就活におけるグループディスカッションの頻出テーマは?コツやポイントを解説
目次
就活において、多くの企業が選考過程でグループディスカッションを導入しています。就活でのグループディスカッションの流れや展開はテーマやメンバーによって全く異なります。
しかし、グループディスカッションにはある程度の型やよく出題されるテーマがあり、事前に把握しておくことで対策をすることが可能です。
この記事では、就活でのグループディスカッションの頻出テーマを紹介していきます。合わせて、練習のコツや見られるポイントも解説しますので、今後グループディスカッションに挑戦する人はぜひ参考にしてみてください。
P−CHAN就活エージェントは就活相談や具体的なアドバイスだけでなく、最新の就活情報を教えてくれます。求人紹介はもちろん、就活に関するあらゆる悩みの相談に乗ってもらえます。
相談したいことがある方は、ぜひP−CHAN就活エージェントを利用して就活に臨みましょう。
【種類・タイプ別】就活におけるグループディスカッションの頻出テーマ
まずは、就活でのグループディスカッションの種類とテーマの例を紹介していきます。グループディスカッションの型は大きく分けて以下の6種類です。
- 自由討論型
- 課題解決型
- 選択肢型
- ディベート型
- フェルミ推定型
- 実物作成型
それぞれの型の特徴とテーマの例を合わせて紹介していきます。
自由討論型の頻出テーマ例
自由討論型は、正解のないテーマや人によって答えが違うテーマをグループ内で話し合い、結論を出すグループディスカッションの型です。
人によって答えが異なるため、グループ内でひとつの結論をまとめることが非常に難しく、方向性のズレや時間配分のミスが起こりやすいのが特徴です。
方向性を示すリーダー、時間配分を意識するタイムキーパーだけでなく、チーム全体が協力しなければ、答えをまとめることができません。
【テーマ例】
- AIによって今後の生活がどう変わるか?
- 採用担当者になったとして、最も重視するポイントは?
- 日本の出生率を上げるために効果的な方法は?
- あなたは一人で宇宙に投げ出されてしまいました。母船に戻るため、手持ちのアイテムを使う順番を考えよ
- 幸せをどのように定義しますか?根拠を含めまとめよ
課題解決型の頻出テーマ例
課題解決型では、ある課題や問題をテーマにし、その解決策について話し合っていきます。課題の原因や解決策を分析する力や、問題解決のための論理的な思考力が求められるのが特徴です。
課題に対し、その解決策をチームで話し合って進めていくことは、企業における実際の会議に最も近い形と言えます。
【テーマ例】
- 〇〇不動産がデベロッパーNo.1になる具体的な方法とは?
- 自社開発製品の売上を1.5倍にするにはどうすれば良いか?
- 若者の投票率を上げるにはどうすれば良いか?
- 交通事故死者数をゼロにするためにはどうすれば良いか?
- 長時間労働を減らすにはどうすれば良いか?
選択肢型の頻出テーマ例
選択肢型は事前に複数の選択肢が与えられ、どれを選ぶのが最良なのかディスカッションしていく型です。選択肢型のグループディスカッションでは、主に以下のようなことがチェックされます。
- 自分がなぜその選択をしたのかを説明するための論理的思考やプレゼン能力
- 自分とは異なる意見を尊重し、受け入れる柔軟性
【テーマ例】
- 現在の業績を基に、新たに提携するのに最適なベンチャー企業を選定せよ
- 以下5つの企業のサービスの中から、最適なものを選定せよ
- 売り上げを伸ばすために有効な宣伝方法は広告?SNS?
- 大阪、名古屋、福岡、横浜の4都市で、次の店舗をどこに出店するか?
- 4年後のオリンピックに最適な開催都市はどこか?
ディベート型の頻出テーマ例
ディベート型は賛成側と反対側のように異なる立場の役割が与えられ、テーマについてディスカッションしていく型です。
振り分けは企業側が行うことが多いため、自分の意見とは異なる立場になることもあり、どのように主張を作り上げるかという点で、難易度が高いと言えます。
自分の立場の主張を作り上げていく論理的な思考や、議論がヒートアップしすぎないように立ち振る舞う冷静さが重要です。
【テーマ例】
- 飲食店の全面禁煙に賛成かどうか
- 子どもにスマホを持たせることに賛成か反対か
- 思い出に残すなら、動画か写真か
- 日本の新卒採用制度に賛成か反対か
- 通勤で同じ目的地までいく場合、「電車」「バス」「自家用車」どれを利用するか
フェルミ推定型の頻出テーマ例
フェルミ推定型は、明確な答えが出ない問題の答えを話し合っていく型です。テーマと一緒にヒントになる情報が与えられることもあるので、その情報を元に、チームとしての答えを組み上げていく必要があります。
すぐに答えが出ないため、諦めず現状ある情報を整理する能力や限られた情報からチームの答えを組み上げていく能力が問われます。
【テーマ例】
- 20年後の日本の転職市場規模は?
- 東京都内を走っているタクシーの総数は?
- バスの中にゴルフボールはいくつ入る?
- 通勤で電車を使用している人の総数は?
- 東京駅構内のトイレ、1日の利用人数は?
実物作成型の頻出テーマ例
実物作成型は、グループで協力して何かを作成していきます。チームのメンバーでひとつの物を制作しなければならないため、協調性やコミュニケーション能力なしに進めることはできません。
予定通りにできないこともあるため、その際の対応力や問題解決能力がチェックされます。
【テーマ例】
- 外国人観光客をターゲットにしたベンチャー企業のビジネスモデルを構築せよ
- 弊社のマスコットキャラクターを作成せよ
- 空き缶をできるだけ高く積み上げよ
- グループ1人に完成品を見せます。その1人の言葉だけを聞いて同じ物を作成せよ
- 初めて東京を観光する外国人観光客向けに、チラシを1枚作成せよ
【業界別】就活におけるグループディスカッションの頻出テーマ例
多くの企業で採用されるグループディスカッションですが、選考を受ける企業によって頻出テーマが異なります。ここでは、これから就活を進めていく人向けに、グループディスカッションの頻出テーマ例を業界別で紹介していきます。
メーカー系で出題されるグループディスカッションのテーマ例
メーカー系でよく出題されるテーマの例を紹介していきます。
【テーマ例】
- 弊社の魅力を挙げて、来季の新卒採用メッセージを考案せよ
- 自社で開発した独自製品をより多くの人に知ってもらうには?
- 高校生をターゲットにした新製品を考案せよ
- 20年後に生き残っているメーカーは、どんな製品を作っているか?
メーカー系では、製品を絡めたテーマが出題されることがあります。選考を受ける企業の製品についてあらかじめ調査しておくと、グループディスカッションで役立つこともあるでしょう。
商社系で出題されるグループディスカッションのテーマ例
商社系でよく出題されるテーマの例を紹介していきます。
【テーマ例】
- 成果主義を評価方法として積極的に導入するべき、賛成?反対?
- 魅力的なリーダーの要素を3つ挙げよ
- ある会社の本社を移転する場合、どこが良いか
- 男性の育児休暇の取得率を上げるにはどうすれば良いか
- チームとして仕事を効率良く進めるために、必要なことを3つ挙げよ
商社系では、組織やチームでの働き方がテーマとして出題されることがあります。会社で働く姿をイメージしておくと、スムーズに自分の意見をまとめることができるでしょう。
金融系で出題されるグループディスカッションのテーマ例
金融系で出題されるテーマの例を紹介していきます。
【テーマ】
- より便利なATMに必要な機能とは?
- ある会社の財務状況の資料から、上場するべきか?しないべきか?
- ある会社が事業拡大のため、M&Aすべき企業はどこ?
- 今の日本経済を見て、円高はあり?なし?
- 銀行の社会的意義とは?
金融系は、経済をテーマとして出題されるされることがあります。日本や世界の経済がどのような動きをしているのか、常にリサーチしておきましょう。また、現在の経済状況に対する自分の考えを持っておくと、グループディスカッションで役立ちます。
サービス・インフラ系で出題されるグループディスカッションのテーマ例
サービス・インフラ系でよく出題されるテーマの例を紹介していきます。
【テーマ】
- 60代夫婦をターゲットにした新しい旅行商品を考えよ
- 大型ショッピングセンターでの売り上げを2倍にするにはどうすれば良い?
- より多くの外国人観光客に訪日してもらうにはどうすれば良い?
- ショッピングモールのトイレをキレイに使用してもらう対策とは?
- チームのリーダーとして、問題社員とどう向き合う?
サービス・インフラ系では、新しい企画や問題の解決方法をテーマとして出題されることがあります。日常生活に近いテーマが多いので、普段の生活の中で「このお店はもっとここが良くなればいいのに」といった問題と解決方法を考えておくと役に立つかもしれません。
IT系で出題されるグループディスカッションのテーマ例
IT系でよく出題されるテーマの例を紹介していきます。
【テーマ】
- アメリカ、インド、イギリス、中国のどこに進出して、新規事業をやるべきか
- SNSが普及した時代の新しい広告を考えよ
- 子どもにスマホを持たせることについて、賛成?反対?
- 会社内で英語を公用語とする取り組みについて、賛成?反対?
- パソコンが最も売れる時期はいつか?また、自社の新しいパソコンをいつ発売するのが売上を最大にできるか?
IT系では、インターネットやSNSをテーマにしたものが出題されることがあります。ニュースで取り上げられた話題が採用されることもあるため、情報社会の中で自分がSNSやスマホにどう向き合っていくか、意見を持っておくと良いでしょう。
企業が就活にグループディスカッションを導入する理由
企業が就活の選考でグループディスカッションを導入する理由は主に2つあります。
- 多くの就活生をまとめて選考できるから
- 就活生の協調性や主体性、コミュニケーション能力を評価できるから
それぞれを解説していきます。
多くの就活生をまとめて選考できるから
個人面接では、面接の時間で選考できるのは1人だけです。しかし、グループディスカッションでは、1度に数十人を同時に選考することができます。
1次選考など、選考対象の就活生が多い場合、選考の効率化に繋がるため導入する企業が増えています。
就活生の協調性や主体性コミュニケーション能力を評価できるから
日本経済団体連合会が実施した「2016年度新卒採用に関するアンケート調査結果の概要」によると、企業が就活生に求める能力は「コミュニケーション能力」「協調性」「主体性」が上位3項目を占めています。
「チームで仕事を進めていく中で、チームワークや協調性を発揮できる人材か」は採用担当者が評価する重要なポイントです。このポイントを評価できるグループディスカッションは、企業にとって最適な選考方法とも言えます。
就活のグループディスカッションの大まかな流れ
就活のグループディスカッションは、以下の流れで進んでいきます。
- 担当者から説明とテーマをきく
- グループ内で自己紹介する
- グループ内で役割分担する
- ディスカッションのタイムスケジュールを決める
- グループ内で議論し、結論を出す
- 結論を発表する
グループディスカッションは、テーマの発表から結論の発表まで、全体の時間が決まっています。グループ内の議論と結論をまとめることにできるだけ時間を使いたいので、2~4はスムーズに行い、時間をかけすぎないのがポイントです。
グループディスカッションの流れに興味がある方は、「就活におけるグループディスカッションとは?高評価を獲得するコツや対策方法を解説」も読んでみてください。
就活のグループディスカッションで評価される4つのポイント
グループディスカッションを突破するためには、ディスカッション中でどのような点が評価されるのかを知ることが大切です。
- 論理的な思考力
- メンバーとのコミュニケーション能力
- 臨機応変な対応ができる冷静さ
- ディスカッションに参加する積極性
グループディスカッションで評価される4つのポイントをそれぞれ紹介していきます。
論理的な思考力
「課題に対して論理的に考えられているか」が評価されるポイントです。
社会人として仕事を進めるうえでは、常に解決しなければならない課題が出てきます。課題に対してどのように考え、自分の考えを伝えるかは社会で生きていくうえで重要な能力です。
グループディスカッションにおいても、自分の意見を相手に伝えるために、論理的に考え伝えることが採用担当者からの評価に繋がります。
メンバーとのコミュニケーション能力
「メンバーとどのようにコミュニケーションを取るか」も評価されるポイントの1つです。
ディスカッションは自分1人で進めることはできません。チームのメンバーとコミュニケーションをとり、協力する必要があります。
周囲の意見を組み込みながら、チームとしてひとつの意見をまとめることができれば、高評価に繋がります。
臨機応変な対応ができる冷静さ
グループディスカッションは、その場の流れや意見によって臨機応変に対応していく必要があります。さらに、ほとんどの場合が初対面の就活生同士でチームを組むため、時間内に上手く意見がまとまるとは限りません。
時間配分を失敗した場合や意見がまとまらない場合でも、臨機応変な対応と冷静な軌道修正ができると、高評価に繋がりやすいと言えます。
会議に参加する積極性
テーマに対して積極的に意見を発言できる人は、当然ですが評価されやすいです。
初対面のメンバー同士では、自分の意見を言うことが苦手な人も多いです。その中で積極的に発言できれば、チーム内の空気も変わり、意見がまとまりやすくなります。
ただし、自分の話ばかりするのはマイナス評価に繋がることもあります。他のメンバーの意見を尊重し、自分が発言していないときは聞き手に徹することを意識しましょう。
就活のグループディスカッションを成功させるための準備
就活のグループディスカッションは、その場の流れで進んでいく部分もありますが、高評価を得るためには事前準備がとても大切です。グループディスカッションを成功させるための準備を3つ紹介していきます。
- 就活生の仲間同士でディスカッションを練習する
- グループディスカッションの練習ができるセミナーに参加する
- 本やニュースで知識を蓄える
就活生の仲間同士でディスカッションを練習する
まずは大切なのは、ディスカッションに慣れることです。ディスカッションをやったことない方がぶっつけ本番でやってみても、うまくいくはずがありません。
初対面の人と話すのが恥ずかしいと感じるなら、初めは友達や就活生の仲間同士でも十分です。実際にディスカッションを行ってみましょう。
グループディスカッションの練習ができるセミナーに参加する
ディスカッションに慣れたとしても、顔見知りの友達と練習しているだけでは十分と言えません。実際に緊張感のあるグループディスカッションを体験することが大切です。
大学の就活相談センターなどに行くと、グループディスカッションのセミナー情報が出ている場合があります。セミナーに参加することで、ディスカッションの練習だけでなく、フィードバックや情報収集もできるでしょう。
本やニュースで知識を蓄える
時事問題や環境問題、社会問題がディスカッションのテーマに挙げられることも少なくありません。その場合、テーマに対する基礎知識があることが重要と言えます。
本を読んだりニュースを見たりして、社会全体の動きを積極的に学ぶことで、知識を蓄えましょう。蓄えた知識はグループディスカッションだけでなく、その先の個人面接などの選考過程でも役に立ちます。
就活のグループディスカッションはテーマごとの準備が大切
グループディスカッションは苦手意識を持つ人が多いと言われますが、出題されるテーマや流れはある程度決まっています。まずは、紹介したテーマに対して自分の考えを言葉にしてみましょう。
普段からテーマに対して考えをまとめ・伝える練習をしておくことで、本番でも自信を持って発言でき、採用担当者に好印象を与えられます。
P−CHAN就活エージェントに登録すると、担当者が最新の就活情報を教えてくれます。相談したいことがある方は、P−CHAN就活エージェントに登録して担当者に尋ねてみましょう。