界平和を実現したい」「御社の商品で皆を笑顔にしたい」など、抽象的な目標も避けた方が良いでしょう。もし設定するにしても、どのように実現するのか具体的に説明する必要があります。
このように漠然とした目標では、入社後どのように働いていくかのイメージもしにくいです。仕事内容と絡めて、達成までの手順などを具体的に伝えるようにしましょう。
実現が難しそうな目標
「入社1ヶ月以内に営業成績1位をとる」「入社半年で部長になる」など、現実的に実現が困難な目標も避けましょう。
高い目標を持つのは評価される傾向にありますが、現実的に達成可能かどうかを見極めないと「口先だけではないか」「実態を調査する能力が乏しいのではないか」と疑念を持たれる恐れがあります。
地に足がついた目標がどうか考えたうえで、達成するためのプロセスを示すのが効果的です。
仕事の目標についてのよくある質問
最後に、仕事の目標設定についてよくある質問とその回答を紹介します。
- 「まだ目標がない」と答えるのはNG?
- 目標は面白くてインパクトがある方が良い?
それぞれ見ていきましょう。
「まだ目標がない」と答えるのはNG?
仕事の目標を質問されて「まだ目標がありません」と答えるのは、基本的にNGです。やる気や成長意欲がないと見なされる恐れがあり、自分をアピールする機会を逃してしまいます。
目標を設定することは、自分がどのような社会人になりたいのかという就活の軸を明確にすることにもつながります。入社後もさまざまな節目でキャリアプランを考える機会があるので、今のうちに目標を立てることに慣れておきましょう。
将来のなりたい姿が想像しにくければ、入社して1~3年後にどうなっていたいかという視点で考えてみるのもおすすめです。
目標は面白くてインパクトがある方が良い?
目標に面白さやインパクトを盛り込む必要はありません。「自分の目標は平凡で目立たないのでは」と感じる人もいるかもしれませんが、目標の理由や達成するための計画に具体性があれば十分評価されるでしょう。
他の学生との差別化を意識するあまりに目標を誇張したり面白い回答をしたりしても、ウケ狙いと捉えられて逆に悪い印象を与える可能性もあります。
どのような目標でも、自分で懸命に考えたうえで説得力のある説明ができれば企業に伝わるはずです。
仕事の目標が思いつかないときは例文を参考にしつつ自分なりに設定しよう
まだ入社してもいない就活時期は「仕事の目標を考えるなんて難しい」と感じる人がほとんどでしょう。しかし仕事の目標は、学生と企業双方の方向性が合致しているかどうかを確認する重要な質問です。
例文を参考にしたり、自己分析や企業研究をやり直してみたりするなど、目標を見つける方法は色々あります。自分で一から組み立てるのが難しければ、就活サイトの自己分析ツールやフレームワークなどを利用してみましょう。
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