法人営業と個人営業の違いは?それぞれの仕事のやりがいも合わせて解説

法人営業と個人営業の違いは?それぞれの仕事のやりがいも合わせて解説

これから就職するにあたって、法人営業と個人営業に興味があるものの、どちらが自分に向いているのかわからないと悩んでいませんか?

法人営業と個人営業は同じ営業職に分類されるものの、取引相手や商談の規模、購入プロセスなど、さまざまな点において違いがあります。これらの違いが仕事の向き不向きに影響するため、知らずに就職すると、ミスマッチにより早期離職につながる可能性があります。

この記事では、法人営業と個人営業の違いについてわかりやすく紹介するとともに、それぞれのやりがいも合わせて解説します。法人営業と個人営業のどちらを選ぶべきか悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみてください。

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法人営業と個人営業の最大の違いは取引相手

法人営業と個人営業の最大の違いは取引相手

法人営業と個人営業の最大の違いは、取引相手です。どちらも顧客の課題や要望に合った自社商品を提案して購入につなげる仕事ですが、「誰に提案するか?」という点が大きく違います。

種類

提案する相手

法人営業

法人(企業や地方公共団体、社団法人など)

個人営業

個人(一般消費者)

法人営業の取引相手は、その名の通り法人が対象です。ここで言う法人とは、団体・組織のことを指し、主に企業や地方公共団体、社団法人などが該当します。法人営業は団体や組織を相手に活動を行うことから、B to B営業(Business to Business営業)と呼ばれます。

一方、個人営業の取引相手は、個人をはじめとする少数の一般消費者です。私たちが日常生活で何気なく購入している商品やサービスは、広く言えば全て個人をターゲットにした営業活動が関わっています。そのため、個人営業はB to C営業(Business to Customer営業)と呼ばれます。

法人営業と個人営業のその他の違い

法人営業と個人営業のその他の違い

取引相手が異なる法人営業と個人営業では、仕事を進めるにあたってその他にもさまざまな違いが生じます。

そこでここでは、法人営業と個人営業において生じるその他の違いについて、以下の10個の視点から解説していきます。

  • 取り扱う商品やサービス
  • 取引数量や取引単価
  • 支払方法
  • 購入を決断するまでのプロセス
  • 新規開拓と既存営業の割合
  • 休日と勤務時間帯
  • 報酬体系
  • 年収の高さ
  • 仕事の厳しさ
  • 将来のキャリアプラン

取り扱う商品やサービス

種類

取り扱う商品やサービス

法人営業

・より売上拡大が期待できるもの

・よりコスト削減が期待できるもの

・より利益率向上が期待できるもの

・すぐに使用できる完成品のほか、部品や素材も含まれる

個人営業

・衣食住に関連する生活関連商品

・すぐに使用できる完成品が中心

法人営業と個人営業では、取り扱う商品やサービスが異なります。

企業や組織を相手にする法人営業で取り扱う商品は、基本的にビジネスに関わっています。

法人営業では、「より売上拡大が期待できるもの」「よりコスト削減が期待できるもの」「より利益率向上が期待できるもの」を商品として取り扱うことが多いです。

例えば、製品を組み立てる完成品メーカーにとって、故障の少ない部品を購入することは、売上拡大に役立ちます。また、部品を製造するメーカーにとって、コストパフォーマンスに優れた素材を購入することは、コスト削減と利益率向上につながります。

このように法人営業では、すぐに使用できる完成品に加え、部品や素材など幅広い商品が取引されているのが特徴です。

一方、個人をはじめとする一般消費者を相手にする個人営業では、基本的に生活に密着した商品が多く取引されています。そのまま使用・消費することが想定されているため、取り扱い商品のほとんどが完成品であり、衣食住に関連するさまざまな生活関連商品が対象です。

個人営業や法人営業が取り扱う商品やサービスについてさらに詳しく知りたい人は、「営業職の種類一覧|自分に合った職種が見つかる情報まとめ」を読んでみてください。

取引数量や取引単価

種類

取引数量や取引単価

法人営業

取引数量・取引単価ともに大きく、商談の規模が大きくなりやすい

個人営業

1~数個程度で取引されることが多く、一部の高額商品をのぞき取引単価も低め

法人営業と個人営業では、取引数量や取引単価にも違いがあります。

ビジネスを目的に取引を行う法人営業では、取引数量が多く、取引単価も高い傾向にあります。特に、大量に商品を仕入れて販売することで収益を稼ぎ出す業界(メーカー・商社・卸売・小売など)では、ロット取引するための最小限の単位)が大きく設定されています。

一方、個人営業の取引では、1〜数個程度の単位で取引できることが一般的です。さらに、土地や住宅、車など一部の高額商品をのぞけば、取引単価も低く、手軽に購入できる商品が多いです。

これは法人営業の商談の規模が大きいのに対し、個人営業の商談が小規模であることを指しています。

商談スケールが大きい法人営業は、取引にかかる期待も高くなりやすいのが特徴です。その分、法人営業の取引には失敗が許されない厳しさがあります。

支払方法

種類

支払方法

法人営業

後払い(月末締翌月末払い)が一般的

個人営業

購入と支払いが同時であることが一般的

法人営業と個人営業は、支払方法も異なります。

個人を相手にする個人営業では、支払と同時に商品やサービスを使用できるのが一般的です。また、その場で現金で支払わない場合は、口座振替やクレジットカードなどの手続きが行われます。

一方、企業や団体を相手にする法人営業では、支払は基本的に後払いです。企業によって異なるものの、月末に取引金額を集計し、翌月の末に支払われることが多いです。

法人営業においてその都度支払いをしないのは、以下の2つの理由があります。

  • 多くの企業と取引する必要上、まとめて処理した方が効率的だから
  • 大きな金額を動かすには社内調整が必要になるから

支払いが後払いになる法人営業において、着実に代金を回収することは経営上無視できないほど重要です。代金が回収できなければ次の仕入れに影響する可能性もあるため、法人営業には取引先の支払能力を見極めることも求められます。

購入を決断するまでのプロセス

種類

購入を決断するまでのプロセス

法人営業

担当者に加え関連部署や上司、経営陣などの承認が必要であり、プロセスが多い

個人営業

個人の意思だけで商談が決まることが多く、プロセスが少ない

購入を決断するまでのプロセスも、法人営業と個人営業では違いが生じます。

一般消費者を相手にする個人営業では、購入を決定するのは商談に参加する本人か配偶者、または家族であることが多いです。多くの場合、本人が商談に納得さえすれば購入に至るため、購入決定までのプロセスが少なく、購入決定までの期間が短いのが特徴です。

しかし、組織や団体を相手にする法人営業の購入プロセスは複雑です。法人営業は組織によって購入決定方法が異なり、トップダウンで決まることもあれば、稟議や会議、コンペで決められる場合もあります。また、実際に商品を利用する部署と購入を決める人物が別部署の場合もあります。

そのため、法人営業で購入を決断してもらうには、多くの人物を説得しなければならず、手間と時間がかかるのが一般的です。その場で即決してもらえる可能性が高い個人営業と比べると、法人営業は購入を決断してもらうまでの難易度が高いと言えるでしょう。

新規開拓と既存営業の割合

種類

新規開拓と既存営業の割合

法人営業

既存営業の割合が多い

個人営業

新規開拓の割合が多い

法人営業と個人営業では、新規開拓と既存営業の割合にも違いが見られます。結論から言えば、既存営業の割合が多いのは法人営業、新規開拓の割合が多いのは個人営業です。

  • 新規開拓:これまで取引のない新たな顧客を相手に行う営業アプローチ
  • 既存営業:過去に取引した顧客を相手に行う営業アプローチ

企業に安定した売上や利益をもたらすためには、新規開拓と既存営業どちらも大切な役割を担います。しかし、新規開拓と既存営業どちらの割合が多いかについては、取り扱う商品やサービスの種類によっても異なります。

既存営業の割合が多いのは法人営業

基本的に、一度取引をした後に継続的に取引が見込める商材を扱う企業では、新規開拓より既存営業の割合が多いです。

例えば、完成品メーカーに部品を提案する部品メーカー、部品メーカーに素材を提案する素材メーカーなどは、取引が一回で終わることはほぼなく、継続的に取引関係が続く傾向があります。業界や企業によって違いがあるものの、法人営業は比較的既存営業の割合が高いと言えます。

既存営業(ルート営業)についてさらに詳しく知りたい人は、「ルート営業とは?ルートセールスの特徴や仕事内容、年収情報も紹介」、「ルート営業に向いてる人ってどんな人?向いてない人の特徴も紹介」も読んでみてください。

新規開拓の割合が多いのは個人営業

一方、以下のような商材を取り扱う企業では、取引後次の売上の見通しが立たないため、既存営業より多くの新規開拓が必要です。

  • 取引後追加購入が期待できない商材
  • 次回の購入まで期間が長い商材
  • 買い替え需要が低い商材

例えば、引越しサービスや不動産賃貸営業、マイホーム営業などは、利用するタイミングが限られ、次回の取引が期待できない商材の代表例です。

上記の例を見ればわかる通り、個人営業は比較的売り切り商品が多く、新規開拓の割合が高い傾向があります。

新規開拓をする法人営業、既存営業をする個人営業も存在するものの、その割合は比較的低めです。そのため、法人営業と個人営業どちらを選ぶかによって、対象となる顧客の種類が変わる可能性があります。

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報酬体系

種類

報酬体系

法人営業

個人成績に加えチームへの貢献度が重視される

個人営業

チームへの貢献度より個人成績が重視されることが多い

法人営業と個人営業は、報酬体系も異なります。

チームを組んで企業を攻略する法人営業では、報酬は個人の成績に加え、部門全体の成績も合わせて評価されます。

そのため、チームで連携して営業活動を行うことが重要であり、チームへの貢献度が報酬に反映されます。営業成績に加えて営業プロセスが評価の対象になることが、法人営業の報酬体系の特徴です。

一方、単独で行動することが多い個人営業では、部門成績よりも個人成績が主な評価の対象です。

そのため、個人成績さえ出せれば、部門全体の成績に関わらず高収入を手にできます。また、新規開拓営業が多い個人営業は、既存営業が多い法人営業より、インセンティブ報酬が付きやすい傾向にあります。

年収

法人営業と個人営業は、年収の高さにも違いがあります。

職種

平均年収

法人営業

447万円(※1)

個人営業

424万円(※2)

全職種

443万円(※3)

※2 出典:マイナビAGENT「業種別平均年収ランキング 法人営業
※2 出典:マイナビAGENT「業種別平均年収ランキング 個人営業
※3 出典:国税庁「民間給与実態統計調査

平均年収を見ると、個人営業よりも法人営業の方が20万円ほど高いです。

法人営業の方が個人営業より平均年収が高い理由には、1回の取引に関する金額が大きいことが考えられます。取引金額が大きいからこそ企業にもたらす利益も大きく、その分社員の年収も高くなる傾向があります。

しかし、上記の金額はあくまで平均の金額であり、個人の成績や所属企業、取扱商品の違いまでは反映されていません。営業職は営業成績によって年収の個人差が大きいため、個人営業でも営業成績を伸ばすことで、年収を高められます。

休日と勤務時間帯

種類

休日と勤務時間帯

法人営業

週末・祝日に休んで平日の営業時間帯に働く場合が多い

個人営業

平日に休んで週末・祝日や平日の夕方以降に働く場合が多い

取引相手が異なる法人営業と個人営業では、休日と勤務時間帯も条件が異なります。

企業や組織を相手に取引を行う法人営業は、基本的に営業時間帯に商談を行うことが多いです。そのため、基本的にはカレンダー通りの勤務時間となり、週末や祝日は休日になります。また、順調に商談を進められれば、17時や18時に業務を終えることも可能です。

一方、一般消費者を相手に取引をする個人営業では、一般消費者の都合の良い時間帯に商談を設定する必要があります。

多くの一般消費者は平日の夕方まで働いているため、個人営業が商談をするチャンスは、平日の夕方以降や週末・祝日が中心です。そのため、個人営業は平日に休みをとり、週末や休日に働く勤務スタイルになりやすいです。

もちろん、法人営業でも企業によって週末や祝日に勤務する場合があるため、求人の募集内容をよく確認してみることが大切と言えます。

仕事の厳しさ

種類

仕事の厳しさ

法人営業

・取引金額が大きく交渉の難易度が高い

・商談が決まるまでのプレッシャーが大きい

個人営業

・取引金額が小さい分、1人でコツコツ積み上げていく必要がある

・平日の夜や休日の商談も快く応じなければならない

法人営業や個人営業は、取引相手の違いが仕事の厳しさとなって現れやすいです。

商談が決まるまでに多くの人の説得が必要な法人営業は、購入の決断に至るまで期間が長くかかる傾向があります。中には、決断に至るまで半年以上かかることもあり、あきらめずに交渉し続ける姿勢が求められます。

また、取引金額が大きい分交渉の難易度が高く、失敗が許されないというプレッシャーと向き合いながらの業務を覚悟しなければなりません。

一方、比較的取引規模の小さい個人営業は、小さな取引をコツコツと積み重ねていく姿勢が求められます。個人営業は単独での行動が多いため、営業目標から日々やるべきことを逆算して、1人で売上成績をあげなければなりません。

取引相手が一般消費者のため、平日の夜や休日での商談を希望されたら、快く応じることも大切です。

法人営業と個人営業の厳しさについてさらに詳しく知りたい人は、「営業職はきつい?辛い・しんどいと感じる理由とともに解説」も読んでみてください。

将来のキャリアプラン

種類

将来のキャリアプラン

法人営業

チームワークを重んじる文化があるため、管理職としてのキャリアを歩みやすい

個人営業

単独での行動が多いため、営業のプロフェッショナルを目指す人が多い

法人営業と個人営業には、将来のキャリアプランにも違いが現れます。

法人営業と個人営業のキャリアプランには、以下の4種類が挙げられます。

  • 営業のプロフェッショナルとして第一線で活躍し続ける
  • 管理職として部下の育成に携わる
  • 営業企画部門で営業戦略の策定や営業支援をする
  • マーケティング部門で売れる仕組みづくりに関わる

法人営業と個人営業どちらにも上記のチャンスがあるものの、管理職としてのキャリアを歩みやすいのは法人営業です。なぜなら、法人営業にはチームワークを重んじる文化があるからです。

一方、個人営業は単独での行動が多いため、管理職を目指すよりもキャリアプランを目指す方が働き方に近いと言えます。

上記はあくまで傾向ですが、将来のキャリアプランも考慮してどちらが自分に合っているか選ぶのが良いでしょう。

営業職のキャリアプランついてさらに詳しく知りたい人は、「営業職のキャリアプランを立てるコツ!10年後のプラン例や面接での答え方を解説」も読んでみてください。

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法人営業と個人営業における共通点

法人営業と個人営業における共通点

ここまで法人営業と個人営業に関する違いを紹介してきましたが、もちろん共通点もあります。そこでここからは、法人営業と個人営業における共通点を3つ紹介します。

  • 仕事の基本は人と接すること
  • 新規開拓ではノルマ達成を厳しく問われる
  • 顧客と信頼関係を築くことは必須条件

仕事の基本は人と接すること

法人営業であれ個人営業であれ、人と接することが中心の仕事であることに変わりはありません。取引相手が法人か一般消費者かが違うだけで、毎日多くの人と商談することは共通です。

営業のアプローチには、直接顧客を訪問する訪問営業の他、電話でアプローチするテレアポ、非対面でアプローチするインサイドセールスなどの種類があります。さらに、問い合わせをしてきた顧客に対して対応する反響営業もあります。

法人営業と個人営業どちらを選ぶにしろ、人と接するのが好きで、積極的にアプローチできる人でなければ務まらない職種です。

営業のアプローチ手法についてさらに詳しく知りたい人は、「営業職の種類一覧|自分に合った職種が見つかる情報まとめ」も読んでみてください。

新規開拓ではノルマ達成を厳しく問われる

法人営業と個人営業のどちらにも新規開拓営業は存在し、ノルマを厳しく問われるのは共通しています。ノルマとは達成しなければならない必要最低限の数値目標を指し、達成できなければ給料や評価に影響します。

一方、日々の売上成績が可視化されやすい新規開拓営業は、営業成績に応じてインセンティブ報酬が付与されることも多いです。ノルマをハードルに感じることなくモチベーションに転換できる人なら、新規開拓営業として活躍していけるでしょう。

顧客と信頼関係を築くことは必須条件

法人営業と個人営業、どちらでも業務を上手く進める上で顧客と信頼関係を築くことは必須条件です。

顧客と信頼関係を築く最も効果的な方法は、顧客の期待を超える提案をし、それを実現してみせることです。そのためには、「顧客が何に悩んでいるのか?」「どんな要望を持っているのか?」を的確に把握することが欠かせません。

顧客が言葉で示す顕在ニーズのみならず、顧客が気づいていない潜在ニーズまで先読みして提案できれば、信頼関係を築く大きなチャンスを作れます。顧客と信頼関係を作ることこそ営業職の醍醐味であり、そのために営業担当者は日々努力を積み重ねていると言えるでしょう。

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法人営業と個人営業は実感できるやりがいが異なる

法人営業と個人営業は実感できるやりがいが異なる

法人営業や個人営業には、それぞれ仕事を通して実感できるやりがいがあります。

やりがいには法人営業と個人営業で共通のものもありますが、商談規模や取引相手によって、感じ方には違いがあります。そこでここからは、法人営業特有のやりがい、個人営業特有のやりがいを比較しながら紹介していきましょう。

  • 法人営業の場合
  • 個人営業の場合

法人営業の場合

法人営業特有のやりがいは次の通りです。

  • 規模の大きな商談に関われる
  • チームで協力して企業を攻略できる
  • 幅広い人脈を築ける

順番に解説していきます。

規模の大きな商談に関われる

法人営業のやりがいは、なんといっても規模の大きな商談に関われることです。取引数量・取引単価ともに大きい法人営業では、場合によっては数千万から数億円単位のお金が動く商談に関われます。

取引金額が大きい法人取引は購入を決断してもらうのは難しいものの、決められたときの喜びも大きいです。

一方、個人営業では、法人営業ほど大規模な商談に関われることはほとんどありません。規模の大きな商談を通じて社会を動かしている実感を得やすいのは、法人営業ならではと言えます。

チームで協力して企業を攻略できる

チームで協力して企業を攻略できるのも、法人営業のやりがいの一つです。商談の規模が大きい法人営業では、営業担当者1人だけの力で商談が決まることはほぼありません。

購入を決めてもらうまでに多くの利害関係者を納得させなければばらないのと同様、提案する企業側も、営業担当者やその上司、技術担当者やサービス部門などが連携して商談に当たります。

法人営業では、周囲の関係者を巻き込みながら商談を進めることが一般的です。商談を決めるという大きな目標に向かって、チームで一丸となって企業を攻略できるのは、法人営業ならではのやりがいと言えるでしょう。

幅広い人脈を築ける

商談を通じて幅広い人脈を築けるのも、法人営業ならではのやりがいです。取引規模が大きくなるほど、担当部署・関連部署レベルにとどまらず、企業の経営陣に対してアピールする機会が増えます。

企業の経営陣を説得するのは容易ではないものの、信頼を獲得できれば社会に大きな影響力を持つキーマンとの人脈が築けます。そのキーマンから知り合いを紹介してもらえば、さらにビジネスを拡大できる可能性も広がるでしょう。

顧客との信頼構築が重視される法人営業にとって、社会に影響力のあるキーマンと人脈を築けることは、大きなやりがいにつながります。

個人営業の場合

一方、個人営業特有のやりがいは次の通りです。

  • 顧客から直接感謝の言葉をもらえる
  • 自分の力だけで成果を出せる

順番に解説していきます。

顧客から直接感謝の言葉をもらえる

個人営業のやりがいの一つに、顧客から直接感謝の言葉をもらえることが挙げられます。

個人営業が取り扱う商材は生活密着品が多く、そのままで消費・使用できるものが大半です。また中には、顧客の人生に深くかかわる選択をする商品もあります。

顧客から感謝の言葉をもらえるのは、営業担当者が顧客の悩みや要望に真摯に寄り添い、一人ひとりに合った最適な提案を心がけてきたからこそです。自分の仕事の成果を顧客からの感謝の形で示されるほど、営業担当者にとって嬉しいことはありません。

一方、法人営業ではビジネスに関する商品を取り扱うため、商品の使用者と購入者は別であることも多いです。また、完成品以外の部品や素材を取り扱うことも多く、個人営業のように直接商品の感想を聞ける機会は多くありません。

自分の力だけで成果を出せる

周囲の力に頼らず自分の力だけで成果を出せるのも、個人営業ならではの醍醐味です。

単独行動が多い個人営業では、原則として法人営業ほど周囲のサポートを必要としません。

そのため、企業への貢献度を数字で把握しやすく、インセンティブ報酬を用意する企業も多いです。

数字に見える成果が求められる厳しい職業ではあるものの、努力すればするほど報われる環境は、大きなやりがいにつながります。

法人営業と個人営業の違いを知って職種選びに役立てよう!

法人営業と個人営業の違いを知って職種選びに役立てよう!

この記事では、法人営業と個人営業の違いについて詳しく紹介するとともに、それぞれのやりがいについても合わせて解説しました。自分が法人営業と個人営業のどちらに向いているのか、なんとなく見えてきた人も多いでしょう。

もし、「法人営業と個人営業の違いをもっと詳しく知りたい」「自分がどちらに向いているかわからない」と感じているのなら、就職エージェントに相談するのも一つの方法です。

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