うつ病の方が転職前に考えるべきこととは?鬱の症状が出た方は必見!

公開日:2022年1月14日 更新日:2022年1月14日

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うつに悩み、転職で環境を変えようとしている方もいるでしょう。

しかしただ転職をするだけでは、余計に状況が悪化するケースも少なくありません。うつ病の方は、転職する前に確認しておくべき事項があります。

この記事ではうつが原因で転職する前に考えることや、転職先の選び方を解説します。

「今の職場をすぐに離れたいけど、うつのまま転職活動を始めるのは不安」という方はぜひ最後までお読みください。

うつ病を発症して転職を考える人はいる?

うつ病を発症して転職を考える人は一定数存在します。転職すれば、うつ病の根本的な原因を解決できる可能性があるからです。

社会人がうつ病を発症する原因はさまざまです。例えば以下のような原因が考えられます。

  • 上司から厳しく叱られる
  • 職場の人間関係が悪い
  • 仕事量が多過ぎる
  • 仕事内容に対して自分のスキルが追いつかない
  • 長時間残業や休日出勤が多く自分の時間がない

など

上記のような悩みを自分で解決できる人もいますが、全ての人が強い気持ちを持って立ち向かえるわけではありません。

転職はうつ病の原因を根本から解決するための1つの選択肢なのです。

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鬱症状が出た人に現れるサイン

厚生労働省によると、日本人の100人に約6人がうつ病を発症しています。

また、女性は男性の1.6倍の確率でうつ病を発症するというデータもあります(※)。うつ病は決して珍しい病気ではありません。

以下は鬱症状により現れるサインです。複数当てはまる場合は医師や産業医に相談しましょう。

※出典:厚生労働省 みんなのメンタルヘルス「うつ病

体に現れるサイン

体に現れる鬱症状のサインは以下の通りです。

  • 食欲がない
  • 性欲がない
  • 眠れない、過度に寝てしまう
  • 体がだるい、疲れやすい
  • 頭痛や肩こり
  • 動悸
  • 胃の不快感、便秘や下痢
  • めまい
  • 口が渇く

出典:厚生労働省 みんなのメンタルヘルス「うつ病

上記は単なる体調不良や病気でも現れるサインですが、複数当てはまってかつ日常的に強いストレスを感じている場合は、うつ病に由来している可能性があります。

周りの人が気付けるサイン

周りの人が気付ける鬱症状のサインは以下の通りです。

  • 表情が暗い
  • 自分を責めてばかりいる
  • 涙もろくなった
  • 反応が遅い
  • 落ち着かない
  • 飲酒量が増える

出典:厚生労働省 みんなのメンタルヘルス「うつ病

上記は自分では気付けていなくても、周りの人が変化に気付いている可能性があります。指摘される機会が多い場合はうつ病を疑いましょう。

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うつになったら確認しておきたい転職事情

うつになって転職を検討している場合、まずは以下の2点を押さえておきましょう。

  • 転職以外の選択肢もある
  • うつは転職で必ずしも不利にはならない

それぞれ詳しく解説していきます。

転職以外の選択肢もある

うつになったからと言って、すぐに転職に踏み切る必要はありません。場合によっては、転職以外を選択した方が状況は良くなる可能性もあります。

具体的には、以下の2つの選択肢です。

休養を取る

うつを回復させるには、まずは休むことが大切です。休むことで精神状態が安定し、再び仕事に臨めるようになる可能性があります。

有給休暇が残っている場合は、上司や職場に相談して連続で取得させてもらいましょう。

有給休暇の場合、基本的に取得理由を明確に伝える必要はありません。

有給休暇が残っていない場合は、長期休暇制度を活用する方法もあります。会社の制度にもよりますが、数ヶ月〜1年単位の休みが取れる場合があります。

具体的な取得可能期間や休暇中の給与の扱いについては、事前に会社に確認しておきましょう。

部署を異動し、働く環境を変える

業務の内容や人間関係がうつの原因なら、部署を異動するだけでうつが改善されることがあります。部署を異動すれば、業務内容や人間関係も変わります。

ただし希望してすぐに部署移動できるかどうかは、会社の制度や社内事情による部分が大きいです。状況的に可能な場合のみ、検討できる選択肢と言えます。

うつは転職で必ずしも不利にはならない

うつ症状が出ていようと、転職は十分に可能です。

そもそもクローズ就労(一般枠での応募)の場合、自らうつを公表して応募する必要はありません。

うつを克服できるのであれば、他の応募者と同じ土俵で選考に臨めます。

またうつを公表して応募する場合でも、採用担当者が気にするのは職場に定着できるかどうかです。

症状が回復傾向にあるなど、前向きな姿勢をアピールできれば採用は勝ち取れるでしょう。

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うつで転職する前に確認する&考えること

うつで転職する場合、以下の事項を確認・検討しておきましょう。

  • 医師は賛成しているか・再発のリスクはないか
  • 障害者認定を受けるか
  • 今後うつを隠すか
  • 雇用形態を正社員とパート・アルバイトのどちらにするか
  • 就労移行支援制度を利用するか

それぞれ詳しく解説していきます。

医師は賛成しているか・再発のリスクはないか

うつで転職するにあたり、まずは医師の意見を確認しておきましょう。医師が反対する場合や再発のリスクがある場合、転職は一旦保留にすべきです。

うつ病は自身が回復したと思っていても、再発のリスクが残っている可能性があります。

新しい職場でも症状が出てしまったら、転職を繰り返すことになるかもしれません。

医師の意見を聞き、実際に転職するのか、それとも一旦休むのかを検討しましょう。

障害者認定を受けるか

うつ病だと診察された場合、精神障害者保健福祉手帳の申請ができます。

精神障害者保健福祉手帳は、精神障害を抱えていることを示すためのものです。

障害の程度に応じて1級〜3級があり、税金の免除や公共料金の割引などを受けられます。

転職に関しては、障害者枠で応募できることや、障害者職場適応訓練を受講できることなどのメリットがあります。

ただし誰でも取得できるわけではなく、医師に診断書を書いてもらい、市区町村の役所で認定を受けることが必須です。

医師の診察を受け、認定が受けられそうなら申請を検討しましょう。

※精神障害者保健福祉手帳の詳しい対象範囲や制度は、厚生労働省の「みんなのメンタルヘルス」を参照してください。

今後うつを隠すか

うつを隠さずオープンにした方が、周りの共感を得られて楽になることもあります。

周りが自分の病気のことを知ってくれていれば、何かあった際に休みも取りやすいでしょう。

ただしうつを周りに隠したい気持ちがあれば、無理にオープンにする必要はありません。

新しい職場でどのように働きたいかを踏まえ、今後うつを隠すかどうかを決めましょう。

雇用形態を正社員とパート・アルバイトのどちらにするか

うつで転職する場合、正社員だけでなく、パート・アルバイトで就労するという選択肢もあります。

パート・アルバイトであれば正社員よりも任させる仕事の責任は小さく、精神的な負担は少ないでしょう。休みも比較的取りやすいため、柔軟な働き方ができます。

ただし待遇面については、やはり正社員の方が良い傾向にあります。年収アップやキャリアアップを目標とするなら、正社員を目指したいところです。

迷う場合は、一旦パート・アルバイトで就労した後、将来的に正社員を目指すという選択肢もあります。

自身の精神状態も鑑みて、どのように働くのかを検討しましょう。

就労移行支援制度を利用するか

就労移行支援制度を利用すると、65歳未満を対象とした企業における実習や職場訪問などのサポートを受けられます。

対象は障害を持ちながら就職を目指す65歳未満の方です。

就労移行支援制度では、病気の様子を見ながら専門スタッフとともに仕事に必要なスキルを向上できます。

加えて就職支援も行ってくれるので、スムーズに次の職場を見つけられるでしょう。

なお就労移行支援制度を利用するにあたり、障害者手帳の有無は問われません。医師や自治体の判断が下りれば、障害者手帳がなくても利用できます。

うつの再発や仕事への不安がある場合は、必要に応じて就労移行支援制度を利用した転職も検討しましょう。

※就労移行支援制度の詳しい対象範囲やサポート内容は、厚生労働省の「就労移行支援事業」を参照してください。

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うつを再発させないための転職先の選び方

たとえ転職が成功しても、新しい職場でうつが再発してしまっては、再度転職することになりかねません。

うつを再発させないためにも、以下を押さえて転職先を選びましょう。

  • 病気の人をサポートする福利厚生・雇用条件は揃っているか
  • 休みを取りやすいか
  • 勤務時間を柔軟に調整できるか

それぞれ詳しく解説していきます。

病気の人をサポートする福利厚生・雇用条件は揃っているか

うつを再発させないためにも、転職先の福利厚生や雇用条件を確認しておきましょう。

万が一うつ再発の予兆が表れたとき、福利厚生や雇用条件が自分を守ってくれるからです。

特に確認しておきたいのは、休職制度についてです。長期休暇を取得できる制度があれば、うつが再発してもゆっくりと治療に専念できます。

また福利厚生が充実していることは、会社が従業員の心身の健康を大事にしている証拠です。転職先を選ぶ際は、福利厚生や雇用条件に注目しましょう。

休みを取りやすいか

休みを取りやすい環境かどうかも、転職先選びでは重要なポイントです。万が一うつが再発しそうになった際、何より大事なのは休むことだからです。

会社によってはたとえ有給休暇や休職制度があっても、雰囲気的に休みを取りづらい場合もあります。

そのため制度面だけでなく、実際に休みを取りやすいかどうかを確認しておくことが大切です。

転職先を選ぶにあたっては、その会社で自由に休みを取れている人がどれくらいいるのかを確認しておくと良いでしょう。

勤務時間を柔軟に調整できるか

勤務時間を柔軟に調整できる会社で働く方が、うつを再発させるリスクは低いです。なぜならうつの発症には、どうしても調子の波があるからです。

例えば気圧や寒暖差により、急に気分が落ち込むようなケースも考えられます。

少しでもうつの予兆が表れた際、遅れて出社したり早めに退社したりできると精神的な負担を減らせます。

フレックス制度や裁量労働制度などがある環境であれば、うつを再発させないように働けるでしょう。

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うつ病の方が転職する際に知っておきたい2つの応募方法

転職時の応募方法には、大きく分けて以下の2種類があります。

  • オープン就労
  • クローズ就労(一般枠)

通常の転職であればクローズ就労を選択しますが、うつ病の方はオープン就労を選ぶという選択肢もあります。それぞれの違いを詳しく見ていきましょう。

オープン就労

オープン就労とは、障害や病気を公表したうえで就労することです。障害や病気があることを前提に、選考が進められます。

オープン就労のメリット・デメリットは以下の通りです。

メリット
  • 通院などを考慮してもらえる
  • 職場の人から理解を得られる
デメリット
  • 求人数が少ない

周りに自分の病気のことを理解してもらったうえで働きたいなら、オープン就労を選択する方が良いでしょう。

ただしオープン就労は、導入している会社が少ないのが現状です。求人数が少ない分、職種の選択肢も減ってしまいます。

選択肢が減るデメリットを把握したうえで、オープン就労を選ぶかどうかを検討しましょう。

クローズ就労(一般枠)

クローズ就労は一般的な就労方法であり、自ら障害を公表する必要はありません。選考は他の応募者と同じように進みます。

クローズ就労のメリット・デメリットは以下の通りです。

メリット
  • 求人が多い
  • 条件がより良い会社で働ける
デメリット
  • 再発してバレるのではという不安が残る
  • 通院などへの配慮を得にくい

うつ再発の心配がないなら、クローズ就労の方がメリットは大きいでしょう。求人数が多く、条件の良い会社を探しやすいです。

ただしクローズ就労の場合、病気であることを考慮してもらえない恐れがあります。まずはうつを克服したうえで、他の人と同じように働く覚悟が必要です。

また選考時は自ら障害を公表する必要はないものの、嘘をついて良いわけではありません。

過去の病気などについて聞かれた際は正直に答え、今後は通常通り働けることをアピールしましょう。

うつ病の方は転職エージェントを活用しよう!おすすめサービス3選

うつで転職する場合、転職エージェントに頼るのがおすすめです。

転職エージェントなら自分の病気を打ち明けたうえで、働きやすい会社を提案してもらえます。

うつの方におすすめの転職エージェントは以下の3つです。

  • dodaチャレンジ
  • リクルートエージェント
  • マイナビエージェント

それぞれのサービスについて詳しく解説していきます。

dodaチャレンジ

dodaチャレンジ出典:dodaチャレンジ

dodaチャレンジは、障害者を対象とした転職エージェントです。うつの方のための求人も揃っており、働きやすい会社を提案してくれます。

またdodaチャレンジは、障害に合わせた支援にも力を入れています。

障害に対して理解と知識があるキャリアアドバイザーが、親身になって相談に乗ってくれるのが特徴です。

うつで転職が不安な方でも、dodaチャレンジなら万全の状態で選考に臨めるでしょう。

dodaチャレンジの公式サイト

リクルートエージェント

リクルートエージェント出典:リクルートエージェント

リクルートエージェントは、業界最大手の転職エージェントです。

障害者専門のサービスではありませんが、キャリアアドバイザーの親身なヒアリングに定評があり、うつを打ち明けたうえで転職活動を進められます。

リクルートエージェントでは、雇用条件や勤務形態を指定して求人を紹介してもらうことも可能です。

例えば「休みを多く取れる会社で働きたい」「フレックスで勤務したい」などの要望も叶えてくれます。

そのため、うつの方でも働きやすい環境を見つけられるでしょう。

リクルートエージェントはこちら

リクルートエージェントについて詳しく知りたい方は「リクルートエージェントの評判は悪い?口コミや使うべき人まで詳しく解説」も読んでみてください。

マイナビエージェント

マイナビエージェント出典:マイナビエージェント

マイナビエージェントは、特に20代向けの求人紹介を得意とする転職エージェントです。中小企業や第二新卒向けの求人が多い傾向にあります。

在籍するキャリアアドバイザーも、さまざまな理由で転職する20代を数多く支援してきた実績があります。

病気などの事情がある場合も、働きやすい環境を一緒に探してくれるでしょう。

うつで転職を考えている20代の方は積極的に相談してみましょう。

マイナビエージェントはこちら

マイナビエージェントについて詳しく知りたい方は「マイナビエージェントの評判は悪い?ひどい?口コミをもとにメリット・デメリットを徹底分析!」も読んでみてください。

うつ病の症状が出たら転職をする前にまずはしっかり休もう

うつが理由でも、転職は十分に可能です。しかし転職後にうつを再発してしまっては、せっかくの決意が無駄になってしまう恐れがあります。

まずはしっかりと休み、心身の状態を整えることから始めましょう。

転職を決意したら、うつが再発しないような環境を探すことが大切です。福利厚生や休みの取りやすさなどは必ずチェックしておきたい項目です。

うつで転職に不安があるなら、転職エージェントに相談するという選択肢もあります。事情を踏まえたうえで、最適な環境を一緒に探してくれるでしょう。