フィールドセールスとは?向いている人や身に付くスキルを解説
目次
これから就職するにあたって、フィールドセールスに興味があるものの、「具体的に何をするの?」「自分でもやっていけるかな?」と不安を感じていませんか?
フィールドセールスは対面でのアプローチを行う営業のことです。ITツールが発達した現在は、非対面でアプローチを行うインサイドセールスが主流になりつつありますが、フィールドセールス特有のメリットも多くあります。
この記事では、そもそもフィールドセールスがどういったものなのか、フィールドセールスの強みや弱み、時代とともに移り変わる役割などについて解説していきます。就職活動でフィールドセールスにチャレンジするかどうか迷っている人は、ぜひ最後まで読んでみてください。
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フィールドセールスとは?
フィールドセールスとは、別名「訪問営業」「外勤営業」と呼ばれる、顧客の元を訪れて直接商談を行う営業スタイルを指します。例えば、事前の約束なくいきなり訪問する「飛び込み営業」や既存顧客のフォローを行う「ルート営業」などが有名です。
これらの事例は、顧客を訪れる目的こそ異なるものの、いずれも対面しながら話を進めることが共通点です。
ルート営業についてより詳しく知りたい人は、「ルート営業とは?ルートセールスの特徴や仕事内容、年収情報も紹介」の記事も合わせて読んでみてください。
フィールドセールスの強み
顧客と直接会って商談を進めるフィールドセールスには、対面だからこその強みがあります。フィールドセールスならではの強みは以下の4点です。
- 顧客からの信頼を獲得しやすい
- 顧客の反応に合わせて柔軟な対応が可能
- 実物や模型・資料を見せることで商品の魅力を詳しく伝えられる
- 顧客に関する情報を引き出しやすい
顧客からの信頼を獲得しやすい
フィールドセールスの最大の武器は、顧客からの信頼を獲得しやすい点です。電話やメールで行う営業とは異なり、フィールドセールスは顔や表情、声のトーンなど、複数の情報を同時に相手に伝えられます。
顧客の反応に合わせて柔軟な対応が可能
フィールドセールスでは相手の反応が確認できるため、相手の反応に合わせて柔軟な対応が可能です。Web画面を用いた商談でも相手の反応を掴めるものの、直接対面する商談の方がより表情の変化をつかみやすくなります。
実物や模型・資料を見せることで商品の魅力を詳しく伝えられる
フィールドセールスは、実物や模型・資料を見せることで、商品の魅力を詳しく伝えられるのも強みと言えます。特に手に取って直接触れて確認できる有形商材は、フィールドセールスが商品を持参することで、その魅力を正確に伝えられるでしょう。
顧客に関する情報を引き出しやすい
顧客からの信頼を獲得しやすいフィールドセールスは、顧客から情報を引き出しやすいという特徴があります。顧客と営業担当者だけの閉じられた空間だからこそ教えてくれる情報は、今後商談を進めるのにも役立ちます。
フィールドセールスの弱み
フィールドセールスの直接顧客と対面できる強みは、逆に弱みにもなります。フィールドセールスならではの弱みは、以下の4つです。
- 顧客に対面するための時間やコストがかかる
- 対応できる顧客の数に限界がある
- 全ての見込み顧客に手が回らず機会ロスが発生する
- 商談が成立しなかった場合の損失が大きい
顧客に対面するための時間やコストがかかる
フィールドセールスの最大の弱みは、顧客に対面するために時間やコストがかかることです。支店から遠い顧客ほど、商談に必要となる移動時間やコストが増えてしまいます。
対応できる顧客の数に限界がある
営業の時間やコストが増えてしまうと、対応できる顧客の数に限界がきてしまいます。近場の顧客であれば1日10件以上訪問することも可能ですが、遠くの顧客や長時間の商談に及ぶ場合は、多くても5件が限界です。このように営業できる数が少なくなるのも弱みと言えます。
全ての見込み顧客に手が回らず機会ロスが発生する
フィールドセールスでは、対応できる顧客の数に限界が来ると、全ての見込み顧客に手が回らず機会ロスが発生してしまいます。すぐに購入してくれそうな顧客のみが優先され、後回しにされた顧客は他社で契約してしまうという構図が出来上がってしまうでしょう。
商談が成立しなかった場合の損失が大きい
対応できる顧客の数が限られてしまうフィールドセールスですが、対応しても確実に契約が取れるわけではありません。仮に商談に失敗してしまうと、移動費などのコストが全て無駄になってしまいます。
仮にオンラインでの商談であれば時間の損失だけで済むため、損失の大きさもフィールドセールスの弱みと言えるでしょう。
フィールドセールスならではの魅力・やりがい
フィールドセールスには、他の職種にはない魅力ややりがいがあります。フィールドセールスならではの魅力ややりがいは以下の通りです。
- 契約が完了したときの達成感がある
- 努力すればするだけ成果に繋がる
- 顧客から直接感謝の気持ちを受け取れる
顧客と直接対面して商談を行うフィールドセールスでは、行動や言動一つにも神経を使うため、契約を完了させた後には無事やり切ったという達成感を味わえます。
また、フィールドセールスの業務の成果は、売上という数字となって明確に現れるのも特徴です。努力すればするだけ目に見えて成果が上がるため、仕事のやりがいを見つけられます。
さらに、直接対面して商談をするフィールドセールスでは、顧客から直接感謝の気持ちを伝えられることもあります。顧客から「ありがとう」「あなたのおかげです」と言ってもらえることは、フィールドセールスを選ぶ大きな魅力でしょう。
フィールドセールスの魅力についてより詳しく知りたい人は、「フィールドセールスはやめとけと言われる理由は?仕事内容ややりがいを解説」の記事も合わせて読んでみてください。
フィールドセールスに向いてる人の特徴
これまで紹介してきたフィールドセールスの強みや弱み、やりがいや魅力から、向いている人の特徴は以下の通りです。
- 人と話していると楽しい
- 目標があると俄然やる気が出る
- 一人より仲間が一緒の方が頑張れる
- 誠実な性格で言われたことは着実に実行できる
- 常に相手目線に立った言動ができる
以下の特徴に当てはまる項目が多い人ほど、今後フィールドセールスとして活躍できる可能性が高まります。フィールドセールスとして長く働き続けられるかどうかにも関わるため、順番に確認していきましょう。
人と話していると楽しい
人と話していると楽しいと感じられる人は、フィールドセールスに適性がある可能性が高いです。
フィールドセールスの業務の中心は顧客との商談です。自身が楽しいと感じられることを日々の業務にできることは、ある意味かなり幸せなことと言えるでしょう。
また、人と話していると楽しいと感じられる人は、対話を通じて自然に相手から良い反応を引き出す能力が高いです。日常会話を通じてコミュニケーション能力が磨かれているので、商談でも大いに力を発揮できます。
顧客に与える好感度の高さは、今後の信頼獲得に向けても大きく役に立つでしょう。
目標があると俄然やる気が出る
目標があると俄然やる気が出る人は、フィールドセールスに適性がある可能性が高いです。
フィールドセールスに課せられた目標やノルマに対して否定的な考えを持つ人もいますが、逆にノルマがあるからこそ頑張れるという人もいます。目標やノルマが自身を駆り立てる原動力になるという人は、フィールドセールスに向いているでしょう。
確かに、目標は必ずしも達成できるとは限りません。しかし、達成できるかわからないからこそ、それをどのようにして攻略するかを考える楽しさがあります。その過程をワクワクして過ごせる人は、フィールドセールスとして将来活躍できる可能性が高いでしょう。
一人より仲間が一緒の方が頑張れる
一人より仲間が一緒の方が頑張れる人も、フィールドセールスに適性があります。
フィールドセールスでは、顧客から契約してもらうのに、他部署と連携して業務を進めるケースが少なくありません。言わば、社内の部署とチームを組んで顧客との契約を勝ち取る形となるため、仲間と一緒に仕事をしている感覚が味わえます。
一人より仲間が一緒の方が頑張れる人なら、思う存分その能力を発揮できるでしょう。
誠実な性格で言われたことは着実に実行できる
誠実な性格で言われたことを着実に実行できる人も、フィールドセールスに適性があります。
上記のように行動する人は、顧客とのどんな些細なやりとりも見逃さずに、信頼獲得に繋げられます。その結果、顧客からさまざまな相談を受けやすくなるので、契約もとりやすくなるでしょう。
常に相手目線に立った言動ができる
常に相手目線に立った言動ができる人は、フィールドセールスに適性がある可能性が高いです。
フィールドセールスが顧客から契約してもらうには、商談の中で顧客の悩みや課題を見抜き、それを解決できる商品や使用法を提案することが重要です。そのため、フィールドセールスで商談を成功させるには、徹底して顧客目線に立って考えることが欠かせません。
常に相手目線に立った言動ができる人は、日常生活の中ですでにフィールドセールスとしての訓練がある程度できています。そのため、顧客の課題やニーズを掴む精度が比較的高く、それを商品提案にも活かせるでしょう。
フィールドセールスの業務を通して身に付くスキル
顧客の元を訪れて直接商談を行うフィールドセールスでは、業務を通してさまざまなスキルが身に付きます。フィールドセールスの業務を通して身に付くスキルは、主に以下の4つです。
- コミュニケーションスキル
- 分析スキル
- 提案スキル
- マーケティングスキル
業務を通じて身に付けたスキルは、将来のキャリアの選択肢を広げることにも役立ちます。
管理職として営業職を統括する立場になるほか、身に付けたスキルを活かしてコンサルティング営業に挑戦したり、営業企画として営業部署の戦略・実行支援に関わったりする選択肢も出てくるでしょう。
コンサルティング営業についてより詳しく知りたい人は、「コンサルティング営業とは?他の営業職との違いや業務の進め方などを解説」の記事も合わせて読んでみてください。
コミュニケーションスキル
直接顧客と対面しながら商談を進めるフィールドセールスでは、業務を通して幅広いコミュニケーション能力が身に付きます。
フィールドセールスでは、何気ない対話から顧客の警戒心を解き、さらに顧客と信頼関係を構築する能力が求められます。また、相手の反応を俊敏に感じ取りながら、話題の方向性を変え、顧客の興味・関心を惹く自社商品を提案していくことも大切です。
このように、契約がかかった場面で顧客との対話を繰り返していくうち、コミュニケーション能力が身に付き、売れるフィールドセールスとしての成長が期待できます。
分析スキル
直接顧客と対面して商談を行うフィールドセールスでは、業務を通して分析スキルも身に付きます。分析力とは、顧客との対話を通して顧客が抱える課題や問題点を見つけ出す能力のことです。
商談をするとき、顧客は必ずしも自身が抱える課題を認識できているとは限りません。むしろ、問題の本質は別の箇所に隠れていることも多くあります。
そんな中でフィールドセールスが商談を成功させるためには、顧客が気付かない潜在的な課題がどこにあるかを見つけることが大切です。
数多くの商談をこなしていくうちに分析力が磨かれ、顧客が真に求めているのは何なのか、見当がつけやすくなるでしょう。
提案スキル
提案スキルも、フィールドセールスの業務を通じて身に付けられるスキルの一つです。
顧客と対面するのに移動時間やコストがかかるフィールドセールスは、商談契約率の高さを求められます。そのために必要になるのが、目の前の顧客に対して、自社商品の魅力をアピールし、「今すぐほしい」「今すぐ使いたい」と思わせる提案力です。
中には、自社商品で問題を解決できることは認識していても、他社商品と検討中という顧客もいます。そんな場合には、自社商品が他社商品と比べてどこが勝っているのか、自社商品を導入することでどんなメリットがあるのかを理路整然と説明できなければなりません。
商談の成否が掛かった場面で顧客に自社商品のアピールを繰り返すうち、次第に説得力のある提案ができるようになるでしょう。
マーケティングスキル
マーケティングスキルもまた、フィールドセールスの業務を通じて身に付けられるスキルの一つです。
自社にマーケティング部門が存在しない場合、フィールドセールスが自社商品に興味を示してくれる見込み客を発掘しなければなりません。
自社商品に興味を持つ顧客は、年齢やライフスタイル、または担当する業務内容などによってさまざまです。そのため、どんな顧客が自社商品に興味を持つのかを調べるマーケティングスキルは、今後の営業活動を効率的に進める上で欠かせません。
自社商品に興味を持ってくれる顧客を調査していくうちに、マーケティングスキルも磨かれていくでしょう。
フィールドセールスを募集する求人で見るべきポイント
最後に、就活生がフィールドセールスを募集する求人で見るべきポイントについて確認していきましょう。
ポイントは以下の2つです。
- 興味がある分野やジャンルの企業を選ぶ
- どういった顧客に営業をするかで選ぶ
これから紹介するポイントを押さえて求人を見ることで、自分に合った企業を見つけやすくなります。順番に解説していきます。
興味がある分野やジャンルの企業を選ぶ
多くの職種の中からフィールドセールスを選択するなら、自分が興味のある分野を選ぶことが大切です。
同じフィールドセールスとして活躍するにしても、自分が興味のある分野とそうでない分野では、知識の身に付きやすさが大きく変わってきます。自分が興味のある分野なら、主体的に商品知識を習得できるためです。
また、自分が好きと感じられる商品は、顧客に対しても商品の魅力を伝えやすいです。自分が好きだと感じられる理由を説得力を持って語れるため、顧客の興味を惹きつけながら商談を進められます。
逆に言えば、自分が心から良いと思えない商品の魅力を顧客に伝えるのは難しいです。その意味においても、興味がある分野やジャンルの企業を選ぶことは、フィールドセールスとして働くうえでかなり重要と言えるでしょう。
どういった顧客に営業をするかで選ぶ
フィールドセールスと一口に言っても、営業方法はさまざまです。顧客と直接対面するフィールドセールスには、「飛び込み営業」「ルート営業」「訪問営業」などの営業方法があり、顧客との接し方も大きく変わってきます。
大切なのは、自分がやりたい営業スタイルを選ぶことです。
例えば、既存顧客との信頼関係をより深めていきたい人には、ルート営業が向いています。一方、新たに顧客を開拓していきたい人には、飛び込み営業や訪問営業が向いています。
どの営業スタイルにもそれぞれやりがいが存在するため、自分に合った営業や興味のある営業をやってみると良いでしょう。
フィールドセールスは顧客と信頼関係を築けるやりがいのある仕事
この記事ではフィールドセールスがどういった営業方法なのか、どういった人に向いているのかなどを解説しました。一言でフィールドセールスと言っても営業方法はさまざまあるため、自分に合ったフィールドセールスを見つけることが大切です。
フィールドセールスは慣れるまで大変な営業スタイルですが、その分慣れたときの達成感は非常に大きいです。興味のある人は一度挑戦してみると良いでしょう。
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