就活の軸を自己成長にするのはOK?高評価を得るコツや具体例、注意点を解説
目次
「自己成長」は、就活において特に選ばれやすい軸のひとつです。仕事へのモチベーションが高い印象を与えられるため、自己成長を就活の軸にしようとしている就活生は多いでしょう。しかし、就活の軸に自己成長を選ぶことには注意点もあります。
本記事では、そもそも就活の軸を自己成長にするのは良いのか、自己成長を就活の軸にして高評価を得るためのコツや注意点を解説していきます。さらに、実際の面接で使える例文も紹介しますので、就活生はぜひ参考にしてみてください。
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就活の軸を自己成長にするのは良い?
結論から言うと、就活の軸を自己成長にすること自体は問題ありません。しかし、ただ自己成長したいという曖昧な理由だけでは就活の軸としては弱い可能性があります。なぜなら、「成長」に関する就活の軸は多くの就活生が選ぶため、他の就活生との差別化が難しいからです。
その点を考慮すると、ただ自己成長がしたいと言うだけの就活の軸では、採用担当者から高評価を得られる可能性は低いと言えるでしょう。
実際、20年卒の学生6,369人を対象に行われた「就職プロセス調査(2020年卒)【確報版】「2020年3月卒業時点 内定状況」」を見ても、多くの就活生が自己成長や成長できる環境を就活の軸にしていることが分かります。
【就職先を確定する際に決め手となった項目】
- 自らの成長が期待できる:56.1%
- 福利厚生や手当てが充実している:35.0%
- 希望する地域で働ける:34.3%
- 会社や業界の安定性がある:31.5%
- 会社・団体で働く人が自分に合っている:23.0%
実際の統計を見てみると、約半数の人が「成長」が就職の決め手になったと回答していました。多くの人が、成長できる環境に身を置くことが重要と考えているということが分かります。
その点を考慮しても、就活の軸を自己成長にする選択肢はもちろん良いですが、作りこみがとても大切になると言えるでしょう。
まずは、就活を進める上で重要性の高い「自己分析」を行うことが大切です。自分を客観的に見つめ直し、弱みや強み、興味や価値観を明確にした上で、自己成長を軸にすると判断できたなら、就活の軸を自己成長にするのは正しい選択肢になるでしょう。
就活の軸は就活を進めるための基準になるもの
そもそも就活の軸とは、自分が就活を進める上で重要視する項目のことです。就活の前に軸を決めておくことで、より自分の性格や特性、希望などに合った企業を見つけられます。
逆に言うと、就活の軸が定まっていないまま就活を続けてしまうと、基準になるものがないため、なんとなくの企業選びやなんとなくの就活になってしまう可能性が高いです。
そこでまずは、就活の軸がどういった役割・基準を持つのかを確認しておきましょう。
- 自分が将来どうなりたいかの基準になる
- 選考を受ける企業を選ぶ大切な基準になる
- 会社との相性を確かめるための基準になる
自分が将来どうなりたいかの基準になる
1つ目として、就活の軸は自分の将来の基準になります。就職した後に「こんな人になっていたい」「こんなキャリアを積んでいたい」という未来を実現するために、就活の軸を考えます。
例えば、将来独り立ちして起業をしたいと考えているなら起業のための成長が必要です。つまり、「金融面を管理できるような成長」や「取引先と上手く関係を保つために必要な成長」、「人をマネージメントして動かすための成長」などが就活の軸になり得ます。
このように、就活の軸は就活を進めるうえで非常に重要な役割を持ちます。就活の軸は人それぞれ異なり、正解はありません。だからこそ、自分が将来どうなりたいか、働き方や勤務地など、理想の将来像を言語化しておくことが大切です。
就活の軸を決めないまま就職してしまうと、「こんなはずではなかった」と早期退職につながる可能性もあるので注意しましょう。
選考を受ける企業を選ぶ大切な基準になる
2つ目として、就活の軸は企業を選ぶ基準になります。就活の目的は人それぞれですが、一般的には自分に合った企業を見つけることが最大の目的です。
就活の軸を決めておくことで、自分の特性や性格、将来の展望を考慮したうえでの理想的な企業を見つけることができます。
さらに、いくつもの企業の情報を集める中で、企業の取捨選択ができるようにもなります。なんとなくで企業を選ぶことがなくなるため、より効率よく就活が進められるでしょう。
会社との相性を確かめるための基準になる
就活の軸は、会社との相性を確かめるための基準にもなります。これに関しては、企業視点の基準とも言えますが、就活の軸があることで、会社の雰囲気や方針にあっているかどうかの判断ができるためです。
就活の軸は企業側でも重視しているポイントのひとつで、面接では必ずと言っていいほど質問されます。
もし応募してきた就活生の就活の軸と企業の雰囲気や方針がズレていると、早期退職の原因になってしまいます。企業も就活生を一人採用することに多くの時間と労力、お金がかかっているため、せっかく採用した人材には辞めてほしくありません。
そのため、企業にとっても就活の軸は非常に重要な役割を果たしています。
就活の軸を自己成長にして企業から高評価を得るコツ
就活の軸を自己成長にしたとしても、ただ成長するという漠然としたイメージを持つだけでは採用担当者から高評価を得ることは難しいです。
ここでは、就活の軸を自己成長にして高評価を得るためのコツを3つ紹介していきます。
- 自己成長して何がしたいのか考えておく
- 成長した自分が企業の役に立つ方法を考えておく
- この企業でしかできない成長を考えておく
それぞれのポイントについて見ていきましょう。
自己成長してどうなりたいかを考えておく
まずはじめに、どうして自己成長を就活の軸にしたのか、将来どんな自分になりたいのかを考えましょう。自己成長にする明確な理由を理解しておくことで、面接時だけでなく就職した後の行動でも役に立つからです。
そのためには、自分の価値観や特性、性格などをしっかりと分析することがとても重要です。自己分析することで、就活の軸を決められるだけでなく、今までの自分の経験や考えをもう一度整理することができます。
就活の軸は、面接でよく聞かれる質問の一つです。質問されたときに、ありきたりな答えを返すのではなく、過去の体験やエピソードに合わせて回答することで、企業から高評価を得ることができるでしょう。
なお選考では、その回答から就活生の価値観や特徴を読み取り、企業の理念や社風と合っているかが判断されます。自己分析で価値観が明確になると、「なぜ」に対する回答も言葉にしやすくなるため、徹底的に自己分析を行いましょう。
成長した自分が企業の役に立つ方法を考えておく
自己成長を就活の軸にするのであれば、企業に入社した後にどのような貢献ができるかを具体的に考えておきましょう。企業が就活生に最も期待することは、採用後にその企業にどのようなメリットをもたらしてくれるかという点です。
もちろん企業は、採用した人材が成長してくれることを期待しています。しかし、企業が本当に期待することは、成長することよりも成長した結果、企業の売上を伸ばしてくれることです。
自身の成長を就活の軸とする場合、企業の売上アップにどのように貢献できるのか、具体的な見通しを伝えることも大切です。自己成長したうえで、企業のどんな部分で、どのような内容で業績アップに貢献していきたいかを考えておきましょう。
この企業でしかできない成長を考えておく
就活の軸に自己成長をおく場合、どうしてその企業でないとダメなのかという点を考えることが重要です。
そもそも社会人として働けば、どのような環境であったとしてもどこかしらで自己成長はしていきます。そのため、自己成長を就活の軸として、志望動機を作るだけでは不十分です。
他の就活生の志望動機に埋もれてしまわないためにも、この企業でなければならない理由を作ることがとても大切です。実際の事業と関連させる、成長した先にやりたいことを実現するにはこの企業での成長が必要、などの具体的な理由を考えておきましょう。
就活の軸を自己成長にしたときの注意点
就活の軸に自己成長を使う場合、以下の4点で注意が必要です。注意点をしっかり理解していなければ、採用担当者からマイナスの印象を持たれてしまう可能性もあります。そのため、事前にしっかりと確認しておきましょう。
- 受け身ではなく主体的な自己成長を心掛ける
- その企業でないとダメな理由を考えておく
- 具体的な成長を考えて他の就活生と差別化する
- たどり着きたい目標がどこなのか回答できるようにしておく
それぞれの注意点について、解説していきます。
受け身ではなく主体的な自己成長を心掛ける
就活の軸を自己成長にする場合に最も気を付けたいのが、受け身の成長にならないという点です。「企業に成長させてもらう」というスタンスで就活に臨んでしまうと、主体性のない消極的な人物と判断されてしまい、評価が悪くなる可能性があります。
確かに現在は、新入社員の教育に注力している企業も少なくありません。企業側も採用した学生をしっかりと成長させるという計画があります。
しかし、成長はあくまでも自分でしていくものです。企業に成長させてもらうという、受け身の自己成長を就活の軸にするのは避けましょう。
合わせて、入社後どういった成長をしていきたいか、何を成し遂げたいのか、企業にどのような利益をもたらすことができるのかをアピールすることを心掛けましょう。
その企業でないとダメな理由を考えておく
就活の軸を自己成長にし、自己成長を志望動機と組み合わせる場合は、どうしてその企業でないとダメなのかを必ず考えておきましょう。
先述したように、学生から社会人になれば、どのような環境でも成長はできます。自己成長のみを主張する志望動機では「自己成長ができれば、どの企業でも良いのでは」と採用担当者に受け止められてしまう可能性が高いです。
自己成長を志望動機と絡める場合は、その企業でなければならない理由を、もう一歩踏み込んで伝えることが大切でしょう。
具体的な成長を考えて他の就活生と差別化する
就活の軸を自己成長にする場合は、具体的な成長を考えて他の就活生と差別化することが重要です。
ここまで解説した通り、就活の軸に自己成長を掲げている就活生は非常に多くいます。そのため、成長を掲げるだけでは他の就活生と差別化ができず、採用担当者の印象に残ることができません。そうなってしまうと、エントリーシートの時点で選考落ちする可能性も十分あり得ます。
書類選考の段階では、エントリーシートに書かれている文章を作りこんで、他の就活生と差別化するしかありません。なぜ成長したいのか、入社後に成長してどうなりたいのか、成長した自分が企業にどのような利益をもたらすことができるのか、具体的な言葉にしておきましょう。
たどり着きたい目標がどこなのか回答できるようにしておく
自己成長はあくまでも目的に到達するための過程にすぎません。自己成長を目的にするのではなく、たどり着きたい目標がどこなのかを考えておきましょう。その目標は、入社後自分が会社で活躍する姿にも繋がります。
自己成長した先のキャリアプランや目標も具体的にしておきましょう。入社後の姿がイメージできると、企業側と就活生のミスマッチの防止にも繋がります。
実際の面接で使える自己成長を就活の軸にした例文
ここからは、実際の面接で使える自己成長を軸にした際の例文を紹介していきます。
- 営業職などで使える自己成長を就活の軸にした例文
- 金融系などで使える自己成長を就活の軸にした例文
- メーカー系などで使える自己成長を就活の軸にした例文
営業職などで使える自己成長を就活の軸にした例文
私の企業選びは「自己成長」を軸に考えています。成長が見込める環境に身を置くことで、自分のモチベーションを高く保つことができるからです。
私は学生時代からテストなどの数字や順位が出るものに関しては負けず嫌いで、少しでも良い結果が出せるようにさまざまな工夫をしてきました。失敗することもありましたが、失敗を分析することで成長できると考えていたため、結果的には成長に繋げられました。
このように、現状の課題を分析・改善していくことができる環境は、私自身にとって自己成長に繋がると感じ、「自己成長」を就活の軸に考えています。
御社のインターンシップの中で、現状の問題を積極的に分析・解決していく企業であると伺い、私もこのような環境で仕事をしていきたいと考えております。
御社の営業業務をするにあたって、数字やノルマをしっかり意識して自己成長しながら、会社の売り上げに貢献できると思い志望しました。
金融系などで使える自己成長を就活の軸にした例文
私の就活の軸は「自己成長」です。企業の成長に伴い、私自身も成長を実感できるような環境に身を置くことで、会社に置いて行かれることなく志を高く保てるからです。
金融業界では、若いうちからあまり関わることのできない経済の課題や金融部分に関わることができます。私は将来起業しようと考えているため、そのような経済部分を知れるだけでなく、責任感のある仕事をできることは大きな成長になると考えています。
また、仕事を通してさまざまな人と繋がりを持てることも魅力に感じています。将来のためのコネクションだけでなく、どのような過程で顧客との信頼を高められるかという点も学べると考えています。
御社であれば、責任感のある立場で仕事をしながら、自分自身の成長もできると思い、志望しました。
メーカー系などで使える自己成長を就活の軸にした例文
私の就活の軸は「自己成長できる環境に身を置くこと」です。自分の成長を活かして、御社のメーカー業界での発展に貢献したいと考えています。
私は大学2年生のころから自動車メーカーに興味を持っていました。世間の話題を見ても、高齢者の免許返納や、子供を巻き込んだ車内の熱中症事故など多くの課題が残されています。
しかし、これまでの技術の発展や進歩を考えると、これらの問題は確実に改善できると考えています。さらに御社の社会の大きな課題を解決するため1人1人が考え、年齢に関係なくチャレンジのできる社風にも魅力を感じております。
そんな御社でなら、新たな仕組みや製造に挑戦しながら、自分自身も大きく成長できる機会になると確信しています。このように自動車業界の大きな変化に私自身も関われると思い、志望しました。
本気で自己成長するならベンチャー企業も視野に入れる
本気で自己成長したいなら、ベンチャー企業も就活の視野に入れてみましょう。
少数で会社を運営するベンチャー企業は、会社運営に対して幅広く関わるだけでなく、自身も大きな裁量を持って仕事ができます。その分責任も大きいため、自身の成長に大きく寄与する環境と言えるでしょう。
そのため、自己成長して将来起業したい、営業力を身につけてもっと大きな場所で活躍したいといった自己成長意欲が高い人は、ベンチャー企業がおすすめです。
しかし、ベンチャー企業は会社自体の年数が短いことから、大手企業よりも倒産しやすい可能性があるのも事実です。ベンチャー企業には特有のデメリットもあることを意識しておきましょう
一方で、大手企業でも自己成長はできます。大手企業にあってベンチャー企業にはないものもたくさんあるため、自分の就活の軸と照らし合わせて決めることが大切です。
成長した姿をイメージして就活の軸を決めることが大切
就活の軸に自己成長を使うことは問題ありませんが、注意点や高評価を得るためのコツがいくつかあります。
紹介した注意点を理解し、なぜ自己成長したいのか、どのように成長していきたいか、成長した自分が企業にどのような利益をもたらすことができるのかといった質問に対する答えを、具体的に言語化できるようにしておきましょう。
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