日本の就活はおかしい?向き合い方や海外との違いを解説
目次
「日本の就活はなんだかおかしい」「納得できないのに就活しなければならないなんてモヤモヤする!」と感じていませんか?
毎年日本で繰り返されている就職活動は、決して誰もが納得するシステムではないかもしれまません。むしろ海外から見れば、おかしく見えるものさえあります。しかし、卒業前に就職活動するのが当たり前といった空気感がある以上、それに従わざるを得ないのも事実です。
この記事では、日本の就活のおかしいとされやすい点やその背景を紹介するとともに、向き合い方や乗り越え方を海外と比較しながら解説していきます。現在の就活をおかしいと感じている人は、ぜひ最後まで読んで参考にしてみてください。
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日本の就活でおかしいと感じやすい点
日本の就活でおかしいと感じやすい点はたくさんありますが、その中でも代表的なものは以下の通りです。
- 皆同じようなスーツや髪型をしている
- 学生のうちに就職活動をしなければならない
- 大学で学んだ内容を就活に活かせることが少ない
- 面接回数が多い
- 同じ質問を何度も繰り返し聞かれる
- 細かい就活マナーを覚えなければならない
- 落ちた理由を教えてもらえない
- 自分を盛って話さなければ次の面接に進めない
- 不採用通知が多すぎる
まずは、学生が日本の就活の何についておかしいと感じやすいのか、1つずつ確認していきましょう。
皆同じようなスーツや髪型をしている
皆同じようなスーツや髪型をしているのは、日本の就活でおかしいと感じやすい点です。
就職活動をする学生は皆リクルートスーツを着用し、色味も黒や紺、グレーのうち無難な黒色を選ぶ人がほとんどです。
また、髪の毛を染めている学生は黒く染め直し、短くカットしたり、後ろでまとめたりしなければなりません。その結果、ほとんどの就活生が同じような見た目になります。
就活では身だしなみに細かいルールがあり、自分で自由にアレンジできる要素は少ないです。このような格好が日常生活とかけ離れているがゆえに、日本の就活はおかしいと感じやすいと言えます。
学生のうちに就職活動をしなければならない
学生のうちに就職活動をしなければならないことも、日本の就活でおかしいとされる点です。
学生の本業は、本来学業にあるはずです。しかし、多くの学生は大学3年生からすでに就活準備を進めています。採用の早期化が進む近年では、大学3年生の夏から書類選考を開始する企業も出始めているほどです。
このような環境から学生は、自身の意思とは関係なく、企業の都合に合わせて就職活動を行わなければなりません。本来なら学業に専念できるはずの期間を就職活動に充てなければならない現状に対して、おかしいと感じやすいと言えます。
大学で学んだ内容を就活に活かせることが少ない
大学で学んだ内容を就活に活かせることが少ないのも、日本の就活がおかしいとされる点です。
理系の大学生や大学院生は別として、大多数を占める文系の大学生は、自身の専攻とは直接関係のない企業の仕事に就きます。また、大学の成績や順位も、就活では評価してもらえないケースがあります。
大学生にとっての4年間は、受験勉強を乗り越えて手にした特別な時間です。その間に学んだ内容を仕事にあまり活かせないのは、日本の就活のおかしな点だと言えるでしょう。
面接回数が多い
日本の就活において、面接回数が多いことをおかしいと感じる学生もいます。
日本の就職活動では、2〜3回程度に分けて面接を実施し、内定を決定するのが一般的です。面接時間も30分〜1時間程度と長いため、就活生は緊張を強いられる面接を何度も突破しなければ内定にたどり着けません。
自分に関することは履歴書やエントリーシートに詳しく記載されているため、読めばある程度理解できるはずです。にもかかわらず何度も面接が繰り返されることに対し、おかしいと感じやすいと言えます。
同じ質問を何度も繰り返し聞かれる
就活の面接で同じ質問を何度も繰り返し聞かれることに対して、おかしいという感覚を持つ人もいます。
就活の面接でよく聞かれる質問内容は、今の通りです。
- 自己PRをしてください
- あなたが学生時代に一番力を入れたことは?
- 自分の短所と長所を教えてください
- 弊社を志望した理由は何ですか?
- 過去に挫折して乗り越えたことを教えて下さい
日々面接を受けている学生の立場からすれば、どうしても「その質問、昨日もされたな…」「その質問、今日何回目だろう?」といった印象を受けてしまいます。
どの企業にも同じような回答をしていると、違和感を覚えたり日本の就活をおかしいと感じやすいと言えます。
細かい就活マナーを覚えなければならない
細かい就活マナーを覚えなければならないことも、おかしいと感じやすいことの一つです。
例えば就活の面接では、ドアを3回ノックし、「失礼します」と声をかけてからでなければ入室できません。また入室してからも椅子の横で名前を名乗り、面接官から「座って下さい」と言われて初めて着席できます。
実際問題として、就活マナーの習得状況によって仕事の能力が測れるわけではありません。にもかかわらず、マナーを習得しなければ評価されない点におかしさを感じていると言えます。
落ちた理由を教えてもらえない
日本の就活では、選考に落ちたときの理由を教えてもらえないことにおかしいという印象を受ける人もいます。
就活生は書類選考や面接を受けるため、かなり時間をかけて情報収集をし、志望動機や自己PRなどの回答を用意しています。そのため、たとえ結果が不採用だったとしても、通り一辺倒の不採用通知をもらっただけでは納得できません。
「企業も自分が費やした時間だけの対応をしなければ対等ではない」との思いから、日本の就活はおかしいと感じやすいと言えます。
自分を盛って話さなければ次の面接に進めない
自分を盛って話さなければ次の面接に進めないように感じるのも、日本の就活がおかしいと感じる点です。
就活生は選ばれる立場であるため、面接官が好印象を抱くような話し方をしなければなりません。
面接で自分を盛って話す代表的な事例は、「御社が第一志望です」と話すことです。多くの企業を受けている学生にとって、自分が今受けている企業が第一志望であるとは限りません。しかし、そう言わなければ、次の選考に進めない現実があります。
このように本心よりも内容を盛って話をしなければならない場面があることに対して、日本の就活はおかしいと感じやすいと言えます。
不採用通知が多すぎる
不採用通知を受け取る回数が多すぎることに対して、日本の就活はおかしいと感じる人もいます。
不採用通知を歓迎する就活生はいませんが、数社程度ならまだ我慢できるでしょう。「自分のどこが悪かったのだろう?」と反省し、次の選考に活かせるからです。
しかし、10社以上連続して不採用通知が続くとなると話は別です。どんなに頑張っても報われない現状に失望し、途方に暮れることもあるでしょう。
このように大量の不採用通知を受け取ることで、日本の就活はおかしいと考えるようになってしまいます。
日本の就活がおかしく見えてしまう理由
日本の就活がおかしく見えてしまうのには、以下のような理由があります。
- 同じような見た目をしているのは外面より内面に注目を集めるため
- 学生のうちに就活するのはまとめて採用した方が教育しやすいため
- 専攻を就職に活かしにくいのは採用基準がポテンシャル重視のため
- 面接回数が多いのは自社に合う人材かじっくり見極めるため
- 同じ質問をするのは面接官によって確認内容が異なるため
- マナーに厳しいのは日本が礼儀を重んじる文化のため
- 落選理由について説明がないのは手間と時間がかかるため
- 面接におけるアピールは選ばれる立場なら避けられないため
- 不採用が続くのは企業の求める人物像に合っていないため
就活生の立場から見れば理不尽でおかしく見える内容でも、採用する企業の立場から見ればちゃんとした理由があることがほとんどです。「なんとなくおかしい」と感じている状況を放置せずにその正体を突き止めれば、納得して就職活動に取り組めるようになるでしょう。
同じような見た目をしているのは外面より内面に注目を集めるため
日本の就職活動において就活生が皆同じような服装や髪型をしているのは、外面より内面に注目を集める目的があります。
もし就活生が身につける衣服や髪型を自由に選べるとしたら、面接官の評価は就活生がアピールする内面に加え、外見にも左右されてしまうでしょう。その結果、評価基準に容姿の好みが加わって、公平な評価ができない可能性があります。
また、本来就職活動とは、熱意ややる気、やりたいことなど就活生の内面を評価してもらう場です。そのような場において、内面に最大限注目を集められるリクルートスーツや髪型は、ある意味理にかなったファッションであると言えます。
さらに、海外の就職活動においても、男女ともにスーツを着用するのが基本です。日本のようにリクルートスーツを着用する習慣はないものの、スーツを着用しなければならないことに変わりはありません。
色や素材、形のバリエーションは異なりますが、企業に選抜される立場である以上、きちんとした格好を身につけることが求められます。
就職活動で選ばれるためには、相手に失礼のない服装をすることが大前提です。各国によって違いがあるものの、清潔感のある服装を意識しなければならない点では共通しています。
学生のうちに就活するのはまとめて採用した方が教育しやすいため
学生のうちに就職活動をしなければならないのは、企業の立場からするとまとめて採用した方が教育しやすいためです。
日本の就活は一般的に新卒一括採用と呼ばれ、大学4年生の3月までに内定を獲得し、翌月の4月から企業に入社して働くことを前提としています。
このような背景から、企業は学生が大学を卒業する1年以上前から採用準備を進め、社会人として必要な知識を身につけるための研修制度を用意しています。あらかじめ決めたスケジュールでまとめて学生を教育できる新卒一括採用は、企業にとって効率の良い制度だと言えるでしょう。
一方、欧米などの諸外国には、そもそも学生時代に就活をするという考え方はありません。卒業後に就活をするのが一般的であり、学生は各自それぞれのタイミングで就活を始めます。
しかし、だからといって海外の学生は、大学時代を勉強だけに費やせるわけではありません。国による違いはあるものの、海外の学生は在学中に企業のインターンシップに参加するのが一般的です。
海外のインターンシップは、学生が企業の求人の中から自身の専攻を活かせそうなものを選んで応募します。インターンシップを通じて実際の業務の流れを経験し、企業選びの参考にしたり、実務経験を身につけたりするのが、一般的なインターンシップの流れです。
このように海外では、学生時代のうちにある程度企業で実績を積み、卒業後に即戦力として活躍できる人材となってから企業に応募することが多いです。
インターンシップを企業から内定を獲得するための準備期間ととらえれば、海外の学生も実質的には、大学時代から就活を進めていることになります。
専攻を就職に活かしにくいのは採用基準がポテンシャル重視のため
日本の就活で特に文系学生が専攻を就職に活かしにくいのは、日本の企業がポテンシャルを重視した採用を行っていることが背景に挙げられます。
ポテンシャルとは成長可能性という意味です。ポテンシャル採用では、これまでのスキルや経験よりも、将来の成長につながる潜在能力があることが評価されます。
日本の企業が専門知識や社会人経験のほとんどない学生を採用してくれるのは、手厚い研修制度を通じて、一から自社に合った人材に育て上げられる環境が用意されているからです。
文学部出身の学生が銀行に就職したり、工学部の出身の学生が営業職として働いたりするといったケースは、日本ならではのものであり、海外では基本的にあり得ません。
しかし、過去の経験にとらわれることなく、やる気や熱意さえあれば未経験の分野でもチャレンジできるのは、日本の就活ならではのメリットと言えます。
面接回数が多いのは自社に合う人材かじっくり見極めるため
日本の就活で面接回数が多いのは、自社に合う人材かじっくり見極めるのが目的です。
ポテンシャルを重視して採用を行う日本の就活では、過去の経験やスキルより入社後どれだけ活躍してくれるかといった点を評価します。しかし、過去の経験やスキルとは異なり、ポテンシャルは目で直接確認することはできません。
そのため、目の前の学生に直接質問をぶつけてみて、その回答から活躍してくれる人材かどうかを予測するしかないのが現状です。
また、日本企業では、労働基準法によって労働者の権利が手厚く守られています。
採用後に期待したような活躍ぶりが見られなかったとしても、海外企業のように簡単に解雇したり退職を促したりすることは原則としてできません。さらに、優秀な人材を獲得できたとしても、早々と辞めてしまうこともあり得ます。
このようなミスマッチを未然に防ぐためにも、面接を通して学生をじっくり見極めることは企業にとって重要と言えます。
同じ質問をするのは面接官によって確認内容が異なるため
面接において同じ質問を何度も繰り返し聞かれるのは、面接官によって確認したい内容が異なるためです。
企業にとって面接をする就活生は常に同じ人物でも、学生が相対する面接官は毎回異なります。
面接官に与えられる役割は選考段階によって異なるため、人事担当者や現場責任者、企業の役員など、さまざまな立場の社員が面接官として面接に登場します。
一次面接は人事担当者や若手社員が参加し、「自社に合わない学生がいないか」といった足切り的な目的で質問をすることが多いです。
一方、面接段階が進むにつれ、現場責任者や役員クラスの社員が面接官として登場し、「自社に合う人材かどうか」を自身の経験を踏まえてよりシビアに判断します。
これは、学生の立場から見れば同じ質問をされているように感じているだけで、企業は別の意図で質問をしていることを意味します。このような違いを理解して面接対策をすれば、面接を突破しやすくなるでしょう。
一次面接や二次面接で聞かれる質問内容について詳しく知りたい人は、「【新卒向け】一次面接で聞かれる質問とは?面接官が見ているポイントや上手く回答するコツも解説」や「就活の二次面接の内容は?聞かれる質問や対策、内定までの流れを解説」の記事も合わせて参考にしてください。
マナーに厳しいのは日本が礼儀を重んじる文化のため
就活マナーに厳しいのは、日本が礼儀を重んじる文化であることが背景として挙げられます。
おじぎや挨拶などの所作は、接客業や営業職などの顧客と対応する職種をのぞき、必ずしも日々の業務に直結するものではありません。そのため、将来配属される職種によっては、それほど関係ないものもあるでしょう。このような背景から、欧米諸国ではマナーをそれほど重要視しない傾向にあります。
しかし、相手の立場に配慮して気配りをするマナー感覚は、日本人にとっての美徳であり、海外でも高く評価されています。そのため、ビジネスマンとして最低限としてのマナーを兼ね備えているかといった要素は、日本では足切り点として評価基準に入ります。
また日本企業では、総合職といった分類で採用を行い、ジョブローテーションを組みながらさまざまな職種を経験する傾向が強いです。
つまり、自分が関わる職種は一つに固定されないため、入社時は顧客と直接接することがなくても、将来的にそのような職種に異動することは十分にあり得ます。その意味においても、最低限のマナーを身につけているかどうかは、日本企業で重視されると言えるでしょう。
落選理由について説明がないのは手間と時間がかかるため
落選理由について企業から具体的な説明がないのは、事務処理に手間と時間がかかるからです。
学生が考えている以上に企業の人事担当者は多忙です。知名度が高い企業であればあるほど、学生からの応募が殺到します。そのような状況の中、一人一人の学生に対して落選理由を説明していたら、いくら時間があっても足りません。
また、落選理由はさまざまあるものの、突き詰めれば「その学生よりも自社に合った人材が他にいた」もしくは「自社が期待する人物像とは合わなかった」という点に集約されます。
自社を選んで応募してくれた学生にそのようなネガティブな内容を伝えるのは、企業にとって心苦しいことです。
だからこそ、真実を伏せた上で「〜誠に残念ですがご期待に添いかねる結果となりました」「〜今後のご活躍を心からお祈り申し上げます」といった表現が一般的に用いられています。
企業が落選理由を事細かに学生に説明しないのは、多くの企業の中から自社を選んでくれた学生に対する配慮でもあります。
面接におけるアピールは選ばれる立場なら避けられないため
面接で自分をアピールしなければならないのは、企業から選ばれる立場である以上避けられません。
企業は人材を採用するために、決して安くはない費用を支払っています。そのため、費用に見合うだけの優秀な人材を期待するのは当然のことです。
もちろん、企業に対するアピールとは、嘘をつくという意味ではありません。相手の目線に立って表現を工夫することを指します。
そもそも「この企業を第一志望と言いたくない」と感じているなら、その企業はすでに自分には合っていない可能性があります。明確に第一志望だと断言できなくても、第一志望になり得る企業に応募すべきです。それくらいの気持ちがなければ、面接官に見透かされてしまうでしょう。
選考に通過できるかどうかは、最終的には他の学生との相対評価で決まります。本心からその企業を志望する学生が他にいれば、上辺だけ繕った第一志望と本心による第一志望では、明らかに回答内容に差がでます。
「面接におけるアピールは選ばれる立場なら避けられない」という事実を受け入れた上で、第一志望になり得る企業にのみ応募すれば、日本の就活がおかしいという感覚は軽減するでしょう。
志望順位に関する質問をされたときの答え方を知りたい人は、「就活の面接で「ほかに受けている企業は?」と聞かれたら?面接官の意図と答え方」の記事も合わせて参考にしてみてください。
不採用が続くのは企業の求める人物像に合っていないため
真面目に就活に取り組んでいるのにもかかわらず不採用が続いてしまうのは、自分が企業の求める人物像に合っていないのが理由です。
世の中には、就活に関するマニュアルやノウハウが多数発信されていますが、企業から内定をもらえるかどうかは、最終的には企業との相性で決まります。
「他の学生より自分が企業の求める人物像にマッチしているかどうか」、問われているのはこれだけです。
就職みらい研究所が実施した就職白書によると、22年卒と23年卒の不採用率の割合は84〜85%程度でした。つまり、就活生が就職活動で内定を獲得するまでに、14〜15社程度の不採用通知を受け取っていることがわかります。
エントリーと内定率の関係 | 22年卒 | 23年卒 |
エントリーシート提出数 | 17.33社(※1) | 16.02社(※2) |
内々定・内定獲得数 | 2.46社(※1) | 2.52社(※2) |
内定率 | 14.20% | 15.73% |
不採用率 | 85.80% | 84.27% |
※1 出典:就職みらい研究所「就職白書2022」
※2 出典:就職みらい研究所「就職白書2023」
「就活とは平均して15社近く落とされるものである」という事実を知っておけば、不採用が続いても、自分を責め続けることはなくなるでしょう。
おかしいと感じやすい日本の就活への向き合い方
おかしいと感じやすい日本の就活への向き合い方は、以下の通りです。
- 就活は未来の自分への投資であると考える
- 企業に選ばれるだけでなく自身も企業を選んでいる感覚を持つ
- 時には休憩してリフレッシュする
「今の就活はおかしい」という感覚を持ち続ける限り、前向きに就活を進めることはできません。その結果、時間だけが過ぎてしまい、思い通りの結果を得られないまま大学を卒業せざるを得なくなることも十分に考えられます。
現状を憂いているよりも、まずは向き合い方を変えてみることを試してみましょう。
就活は未来の自分への投資であると考える
前向きに就活を進めるためにも、まずは「就活は未来の自分への投資である」と考えてみましょう。
確かに、就活は理不尽で納得できないことも多いです。しかし、現状を憂いていても、何一つ未来は変えられません。
少なくとも、現在の日本の就活環境は学生にとって有利なシステムとなっています。深い専門知識や社会人経験がなくても、やる気と熱意さえあれば企業は活躍するチャンスを与えてくれるからです。
勉強やアルバイトと就活を両立しなければならないことに、大変さを感じることもあるでしょう。しかし、その大変さと引き換えに、就活生は過去の実績や経験がなくても、やりたいことを選べます。これは、大学在学中に就職活動をする新卒ならではの特権です。
今の就職環境に不満があっても、「未来の自分への投資」と捉えれば見える景色が180度変わります。自分が社会人として一人前になったとき、就活当時を振り返って「あのとき頑張ったから今がある」と思えるように気持ちを切り替えてみましょう。
企業に選ばれるだけでなく自身も企業を選んでいる感覚を持つ
企業から選ばれるだけではなく、自身も企業を選ぶ感覚を持つと、就活を前向きに捉えやすくなります。
就活と言えば、企業に選ばれる活動といったイメージを持つ人が多いです。しかし、企業に選ばれるのはあくまで学生が応募した後の段階であり、その企業に応募するかどうかは学生の意志次第です。
自分が企業を選ぶ感覚を持つために、過去の人生を振り返って就活の軸を明確にしましょう。自分の譲れないこだわり、期待する未来などを明確にして、仕事に求める優先順位を書き出してみましょう。
そして、それに合致する企業のみに応募すれば、第一志望かどうか聞かれたときに返答に困ることはありません。
「自分を盛っている」という罪悪感がなくなれば、堂々とした受け答えができるようになります。その結果、自然と他の就活生と差別化できるでしょう。
時には休憩してリフレッシュする
日本の就活がおかしいと感じたら、時には休憩してリフレッシュすることも大切です。
勉強とアルバイト、就活を同時進行で進める毎日は、正直言ってハードです。そのため、知らず知らずのうちに疲労が貯まって、「就活なんておかしい」と感じてしまうこともあるでしょう。
そんなときは、自分が疲れていることを素直に認め、意識的にリフレッシュするようにしてみましょう。同じ状況や結果でも、疲れているときとそうでないときでは、受け止め方が全く違います。
定期的にリフレッシュする習慣を取り入れることで、就職活動に対する不満を減らせます。
おかしいと感じやすい日本の就活を乗り切る方法
おかしいと感じやすい日本の就活を乗り切る方法は、以下の通りです。
- 早期から準備を進めて就職活動を長引かせない
- プロである就活エージェントの手を借りる
- 日系企業とは姿勢が異なる外資系企業に応募する
- 長期インターンシップに参加して実績を作っておく
就活はコツさえ押さえれば、そのハードルを下げて効率よく進められます。これから紹介する方法を押さえて、上手く就活を乗り越えましょう。
早期から準備を進めて就職活動を長引かせない
日本の就活を上手く乗り切る方法として、早期から準備を進めて就職活動を長引かせないことが挙げられます。
「日本の就活はおかしい」といったネガティブな感情に引きずられるより、日本の就活システムに上手く適応してしまった方が、早期に就活を終わらせられます。
22年卒や23年卒の内定率は14〜15%程度ですが、このデータはあくまで平均値であり、実際には個人差があります。就活の軸が明確に決まっており、自分の強みを活かせる企業を見つけられれば、内定率はもっと高められるはずです。
内定率を高めるためにも、他の就活生より早期から余裕を持って就職活動に取り組むことを意識しましょう。
プロである就活エージェントの手を借りる
日本の就活を乗り切る方法として、プロである就活エージェントの手を借りることも効果的です。
就活エージェントは、人材を求める企業と仕事を探す学生を橋渡しする役割を担います。日々多くの企業とやりとりを重ねる就活エージェントは、企業が求める人物像について熟知しているのが強みです。
就活エージェントとの面談では、就活生の希望や適性に配慮した上で求人を紹介してもらえます。企業の求める条件に一致した学生なら、一次面接などの選考過程を省略して企業に応募することも可能です。
就活エージェントを経由して企業に応募する場合、面接対策も合わせて受けられます。企業の求める人物像に合わせて回答を用意することで内定率を高められるのも、就活エージェントを活用するメリットです。
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一次選考をパスしたり、最終面接のみ受けられたりする企業も紹介してくれるので、就職活動を乗り切りたい人は、ぜひ一度相談してみましょう。
日系企業とは姿勢が異なる外資系企業に応募する
日本での就活がおかしいと感じたら、考え方の異なる外資系企業に応募するのも選択肢の一つです。
日本の就活で応募できる企業は、新卒一括採用を重んじる日系企業ばかりではありません。日本の考え方にとらわれない外資系企業も多数あります。
日本企業は、総合職として採用してさまざまな職種を経験しながらゼネラリストとしての道を歩む傾向が強いです。しかし外資系企業では、同じ職種で働き続けるジョブ型雇用が一般的です。
外資系企業なら、日本企業ほど就活マナーも厳しく求められませんし、面接時間も比較的短い傾向にあります。
ただし、日本企業のようなポテンシャル採用ではないため、大学での専攻内容や実務経験など、即戦力としてのスキルが問われる場合があることは押さえておきましょう。
長期インターンシップに参加して実績を作っておく
日本の就活がおかしいと感じるなら、あらかじめ長期インターンシップに参加して実績を作っておくのも一つの方法です。
長期インターンシップとは、学生が在学中に企業との相性や自身の適性を確かめるために行う活動です。インターンシップ中に業務での実績を認められると、選考工程が一部免除されたり、他の企業へのアピールにつなげられたりします。
即戦力としての実務経験がないと採用されない海外では、学生時代にインターンシップを通じて実績作りをするのが一般的です。
日本のインターンシップは企業紹介や業務体験の意味合いが強いですが、海外の学生と同じような意識で取り組むことも可能です。
さらに長期インターンシップでは、アルバイトや短期インターンシップではできない幅広い経験ができます。そのため、実績作りに加え、面接で話すエピソード作りの意味でも、インターンシップへの参加は効果的です。
就活をおかしいと感じたら就活エージェントに相談してみよう
この記事では、日本の就活のおかしいと感じやすい点や背景を紹介するとともに、向き合い方や乗り越え方を海外と比較しながら解説しました。日本の就活には海外と異なる点も多いですが、就活生にメリットが多いことも事実です。特に深い専門知識や社会人経験がなくても、やる気と熱意さえあれば活躍するチャンスを与えてもらえるのは、ポテンシャルで評価される日本ならではの特徴です。
P-CHAN就活エージェントでは、就職活動に悩む就活生にむけて個別相談を実施しています。「自分の強みがよくわからない」「自分に合う企業を見つけてほしい」などどんな些細な相談でも構いません。プロの力を活用することで、きっとあなたの悩みが解決するでしょう。